佐々木 Vicky 清己(すがこ)
(更新)
こんにちは。
英会話講師の Vicky です。
突然ですが、みなさんは次のような悩みを抱えていませんか?
「参考書を読んで覚えるのが苦手」
「新しい単語を覚えてもすぐ忘れる」
私は、Instagram の「猫写真」を使って自然な日常英会話を学べる場「猫英会話教室」というものをやっています。
猫英会話教室を開校するきっかけは、同じような悩みを持つ生徒さんとの出会いでした。
私たちの共通点は「猫と暮らしている」ということ。
そこで私は、自分の専門である行動分析学の知識を活かし、「忘れにくく、思い出しやすい記憶を作る」ための勉強方法がないかと考えました。
そしてできたのが、猫との暮らしを活かした「関連付け勉強法」。
今回は「人間の記憶のメカニズム」にも触れながら、「猫のあるある」行動に共感しながら覚えられる英語表現を紹介していきたいと思います。
まずは、人間の記憶のメカニズムについて簡単に説明します。
人間(動物含む)の知識や記憶などは、今までの経験や体験と非常に深い繋がりがあります。
経験や体験の印象が強ければ強いほど、また繰り返し行っている行動であればあるほど、忘れにくい記憶として脳に貯蓄される、ということなのです。
冒頭で触れた「参考書が苦手」と言っていた生徒さんは、猫の飼い主歴約70年の大ベテランでした。
そう、70年間繰り返し行ってきた「猫のお世話」行動は、いわば「体に染みついた行動」であり、体が覚えた「忘れにくい記憶」。
これを活かそうと始まったのが、猫写真を見ながら猫関連の英語フレーズを学ぶレッスンです。馴染み深いトピックならレッスンにも興味を持ってもらえて、かつ新しい英単語も積極的に勉強してくれるのでは、ということからはじまりました。
彼女は約2年経った現在も、この勉強法を楽しみながら続けています。
それでは、具体的にどんな風に英語を学んでいくのか、猫の写真を見ながら実際に学んでいきましょう!
猫と言えば、よく布団から少し顔を出して「一緒に寝ようよ」と誘いますよね。
この「一緒に寝ようよ」を英訳する時 "sleep" を使いがちですが、今回は「就寝」と言うよりは「寄り添って寝る」なので、「寄り添って横になる」 という意味の "cuddle" を使い、"Let’s cuddle" となります。
また "cuddle" と同じ意味の "snuggle" を使って、"Let’s snuggle" としてもいいですね!
これで「甘えながら添い寝する」感がグンとアップします。
猫は好奇心旺盛なことで有名ですよね。
写真のようにおもちゃを狙って飛びかかる姿をよく見かけると思います。
猫が飛び上がって着地した時などの音「ドン」は、鈍い音等を表す "thump" を使うことが出来ます。
"thump" はその他に、足音の「ドシン」や堅い物をぶつけた時ときに出る「ゴン」などにも使えます。
英語の効果音に興味がある方は、『ONE PIECE』など英訳された漫画を読むのがオススメです。
相手に確認や同意を求めるときに使う「~だよね」は、文章の後に否定の形、または肯定の形の付加疑問を付けますよね。
しかし慣れるまでに少し時間がかかるのが難点です。
でも実は、誰でも知っている一単語を付けるだけで、付加疑問を簡単に使える方法があります。
それは文章の後に「… right?」と付けるだけ。
これさえ覚えれば前に来る文が、肯定でも否定でも関係なく使えます。
"right" の他に "correct" を使う事も出来ます。
フォーマルな場面では "correct" を使いましょう。
「あっち行け」を聞くと、"Go away" がすぐに思い浮かぶ方も多いと思います。
間違いではないのですが、今回の場合は、掃除機に向かってシャーッと言っている感情も考慮し、「(顔の前から)出ていけ!あっちに行け!」の "Get out of my face" の方が自然です。
「Get out of 名詞」と覚えれば、文章作りも楽ですね。
応用として「Get 名詞 out of 場所 =(場所)から(もの)をどけて」を覚えると、もっとレパートリーが増えますよ。
日本語もそうですが、未完成の文章がそのまま会話で使われることがありますよね。
それは英語も同じ。
下記は確かに文法的には不十分ですが、日本語の「ちょっと… ええ!?」に近い表現です。
「Did 主語 just … +感動詞!」
主語を "it" などに変えれば、人間や動物以外の機械等にも使えます。
例えば、急に電源が入った携帯を見たときに言う「ちょっと今....」は、"Did it just…!" と表現することができます。
人やペットの服装や髪型を褒めるときに使う「○○が似合うね」ですが、英語でどう表現するのでしょうか?
「色」や「スタイル」が似合うと言いたい場合は、前置詞 "in" を使います。
"good" の代わりに、他の形容詞 "nice" などを入れてもいいですね。
また「赤のドレスが似合うね」のように、色ではなく相手の服装などを褒める場合は、前置詞は "on" になり、主語も「人」ではなく「もの」に変わります。
「遠くまで行かないでね」を英語で言うときは、「否定形+too+形容詞」を使う事が出来ます。
また別の表現として、「どこかへ行く、姿を消す」の "disappear" を使い、"Do not disappear on me!" と言うこともあります。
相手の話していることが聞き取れなかったときに言う、「もう一度言ってください」は "Excuse me?" だけではありません。
日本語でも聞き方が多数あるように、英語にもたくさんあります。
その中で日常的によく聞く「え?何ですか?」は "What was that?" です。
これはとても応用がきく表現で、いろんな場面で使うことができます。
例えば、変な音等が聞こえたときに言う「(さっきの)何の音?!」も "What was that?" を使うことが出来ますし、また急に驚くようなことをされた・見たときの「(さっきの)何なの?!」も "What was that?" を使って伝えることができます。
「疲れた」は "tired" だけではありません。
"wear"(着る) の過去分詞である "worn" と「be動詞」を使った「be動詞+ worn out」でも「疲れた」を表すことができ、"I am so worn out" は、「(体がダメージを受けて)疲れた」というニュアンスの表現になります。
また、この「be動詞+ worn out」は「(服等)着古される・ダメージを受ける」という意味でも使うこともできます。
名詞として知られているけど、実は動詞でもある単語はたくさんあります。
"wink"もその一つ。
名詞の "wink" は可算名詞として扱われ、「give 人 a wink = (主語)が〜(人)にウィンクをする」のように使われます。
また動詞の "wink" は、場所を表す前置詞 "at" とつながり、"wink at someone" のように使います。
従って写真にある例文 "Winking right at you" の "wink" は、文の形から動詞として使われているのが分かります。
ちなみに "wink" と "at" の間にある "right" は強調の意味で使われていて、"only" や "just" に近い意味です。
猫英会話レッスンいかがでしたか?
猫写真と一緒だったから分かりやすかった!と感じて頂ければ幸いです。
関連付け勉強法の一番の目的は、「忘れにくい記憶、思い出しやすい記憶を作る事」。
猫写真は、目から得るイメージと英語を結び付け脳に記憶させるため、またその記憶を思い出しやすくするための役割を担っています。
従来の英語勉強法でなかなか継続出来なかった方、またストレスなしで楽しく英語に触れたい方には、この関連付け勉強法はとても効果的だと思います。
猫以外にも興味があるものならこの方法を使って勉強できますので、今年こそ!とお考えの方々は是非試してみてくださいね!