masa osada
(更新)
友だちが作ってくれたお菓子がすごく美味しかったとき、英語でどうやってその「すごく」という気持ちを伝えますか?
学校で習った表現であれば、“it was very delicious!” などといった “very” を使った表現になるのではないでしょうか。でも、実際にネイティブの人が話しているのを聞いてみると、“very” 以外にもいろいろな方法で「強調」していることがわかります。
今回はそんな強調表現のうち、簡単に会話に取り入れられる方法を3つご紹介します。
同じフレーズでも、言い方を変えるだけで全体の印象がグッと変わります。
新しい単語も文法も覚える必要がないので、今すぐ使うことができる「強調」の表現です。
例えば、友だちが作ってくれたタルトを食べて「美味しかったよ」と伝えるこの英語。
The tart was very delicious.
「タルトすごく美味しかったよ!」
シンプルなこのフレーズも、次のように変えると雰囲気が大きく違ってきます。
The tart was VERY delicious.
“very” の単語を強く発音します。そのとき、思いっきり下唇を噛んで “V” の音を意識的に強くしましょう。
すると、日本語の「タルト、すごーーーく美味しかった!」と同じニュアンスを表すことができます。
The tar was deliiiiiiiicious!
日本語で「美味しかったーーー!」と伸ばして言うのと同じで、「デリーーーシャス!」と伸ばしながら言います。
“li” を強く発音することで、「美味しかった」という気持ちを強調することができます。
ここで突然ですが、問題です。
以下の文章は “she is cute.” にさまざまな副詞を付けたものです。それぞれ少しずつ意味が異なるのですが、どんな違いがあるでしょうか?
① She is very cute.
② She is really cute.
③ She is pretty cute.
④ She is quite cute.
どれも似た感じがしますが、実は少しずつニュアンスが変わってきます。
これを日本語に訳すと、こんな感じです。
① She is very cute.
「彼女はすごくかわいい」② She is really cute.
「彼女は本当にかわいい」③ She is pretty cute.
「彼女はかなりかわいい」④ She is quite cute.
「彼女はかなりかわいい」
では、①〜④の中ではどれが一番かわいいでしょうか?
様々な参考書でよく “very” や “really” などの強さの順番が説明されていますが、実際にはアメリカ・イギリス・ニュージーランド・オーストラリアなどエリアによって微妙にニュアンスが違ってきます。そのため、一概に「“very” のほうが強い意味合い」などと言い切ることはできません。
あくまで一般的には、次のような順序とされています。
really > pretty > very > quite
ただし、人によっては「“quite” は “very” よりも強い」と思っている人もいます。
日本語でも「彼女はすごくかわいい」「彼女は本当にかわいい」「彼女はかなりかわいい」のうちどれが一番かわいいか? と聞かれても、人によって答えが違ってきますよね。
とはいえ、“very” 以外にも使える副詞をたくさん覚えておくと、表現の幅が一気に広がります。
・She's actually cute.
「彼女は実際、かわいい」・She's absolutely cute.
「彼女は実にかわいい」・She's amazingly cute.
「彼女は驚くほどかわいい」・She's ridiculously cute.
「彼女はバカみたいにかわいい」
他にも、こんな副詞も会話の中で大活躍してくれます。
様々なニュアンスを付け加えながら文章を強調することができるので、使いこなせるととても便利ですよ。
副詞を使わず、さらに動詞も変化させずに伝えたいことを強調する方法があります。それは “do” “does” “did” を使う方法。
この言い回しは「動詞」を強調します。
日本語に訳すのが少し難しい英語独特の表現で、英語圏の人たちは主に「会話の中で相手の質問に答えるとき」に使用します。
例えば、面接中の試験官と応募者の会話。
応募者:Do we have time for lunch?
「ランチの時間はありますか?」
試験官:Yes, you do have time for lunch.
「はい、ありますよ」
試験官が “Yes, you do” や “Yes, you have time for lunch.” ではなくこう答えることで、 “have” を強調して「もちろんあります」というニュアンスを示せます。
次のシチュエーションは、お母さんと子どもの会話です。
母:Did you finish your homework?
「もう宿題は終わったの?」
子ども:Yes, I did finish my homework!
「終わったよ!」
子どもはお母さんに「宿題終わったの?」とよく聞かれますよね。そして子どもは聞かれる度に「しつこいなあ」と鬱陶しく思いながら答えるものです。
そんなとき、“I did finish my homework.” と “did” を付けることで「過去形である」「終わっている」という意味合いを強調することができます。気をつけたいのは、“did” のあとにくる動詞が「過去形」ではなく「現在形」になること。
他にも、“not” を付けた否定文では、“do” “does” “did” と切り離すことで “not” であることをハッキリと相手に伝えることができます。
she doesn't like you. → She does not like you.
「彼女はあなたのことが好きではありません」
簡単に文章を強調できる方法を3つをご紹介しました。いかがでしたか?
英語の参考書を見ると、「強調表現」としてもう少し難しい表現も紹介されていますが、まず最初は今回ご紹介した3つ方法からスタートしてみると簡単でしょう。これだけでも表現の幅はグッと広がるものです。
特に、「すごーーく!」と “very” に気持ちを込めて発音したり、“deliiiiiicious!” と伸ばして言うことは今すぐ実践できるはずです。ぜひ試してみてくださいね。