SHIORI
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4月1日はエイプリルフールですね。一般的には嘘をついても良い日という認識があります。
もちろん海外から来たエイプリルフールですが、実際海外ではどのような日で、どのように祝われているのでしょうか?
今回はイプリルフールについてと、エイプリルフールで使える英語表現をいくつか紹介していきたいと思います。
エイプリルフールは英語で「April Fools’ Day」と表記され、一般的に嘘をついても良い日というふうに認識されています。
さまざまな国で祝われるものの、どこでどのようにこの日が生まれたかなどの、実際の起源はあまりよく知られていません。
昔、冬から春にかけての季節の変わり目にさまざまな宗教下で、人々が愚かに見えてしまうような気さくなお祭りが行われていたため、そこからエイプリルフールが生まれたという人もいれば、フランスでカレンダーの調節をしたことから始まったと信じる人もいます。
その他にも、インド発祥説やジョセフ・ボスキン教授によるコンスタンティンとクーゲル説(コンスタンティンという人物が統治をしていたときに、クーゲルという道化師がローマ皇帝に自分の方が帝国をうまく治めることができると嘘をついて、1日王になった出来事)など、いろいろな説がありますが、どれが正しいと一概に言えるわけではなく、歴史的にその発祥地や由来は謎のままです。
エイプリルフールは、「All Fools Day」と呼ばれることもあり、ほとんどの国では4月1日に祝われます。
嘘をついても良い日と言っても悪質な嘘ではなく、人を傷つけないようなジョークやちょっとしたいたずらで人々を騙し楽しむことが大前提です。
ジョークを言った後は、必ず後でネタばらしをします。このとき、「April Fools!」と言う(叫ぶ)のが一般的だそう。
また、ニュースやテレビ、広告やラジオなどのメディアでも大々的に祝われることがあり、その場合は翌日に「エイプリルフールのためのジョークだった」と発表されるケースが多いです。
「嘘」というと「lie」という英語を連想する人が多いと思います。
しかし lie には、悪意のある嘘や、詐欺など、悪質な手段で人を騙すような嘘というニュアンスが含まれているので、エイプリルフールで使われる「嘘」とは少し異なってきます。
そのため、Are you lying?「嘘ついてるの?」や You are a liar「嘘つき」などの、人を侮辱してしまうような英語表現はよっぽどのことがない限り使われません。
エイプリルフールで使われる「嘘」は「冗談」や「いたずら」など、遊び心のあるニュアンスを含む「嘘」として表現されることが多いです。下記で詳しく見てみましょう。
Joke は日本語でも「ジョーク(冗談)だよ」とカジュアルに使われるため、知っている人も多いと思います。
誰かを楽しませるための冗談という意味合いがあり、そのほとんどはお笑い芸人が言うような悪意のない冗談のことを指します。
とは言っても、中には相手を傷つけてしまうようなきつめの冗談も含まれ、ときには皮肉を言った後の場を和ます一言として使われることもあります。
「ただの冗談だって」
「彼女は場を和ますために冗談を言った」
「彼は冗談を言いたい気分だった」
Kidding も「冗談」という意味で、遊び心のある冗談や、人を面白おかしくからかうというようなニュアンスを持っています。
相手を嫌な気持ちにさせてしまうような皮肉な冗談やからかいも含まれることがあり、悪意のあるものと無いもの、どちらとしても使うことができます。
「冗談だってば」
また、何か信じられないことを聞いたときに、You are kidding!/Are you kidding?「それって冗談でしょ(マジで)?!」という返しの使い方もあります。
「あなたは次の月旅行計画のチームの一人に選ばれました」
「冗談でしょ(本当に)?!」
また、何かバカにされたようなことを言われたときなどに、Are you kidding me?「私をからかってるの(バカにしてるの)?」というふうに言うことも可能です。
prank は「いたずら」や「悪ふざけ」という意味があります。
その行動に悪意はなく、子供がするようないたずらと受け取って良いでしょう。
最近はよくユーチューバーなどが視聴者を楽しませるために、ちょっとしたいたずらや悪ふざけの動画を撮ったりしていますよね?
その彼らがしている行為を prank と説明すると分かりやすいかもしれません。
「彼はいたずらビデオの撮影をした」
「彼女は生徒の単純ないたずらに引っかかった」
ハロウィンでよく子供たちが言っている Trick or treat!「お菓子くれなきゃいたずらしちゃうぞ」からもわかるように、trick には「いたずら」という意味があります。
マジシャンが使うトリック(仕掛け)のように、巧みな演技や技術、達者な嘘で人を騙すという意味合いがあります。
「彼女は怪我を装って私を騙した」
「彼は詐欺電話に引っかかった」
hoax には「でっちあげ」という意味があり、人を騙すことや嘘の報道を流すことなど、人に間違えた情報を意図的に与え、それを信じ込ませるというようなニュアンスがあります。
その多くは馬鹿げている嘘で、悪意を持ったものが多いですが、(悪意はあるけど)ユーモアのある嘘のことも指すことができます。
「あのスキンケアのウェブサイトは嘘の塊だ」
「警察は、爆弾脅迫はただの嘘(でっちあげ)だと見なした」
さて、エイプリルフールで使われる嘘は、lie のようにすごく悪意のあるものではないと上記で説明しました。
そこで次に、エイプリルフールで使える英語表現を状況別に紹介していきたいと思います。
相手を騙したりいたずらをした後は、必ず冗談であったことを相手に伝える必要があります。そんなときに便利な英語表現をいくつか紹介します。
「冗談だよーん」
若者の間では Just kidding を省略した JK のみで使われることがよくあります。
「それは冗談さ」
「からかってるだけだよ」
「ただの冗談だよ」
「ただの冗談だよ」
play a trick on〜 で「〜を騙す」という意味があります。悪質なものではなく、prank のように遊び心のあるいたずらで人を騙すときに使われます。
「からかってるだけだよ」
※スラング
fucking は英語ネイティブによく使われるスラングなので紹介はしますが、綺麗な言葉ではないので使わない方がベターです。知識として知っておいてください。
「彼女は彼をからかってるだけだよ。真に受けないで」
pull someone’s leg は「(人を)からかう」という熟語です。きつめのジョークに対して腹を立てている人に、「からかってるだけだよ」とひと声添えるときなどにもよく使われます。
逆に相手を騙して見事に引っかかってくれたときは、「引っかかった〜」などと言ってしまいますよね?
その気持ちを英語で表現したいときは I got you! と言うことができます。
エイブリルフールの場面では「引っかかった〜」や「(引っかかってくれたことに対して)やったね」の意味になります。
「ははは〜引っかかったんだ〜!」
その他にも下記のような英語表現を使うことができます。
「(本当に)引っかかるなんて信じられない!」
「引っかかった!」
fall for 〜で「〜に引っかかる(騙される)」という意味があり、嘘に引っかかったときや、詐欺などで騙されたときなどに使うことができます。
相手の嘘に引っかかった際に「騙された〜」や「うわーやられたー」など、ついつい言ってしまう言葉があると思います。
それらを英語で表現すると下記のようになります。
「やられたよ」
「あなたの馬鹿げたいたずらに引っかかったなんて信じられない」
ジョークを言って相手を騙してやろうと思う一方で、そのジョークが失敗に終わってしまうということも多々ありますよね。
相手が自分にいたずらを仕掛けてきて、それが失敗してしまい、仕掛けた側が笑い者になったという場合、Joke's on you「笑い者はあなた」という言葉を相手に投げかけることができると、ネイティブに一歩近づける感じがします。
人への悪事があなた自身に返ってくる、というニュアンスを含む英語表現です。
「ははは〜笑い者はあなただよ」
その他にも、相手の気持ちを考えて nice try「良い試みだったね」などの声をかけてあげると、場が和んで笑いが起こること間違いなしです。
「良い試みだったね、ステファニー」
いかがでしたか?
エイプリルフールの「嘘」は多くの日本人が思っている lie とは少し違うことがわかったと思います。
人を傷つけないような冗談を言ったり、突拍子もないいたずらを仕掛けることによって人々は交流を深め、その瞬間を楽しんでいるのです。
みなさんもこの記事を参考に、次のエイプリルフールでは英語のジョークに挑戦したり、引っかかる立場として反応ができるようになると良いでしょう。
そうすることで、英語学習がより楽しくなること間違いなしです!