Enoughの使い方:形容詞、代名詞、副詞の使い分けをマスターしよう
Enough を「十分な」という形容詞の意味で覚えている方が多いかと思いますが、enough には代名詞と副詞の意味もあるのをご存知ですか?
Enough は日常会話でよく使われる単語なので、形容詞だけでなく代名詞と副詞の enough の使い方も覚えると会話のレベルが上がること間違いなしです。
この記事では enough の基礎的な使い方から、enough を使った英語表現まで詳しく紹介していきますので、ぜひここでマスターしちゃいましょう!
Enough の意味と基礎的使い方
Enough には「不足がなく足りている」というコアの意味があります。
形容詞として使われるときは、「(数量が)十分な・必要なだけの」という意味で使われ、enough 〇〇というように、名詞の前に置くのが基本です。
代名詞として使われるときは、「十分な数・量」という意味で使われ、単独で使われるのが普通です。
そして副詞として使われるときは、「十分に・〜に必要なだけ」という意味で使われ、〇〇 enough のように、修飾する語の後ろに置きます。
では品詞ごとに例文と共にもっと詳しく見ていきましょう。
形容詞としての enough
形容詞の enough は、「(数量が)十分な・必要なだけの」という意味で使われ、名詞の前に置くのが普通だと上で述べましたが、実際に例文と一緒に見てみましょう。
パンケーキを作るのに十分な数・必要なだけの卵がないと言っています。enough は名詞 eggs の前に置かれています。enough … to~ で「〜するのに十分な・足る」という意味で使われます。
時間が十分あるかというニュアンスです。time という名詞の前に enough が置かれていますね。こちらも enough … to~ の形で「〜するのに十分な・足る」という意味で使われています。
レストランのテーブルなどで十分なスペースがあるかを聞いています。room という名詞の前に enough が置かれていますね。enough … for+代名詞 to~ で「人が〜するのに十分な」という意味になります。
代名詞としての enough
代名詞として使われる enough は、「十分な数・量」という意味で使われ、単独で使われるのが一般的です。
ここの enough は「十分な量」という意味で使われています。
この例文の enough は「十分に〜」という意味を持ちます。
代名詞の enough には「たくさん」という意味もあり、ここでは「もうたくさん」「もう我慢できない」というニュアンスになります。enough of… で「…はもうたくさん」という意味です。
副詞としての enough
副詞として使われる enough は、「十分に・〜に必要なだけ」という意味で使われ、修飾する語の後ろに置きます。
ここの enough は big を修飾しており、「十分に大きい」「必要なだけ大きい」ではないと言っています。enough for…「…に必要なだけ・十分に」という意味です。
ここの enough は old を修飾しており、「十分な年齢」「〜するのに足りる年齢」という意味になります。enough to…「…するに足りるだけ・十分」という意味です。
Enough を使った英語表現
次に enough を使った英語の表現を紹介します。
Enough is enough.
この英語表現は、「もうたくさんだ」「もううんざりだ」という意味で、通常否定的で時に怒りを込めて使われます。
例として、Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)の抗議デモなどでは、”Enough is Enough”と書かれたサインをよく目にします。デモ参加者は、黒人が殺され、その多くが警察官によるものであるという事実にうんざりしているのです。
*Black Lives Matterは黒人に対する暴力と構造的人種差別の撤廃を求める国際的な活動家運動の総称です。
Micromanage という動詞は、上司が部下の仕事の細部に過度に気を配り、自分で判断する裁量をあまり与えずに管理する、という意味でよく使われます。
Enough said.
Enough said. という表現は、特定の話題や問題について、これ以上言う必要がないことを示すために使われます。
例えば、話し手が自分の言いたいことを言ったので、その問題について議論を続ける必要がない、または、その論点は自明であり、これ以上の議論は不要または非生産的であると考えていることを意味することもあります。
さらに、話し手が状況や今言われたことを完全に理解していることを示す返事として使うことも可能です。
Fair enough.
この英語表現を直訳すると「十分に公平な」となり、相手の言ったことに対して「君の言う通りだ」と同意したり、相手の提案などに「結構だ」と言ったりするときに Fair enough. と言います。
Oddly enough
この英語表現は「おかしなことに」「妙な話だが」という意味です。
Enough を使うときの注意点
では最後に enough を使うときの注意点を紹介したいと思います。
形容詞の enough の注意点
形容詞の enough は名詞の前に置くと言いましたが、名詞の後ろに置かれることもあります。 ただし、名詞の後に使うのは、名詞の前に使うよりも一般的ではないです。
代名詞の enough の注意点
代名詞の enough は単独で使えると紹介しましたが、次の場合は注意が必要です。
「牛乳が足らない」と言うとき、The milk is not enough. のように、主語が名詞 (milk) でenough を補語として使うことはできないので注意しましょう。
この場合は There isn’t enough milk. と言うと良いですよ。
副詞の enough の注意点
副詞の enough は、修飾する語の後ろに置くと言いましたが、形容詞の enough のように場所を前後させることができません。必ず修飾する語の後ろに来るので注意しましょう。
逆に言えば、後ろにしか置けないと覚えておくと簡単に覚えられますね。
Enough を上手に使いこなそう!
今回は enough の使い方と関連表現を紹介しましたが、いかがでしたか?
形容詞、代名詞、副詞として使われる enough の違いをここでしっかり覚え、会話でどんどん使って練習してみてくださいね。
会話のなかで enough の関連表現も自然に使えるようになると、英語がネイティブのようにかっこよく聞こえますよ! 英語学習頑張ってくださいね。