この不可算名詞にはどの冠詞?英文中の名詞表現に役立つ4つのポイント

英文中の名詞表現に役立つ4つのポイント

英語で文章を書くときに、ここには "a" をつけるべきか、"the" をつけるべきか、それとも何もつけないほうがいいのか…と迷ったことのある人は多いかと思います。これら "a" や "the" は、名詞の前につける「冠詞」と呼ばれるもので、名詞を装飾する働きをもつものです。 "a" と "the" どちらの冠詞を使うかは、装飾する名詞が「数えられるもの」か「数えられないもの」かによって異なります。少し複雑に聞こえるかもしれませんが、紐解けばとてもシンプルです。

ということで、今回はこれさえ知っておけば文章中の名詞の表現を整えられる「冠詞」と「名詞」の基礎についてまとめてみました。

名詞:可算名詞と不可算名詞

本題に入る前に、名詞についての確認をしたいと思います。名詞には、大きく分けて「可算名詞」と「不可算名詞」の2種類があります。中学校や高校で習ったことのある方も多いと思いますので、ご存知の方は読み飛ばしてください。

数えられる名詞:可算名詞

可算名詞とは、「1つ、2つ…と数えられる名詞」のこと。"countable" という意味で、辞書などでは省略して(C)と表記されることもあります。単数系と複数形のどちらにでも変化します。

  • :computer(コンピュータ)、dog(犬)、house(家)、lemon(レモン)、salt(塩)、smartphone(スマートフォン)など。

数えられない名詞:不可算名詞

不可算名詞とは、「数えられない名詞」、または、「グラスや容器に入れないと数えにくい名詞」を指します。液体やスポーツ、一部の飲食物がこれに当てはまります。
"uncountable" という意味で、辞書などでは省略して(U)と表記されることもあります。数えられないので複数形にはせず、原則として単数系で使います。

:advice(アドバイス)、information(情報)、furniture(家具)、hair(髪)、money(お金)、music(音楽)など。

冠詞:不定冠詞と定冠詞

冠詞も、大きく分けて以下の2種類の冠詞があります。

  • 不定冠詞:装飾する名詞が聞き手にとって限定・特定できないものにつける(a/an)
  • 定冠詞:装飾する名詞が聞き手にとって限定・特定できるものにつける(the)

不定冠詞には "a" と "an" があり、 “a” は子音から始まる名詞に、"an" は母音(a,e,i,o,u)から始まる名詞につけて使われます。 “a” と “an” には「ひとつの〜」という意味があるため、これらは可算名詞にしかつけることができません。なお、不可算名詞につけられる冠詞は、定冠詞 “the” のみとなります。

ちなみに、ちなみに、冠詞は、”a”、”an”、”the” の3つしかありません。シンプルですよね。

名詞につける冠詞のルール

可算名詞と不可算名詞、不定冠詞と定冠詞についておさらいしたところで、本題に入っていきましょう。

1. 可算名詞について一般的な話をするときは、冠詞なしの複数形

"Cars are faster than walking."
「車は歩くのよりも速い」

"Lemons are sour."
「レモンはすっぱい」

"Smartphones are getting bigger."
「スマートフォンはだんだんと大きくなってきている」

「車というものは〜」「レモンというものは〜」「スマートフォンというものは〜」といったような、一般的な話をするときは名詞を複数形にしましょう。

2. 可算名詞について具体的な話をするときは、不定冠詞をつける

"I bought a used car."
「中古車を買った」

"She used a lemon to make lemonade."
「彼女はレモネードを作るためにレモンを使った」

"He has a smartphone which he bought yesterday."
「彼は昨日買ったというスマートフォンを持っている」

1番とは違い、なにか具体的なものに焦点を当てる場合は、不定冠詞をつけましょう。

3. 不可算名詞で一般的な話をするときは、冠詞なし

"Weather changes everyday."
「天気は毎日変わる」

"Coffee wakes you up."
「コーヒーは眠気覚ましによい」

"Salt is necessary for cooking."
「塩は料理に必要不可欠だ」

一般的な話をするとき、対象となる名詞が不可算名詞の場合は、冠詞をつける必要はありません。また、1番の可算名詞とは違い、不可算名詞なので複数形にはなりません。

4. 対象となる名詞が特定できるものである場合は、定冠詞をつける

"Yesterday I went to the restaurant which we went together last week."
「先週私たちが一緒に行ったレストランに昨日行ってきた」

"The coffee you bought us was tasty."
「あなたが私たちに買ってきてくれたコーヒー、美味しかったよ」

"Pass me the salt, please."
「(あの)塩をとってください」

聞き手にとって、対象となる名詞が何を指しているのか明らかである場合(特定できる場合)は、”the” を使います。例えば、過去の会話の中で出てきた事柄や上記例文の「塩」のように、両者にとっての共通事項を指す場合には “the” をつけます。さらに、

"The man I saw yesterday at a supermarket was my boss."
「昨日わたしがスーパーで見た男性は私の上司だった」

この文章では "The man(男性)" を特定する表現として "I saw yesterday at a supermarket(昨日スーパーで見た)" という説明が入っており、どの男性についての話なのか特定することができるため、"the" をつけることができます。

まとめ

いかがでしたか?対象となる名詞の性質によって、つける冠詞が左右されることをお分かりいただけましたでしょうか。

学校で習うものの、曖昧になりがちな名詞や冠詞についての良いおさらいとなれば幸いです。

[参考文献:日向清人,『即戦力がつく英文ライティング』, 株式会社DHC, 2013年]