さな
(更新)
原因からの結果。
この流れを英語で表すとしたら、みなさんはどんな動詞を選びますか?
英語には、文章の内容を「結果」へ導く動詞がたくさんあります。
この流れを日本語では「因果関係」と呼び、英語では cause and effect と言います。
本記事では、因果関係を表す英語の動詞を正しく使い分けできるように、例文とともに徹底解説していきます!
まずは、「原因から結果」の流れを表している文章を見ていきましょう。
まず最初に紹介するのは to cause です。今回見ていく動詞の中でも一番わかりやすいはずですよ。
To cause something は「何かを引き起こす」や「何かの原因になる」という意味です。では、さっそく例文を見てみましょう。
「長期間の喫煙は、がんの原因になります」
この文章では、「長期間の喫煙」が原因で、「がん」が結果ですよね。
「どんなに小さな音でも、愛犬は吠え始めます」
この例文をみると、「犬が吠え始める」というのが結果で、その原因になるのは「小さな音」ですね。
次は to affect です。これは、「何かに影響を与える」という意味です。
「毎日の運動が睡眠の質に良い影響を与えています」
「睡眠の質の向上」が結果で、その原因は「毎日の運動」ということですね。
先ほども「因果関係」は英語で cause and effect と表現すると説明しましたが、この effect という言葉と affect を書き間違えないように注意しましょう!
基本的には effect は名詞で、affect は動詞です。
To affect と同じで、to influence も「影響を与える」という意味。
「学校の友達が、あなたの悪い行いに影響を与えているわ」
「悪い行い」の原因になっているのは、「学校の友達」ですね。
「サラは親友の結婚に影響され、自分も彼氏を探そうと決めました」
前の例文では、原因となっていたのは「友達」でしたが、今回は「親友が結婚をしたこと」と、一つのイベントが原因になっています。
To produce は、「作り出す」「生み出す」「引き起こす」のような意味合いで使える言葉です。
「この新しい技術で、より良い結果が出ることを期待しています」
To produce better results は「より良い結果が出る」という意味で、ビジネスの場などでもよく使われますよ。
さて、「引き起こす」や「生成する」という意味を持つ to generate はどのように使うのでしょうか。
「大統領の行動は、人々の間に多くの論争を巻き起こしている(引き起こしている)」
「風車は発電のために使われます」
To generate electricity は「発電」を表します。ほかにも、to produce electricity や energy(エネルギーを生み出す)と言うこともできますよ。
Promote は「促進する」という意味です。
「健康的な食事と十分な睡眠は、健康を促進する方法の一例です」
To lead は「導く」という意味ですが、lead to〜 は「引き起こす」または「〜につながる」という意味に変わります。
「一生懸命働くと、昇給や昇進につながります」
「気候変動は、ある種の生物種の絶滅につながる可能性があります」
「貢献する」という意味ですが、良い方向に貢献するという意味だけではなく、悪い方向に持っていくことを表すときにも使われます。
「喫煙や飲酒などの要因が、あなたの健康を悪くしているのです」
「メタンや二酸化炭素などのガスは、地球温暖化の原因となります」
To conduce は「実施する」や「来たす」という意味ですが、conduce to〜 は「〜に導く」「〜につながる」のような意味合いで使われます。
また、主に望ましい結果を表現したいときに用いることが多いです。
「あなたの人懐っこさは、職場での人気につながっています」
To give rise to は「生じさせる」という意味です。
「会社の従業員が不足しているため、さまざまな問題が生じています」
「さまざまな問題」の原因となっているのは、「従業員の不足」ということですね。
これは、「原因を与える」という意味。
「汚染された物質を海洋に排出するという政府の決断は、大きな懸念の原因となっています」
To give cause for concern(懸念材料となる)や to give cause for hope(望みになる)という表現をセットで覚えておくと良いでしょう。
A result は「結果」という意味の名詞ですよね。つまり、to result in〜 は「結果として〜」や「〜を来たす」という意味になります。
記事の後半で説明する to result from とは逆になるので、ご注意ください。
「ストレスを溜め込みすぎると、行動に支障をきたす可能性があるので気をつけましょう」
To bring about〜 は「もたらす」「引き起こす」という意味合いを持ちます。
「成功に導くためには、本当に協力し合わなければなりません」
上記の to bring about と似たような感じで使うことができます。意味も一緒です。
「彼のストレスは、膨大な仕事量からくるものだった」
ここで使っている brought on は bring on の過去形です。
To spark off は「行動を起こすこと」または「物事を開始させる」という意味で使われます。
「彼の冷たい一言がきっかけで、大喧嘩になった」
大喧嘩の原因となったのは、彼の冷たい一言。
ここまでは、原因を示す言葉と例文を見てきましたが、次は「結果」を伝えたいときに便利な表現を見ていきましょう!
記事の前半では、原因を表す表現を紹介しましたが、そこには to cause という言葉がありました。
それを、先に結論を述べるスタイル(結果系)の表現がこちらです。
では、同じ例文を少しひねって、どう表現するのかを見てみましょう。
「ジョンさんのがんは、長期間の喫煙が原因でした」
この人のがんの原因なのは、やはり「長期間の喫煙」ということですね。順序の違いに気づきましたか?
この例と同じように、~ed by を付け足していくと、結果系になることが多いですよ。
~is affected by(〜によって影響された)
~is influenced by(〜によって影響された)
~is promoted by(〜によって促進された)
では、これからは前半には出なかった表現も含め、いくつか見ていきたいと思います。
A result は「結果」という意味の名詞。前半では、to result in という表現を見ました。
~in を from に変えることによって、「〜からくるもの」または「〜の結果」という意味になります。
「あなたの業績が悪いのは、努力不足の結果です」
~results from を使う場合、「結果」が先に、「原因」が後にきます。
この例文を見ると、「悪い業績」というのが結果で、その原因となっているのは「努力不足」ということです。
「〜から生じる」という意味。またもや from という言葉が出てきますね!
「このような間違いは、コミュニケーション不足から生じています」
この例では結果が「間違い」ですよね。その原因は「コミュニケーション不足」ということです。
Come は「来る」という意味なので、come from は「〜から来る」という意味になります。わかりやすいですね!
「彼女の怒りは、自分を公平に扱ってくれない人たちから来るものだ」
「私の文学に対する愛情は、教師であった両親から受け継いだものです」
このように、「〜から受け継いだ」というニュアンスでも使うことができます。
To stem from は「〜に起因する」や「〜から来る」という意味で使います。
「彼の自信のなさは、幼いころにいじめられたことに起因している」
「自信のなさ」が結果で、その原因は「幼いころにいじめられていたこと」ですね。
「あなたの高所恐怖症はなにが原因なのかわかりますか?」
質問になると、このような感じで使われることもあります。
「私が英語を勉強しようと思ったきっかけは、アメリカの文化にとても興味があったからです」
ここで使われている stems from をもっとシンプルに表現したい場合、comes from に置き換えられます。
「〜による」「〜次第」という意味です。
「今夜、外食するかどうかは、私の気分による。疲れすぎているかもしれない」
この人の「気分」によって左右されるということなので、「外食できるかどうか」が結果です。
「その日の頑張り次第で、稼げる金額が変わってくるよ」
頑張ればたくさん稼げる。頑張りによって稼げる金額が変わってくるということですね。
いかがでしたか?
因果関係を表す動詞について、なんとなく理解できましたか?
自分の伝えたい内容を見て、どっちが原因でどっちが結果なのかを理解していただくと、どの言葉を当てはめれば良いのかがわかりやすくなるはずです。
もし迷うことがあれば、ぜひこの記事をまた見返してみてくださいね!