アメフトを英語で楽しもう!知っておきたい基礎英語14選+おすすめ映画
アメリカの文化に興味がある人であれば、一度は耳にしたことがあるであろうアメリカン・フットボール(アメフト)。
この記事では、football(フットボール)が「サッカー」を意味するヨーロッパや南米と違って、なぜアメリカでは足を使わないスポーツがフットボールと呼ばれるのか、また試合を見るときなどに知っておきたい基礎英語表現をご紹介します。
また、フットボールをテーマにした映画も意外とたくさんあるので、記事の後半では映画好きにぜひ観ていただきたい洋画をおすすめします!
なぜ「フットボール」と呼ばれるの?
アメリカでは、サッカーのことを soccer と言いますが、ヨーロッパや南米では一般的に「football(フットボール)」と呼びます。
なぜアメリカではサッカーのことをフットボールと呼ばないのでしょうか? また、なんで足を使わないのにアメフトを「フットボール」と呼ぶのでしょうか?
気になりますよね。
まず、soccer という言葉は、association football と呼ばれるイギリス発祥のフットボールの一種からきています。19世紀当時の若者は、rugby を rugger と呼んだり、football を footer と呼んだりと、最後に -er をつけて省略していたそうで、association が soccer になったとのこと。
少し無理やりな説明な気もしますが、調べたところこれがサッカーという単語の由来だそうですよ!
では、アメリカン・フットボールはいつ、どのように生まれたのでしょうか?
実は、アメフトはラグビーやサッカーなどは、古くからイギリスで行われていたスポーツと密接な関係があり、19世紀後半にアメリカを中心とする北米の大学で誕生しました。
ラグビーのような競技から、現在のアメフトへの移行にもっとも貢献したのは、「アメリカンフットボールの父」と呼ばれるWalter Camp(ウォルター・キャンプ)という人物。
彼は、新しく設立されたIFA (Intercollegiate Football Association) のルール委員会の指導者でした。
そして1920年には、オハイオ州カントンでAmerican Professional Football Association(アメリカン・プロフェッショナル・フットボール協会)が設立され、アメフトのプロ化が大きく進んだとのこと。
アメフトの基本ルール
アメフト用語の説明に入る前に、まずはアメフトの基本ルールを見てみましょう。
- 通常のプレーは、11人のフィールドプレーヤーからなる2つのチーム(一方はオフェンス、もう一方はディフェンス)が、15分×4クォーターで競い合うもの。
- 基本、各チームに3回の「タイムアウト」があり、12分間の「ハーフタイム」というインターバルがある。
- ゲームの目的は、タックルされるまでボールを持って走ること。
またはダウンフィールド(ディフェンス側のエリア)のエンドゾーン(フィールドの端にあるエリア)に向かって味方にボールをパスすることによって、ボールを相手の「エンドゾーン」に移動させること。
そして、アメフトのポイントシステムは以下のようになります。
- Touchdown(タッチダウン)= 6ポイント。エンドゾーンにボールを持ち込むこと。
- Field goal(フィールドゴール)= 3ポイント。キックしたボールがゴールポストの間を通ること。
- Extra point(エキストラポイント)= 1から2ポイント。タッチダウンをした後、オフェンス側が追加でボールをキックし、ゴールポストの間をボールが通ると1点加点されるシステム。
- Safety(セーフティ)= 2ポイント。オフェンスでボールを持っていた選手がタックルされ、ディフェンス側が誤って加点に貢献してしまうこと。サッカーでいう「オウンゴール」。
ここで登場したアメフト用語は、次のセクションでさらに詳しく説明します。
アメフトに関連する英語表現
では、ここからは、必ず知っておきたいアメフトの基礎英語をまとめてご紹介します!
offense|オフェンス
オフェンスの主な目的は、チームとしてフィールドを下り、相手のエンドゾーンに向かってボールを動かし、タッチダウンまたはフィールドゴールを蹴って得点することです。
これらの用語は、次に説明するのでご安心ください!
end zone|エンドゾーン
フィールドの両端にある10ヤード(9メートル)のエリア。
touchdown|タッチダウン
タッチダウンとは、先述のように6点満点の得点です。以下の場合に加点になります。
- ボールを持っているプレーヤーが相手のゴールラインの平面を越えたとき
- 相手のエンドゾーンでプレーヤーがボールをキャッチしたとき
- 相手のエンドゾーンでディフェンスプレーヤーがボールを回収したとき
field goal|フィールドゴール
3点のポイントを獲得できるキックのこと。フィールド上のどこからでも試みることができますが、通常はゴールポストから40ヤード(36.5メートル)以内で試みます。
defense|ディフェンス
ディフェンスの目的は、チームとしてオフェンスに得点を与えないことです。
ボールをインターセプト(傍受)したり、オフェンスのメンバーをタックルしたり、オフェンスがボールをエンドゾーンに近づけて得点の機会を作るのを全般的に阻止します。
tackle|タックル
タックルとは、相手からボールを奪ったり、ゴールに向かって前進するプレーヤーを阻止したり、相手の意図することを実行させないような行動を指します。
linebacker|ラインバッカー
基本的には、チームでもっとも優れているタックラー(タックルする人)であり、ディフェンスラインの後ろに並ぶ選手達のことを指します。
quarterback|クォーターバック
チームのリーダー。主な仕事は、ハドルでプレーを指示したり、スクリメージラインで合図を送ったり、センターからボールを受け取ることです。
さらに、ランニングバックへボールを渡したり、レシーバーへ投げたり、ボールを持って走ったりもします。
難しい単語がたくさん出てきましたが、これから説明するので心配しないでくださいね!
huddle|ハドル
フィールドにいる11人の選手が集まって、プレーの合間に作戦を話し合うことを huddle と呼びます。
line of scrimmage|スクリメージライン
プレーの終了時にフットボールが置かれた場所からフィールドの両側へ伸びる想像上の線。
オフェンスもディフェンスも、ボールが再びプレーに入るまで、この線を越えることはできません。
running back|ランニングバック
フットボールを持って走る選手。
Running back の他にも、tailback(テールバック)、halfback(ハーフバック)、rusher(ラッシャー)と呼ばれることもあります。
receiver|レシーバー
ディフェンスから素早く逃げて、フットボールをキャッチする選手。
punt|パント
選手がボールを落とし、足元に向かって落ちてくる間に蹴ることを punt と呼びます。
kickoff|キックオフ
ボールをプレーに入れるためのフリーキックのことで、ディフェンス側のチームはブロックの試みをすることができません。
キックオフは、試合の first quarter(第1クォーター)と third quarter(第3クォーター)の開始時、そしてタッチダウンとフィールドゴールが成功するたびに行われます。
クォーターとは、4分の1という意味です。フットボールの試合時間は4つに分かれているため、第1クォーターから第4クォーターのように数えられます。
アメフトが楽しめるおすすめ洋画3選
英語の勉強にも役立つ映画で、アメリカン・フットボールの世界を味わってみるのはいかがでしょうか?
ここからは、アメフトに関連する人気の洋画をご紹介したいと思います。
Rudy (1993)
- 邦題:「ルディ/涙のウイニング・ラン」
- 出演:Sean Astin(ショーン・アスティン)、Christopher Reed(クリストファー・リード)、Jon Favreau(ジョン・ファヴロー)など
泣く覚悟はしておいてください。
ルディ・ルエタイガーは、ノートルダム大学でフットボールをすることを夢見る少年。しかし、学費も奨学金を得るための成績もないのです。
ルディは、父親が働く製鉄所で自身も働き始めますが、そこで親友が事故死したのをきっかけに、製鉄所から出るための努力を重ねます。
友人で家庭教師のおかげで失読症(英語で dyslexia)を克服したルディは、ノートルダム大学に入学し、同校の伝説的なフットボールチームへの道を歩み始めるというストーリーです。
人生で重要なのは勝ち負けではなく、生きること。諦めない大切さを証明してくれる作品となっています。
「ルディ」はU-NEXTで視聴可能です。
Remember the Titans (2000)
- 邦題:「タイタンズを忘れない」
- 出演:Denzel Washington(デンゼル・ワシントン)、Ryan Hurst(ライアン・ハースト)、Ryan Gosling(ライアン・ゴズリング)、Hayden Panettiere(ヘイデン・パネッティーア)など
設定は、1971年のアメリカ。
公民権法(Civil Rights Act of 1964)施行の後も人種差別が強く根付く頃に、教育改革の影響で、デンゼル・ワシントン演じる黒人のアシスタントコーチの下に白人黒人混合の高校フットボールチームが誕生します。
しかし、選手たちは「肌の色が違う」というだけでお互いに背を向け合います。
徐々に、スポーツを通じてお互いを理解し合い、周囲の人々を巻き込みながら奇跡を起こしていくという物語です。
フットボールのシーンを楽しみながら、アメリカの過去についても同時に学べる実話をベースにした作品になっています。
ディズニープラスで視聴可能です。
The Blind Side (2009)
- 邦題:「しあわせの隠れ場所」
- 出演:Sandra Bullock(サンドラ・ブロック)、Quentin Aaron(クィントン・アーロン)、Tim McGraw(ティム・マッグロウ)、Lily Collins(リリー・コリンズ)など
これもまた実話で、Michael Oher(マイケル・オアー)というNFL選手の成長物語を描いています。
ホームレスだったアフリカ系アメリカ人のマイケルは、サンドラ・ブロック演じる白人女性の家族の養子となり、学習障害を克服し、アメリカンフットボールで優秀な成績を修めるというストーリー。
無償の愛とはこのことか、と感じさせられる感動物語です。出演者の圧巻の演技にも心打たれるかと思います。
また、この映画は、サンドラ・ブロックが第82回アカデミー賞で主演女優賞を勝ち取った作品です。
こちらもU-NEXTで視聴可能です。
英語でアメフトを楽しもう!
いかがでしたか?
アメリカ人の多くが一番好きなスポーツとして挙げている「フットボール」についてご紹介しました。
日本には全く馴染みのないスポーツと文化ですが、少しでも興味を持っていただけたでしょうか。
いつかアメリカへ行く機会があれば、ぜひ試合を見に行ったり、テレビで試合を視聴してみてください!
意外と面白いかもしれないですよ。