DMM英会話ブログ編集部
(更新)
怒りを表す英単語と聞いて思いつくのはなんですか?
学校では “angry” を習ったという人も多いのではないでしょうか。でも “angry” 以外にも、怒りの種類やレベルによってさまざまな表現ができるんですよ。
そうすれば、この怒りがイライラなのかムカつきなのか、自分の気持ちを的確に相手に伝えられますね。
今日は、よく使われる「怒り」の表現を怒りの種類やレベル別に見ていきましょう!
怒りにはさまざまな種類がありますが、“angry” は強く感情を揺らされる怒りを表します。嫌いなことや不公正な状況に強い感情を持って「怒り」を感じているときに使われます。
というわけで本来ならば「強い怒り」を表す単語ではあるのですが、あまりにも有名な単語だけあって、実際は怒りのレベルに関係なく頻繁に登場します。
<使い方>
“angry” は形容詞で、後ろに怒りの対象を置く場合には、
となります!
例文を見ていきましょう!
前置詞withは(~と一緒に)という意味がありますよね。もう少しつっこんで言うと、(一定の時間続く感情と一緒に)という意味があります。というわけでangry(怒っている)対象の前置詞にwithが使われるときは、怒っている感情がまだ続いている状態を暗に諭しています。
たいしたことがない、どちらかというと小さなことに腹を立てるといったニュアンスのときには、angry overと前置詞overを使うことが多いです。
前置詞“at”は Look atの単語でご存じのようにそれに続く対象に重点が置かれます。というわけで、angry atと前置詞atを使うと、怒りの対象にストレートに、より強く怒りを表現するニュアンスがでます。
前置詞aboutは(~について)の意味ですよね。というわけでangryの後にaboutを使うと漠然とその物事への怒りを表すときに使われることが多いです。atがピンポイントに一点のことに対して怒るときに使われやすいのと比べると、怒りの対象が広いイメージでしょうか。
“angry” とそれに続く前置詞を的確に使えるようになるだけでも、日常生活で遭遇する類の「怒り」は一通り表せます。
次に、いろいろな種類の怒りをカテゴライズして見ていきましょう! それぞれの場合で使う英語表現やイディオムも一緒におさえていきましょう。
“mad” の本来の意味は「狂った」「クレイジーな」「無神経な」です。そこから転じて「気が狂ったように怒る、腹が立つ」の意味をあらわすようになりました。
<使い方>
怒っている理由を表したいときは、angryと同じように、前置詞の「for」を使います。
“upset” は気持ちが動揺して平常な心の状態を失ったときに使う形容詞です。というわけで、upsetが「怒っている」の意味で使われるときも、心の均衡をこわされて気分を害しているといったニュアンスを引き継ぎます。形容詞upsetting「怒らせる」も覚えておくと便利です。
動詞「annoy」は怒りの中でもイライラさせられる腹立ちを表します。
<使い方>
そこから派生した、形容詞annoyed は「(人が)イライラした」、annoyingは「(モノ・事が)腹立たしい」という意味です。
人が主語のときは“annoyed” を使い、「その人がイライラしている」ことを表現します。
モノやことが主語にきたときは、“annoying” を使います。
動詞Irritateの本来の意味は「刺激する」。心が刺激されて乱される→癇にさわると意味が転用されました。
こちらは「怒り」の例文ではないですが、“irritate” “irritation(名詞形)” の後に続く目的語が(物事)のときは、肌(skin)や喉(throat)などがくることが多いです。ひとつの定型文として覚えておきましょう。
形容詞の “irritated” と “irritating” も、“annoyed” “annoying” と同じように、人が主語にくるときは「(人)+be動詞+annoyed(人がイライラしている)」、モノが主語にくるときには「(モノ)+be動詞+annoying(そのモノはしゃくにさわる)」を使います。
Irritatingは咳やかゆみなど、長引いていることに対してよく使われます。
動詞botherは、後ろに続く目的語を「煩わせる」という意味。そこから「怒りや不快なことにイライラさせられる」と言った意味になります。
動詞irkも“annoy” や “irritate” と同じニュアンスで「イライラする、うんざりする」を表します。 フォーマルな場面や文面で怒りを表す場合に使われます。
<使い方>
以下のように Itを主語にして使うことが多いです。
*ちなみに発音は【 /ɜːk/】です。
“furious” は「激怒している」といった強い怒りを表す形容詞です。furiousはとにかく猛烈に激しい様子を表し、furious energy(強いエネルギー)やfurious speed(大速力)といった使われ方をします。そのため、furiousが怒りの表現に使われる場合にも爆発するようなとても強い怒りを表します。
<使い方>
名詞rageは「暴力的でコントロールがきかないほど強い怒り」を表します。
with rage「怒りで」、in a rage「怒りで」のように、イディオムが決まっているので覚えてしまいましょう!
pissの本来の意味は「小便をする」ですが、iss off+目的語またはpiss +目的語+offの意味は「(目的語を)イライラさせる、キレさせる」という意味を持ちます。目的語が長いときはpiss offの後に置かれ、目的語がme, her, us, himといった人称代名詞などのように短い場合はPissとOffの間に入れるのが一般的です。
<使い方>
pissedの元々の意味からも想像できるように、“pissed off」は少々品がない言い方なので使う場面にはご注意くださいね!
“cross” の本来の意味は動詞だと「横切る」、名詞だと「交差したマーク、十字架」です。けれど形容詞の “cross” には “angry” や “be annoyed” と同じように「怒っている」という意味があります。イギリスでは形容詞の “cross” を日常的に使います。
形容詞の “cross” はカジュアルな場面、どちらかというと子どもをしかる時や家族など親しい人の間で使われることが多いです。
この記事で紹介した形容詞は中〜強い程度の「怒り」です。弱い怒りを表すには、 “I’m not very happy with this” “I’m not satisfied with your results” のように、「あまり望ましくない」「あまり納得いかない」くらいな表現がちょうどいいでしょう。また、日本語でもそうですが、言い方次第で、爆発するような怒りを表すこともできるし、マイルドに癪にさわることを伝えることもできますので、そこは各自で調整くださいね。
日本語でも英語でも、自分の感情—今回は怒りでした—を的確に伝えることはとても大切です。
それに、怒りを適切に表現できるだけで、腹立ちも多少は収まりそうです。
ひとまず、心の中のことは表現しないと伝わらないことも多いので、“display the anger openly(怒りを公然と表現する)”ことが大切ですよね。“This is the last straw.(これで我慢の限界だわ)”とならないように、怒りのレベルが低い間に相手に上手に怒りを伝えたいものですね。