西東 たまき
(更新)
英語を勉強していると「イディオム」という言葉がたくさん出てきます。イディオムとは、日本語で言う「慣用句」のこと。
たとえば、日本語で「舌を巻く」と言えば「ひどく感心する」という意味ですよね。このように、額面通りの意味とは違う意味を持つ表現を英語で「idiom(イディオム)」といいます。意味を知らないとまったく話が通じないので、コツコツ覚えていくしかありません。
日本語を使う生活で慣用句の知識が欠かせないように、英語も一歩進むとイディオムは避けて通れません。
当記事では、日常でよく使う英語のイディオムを20個挙げていきます。ぜひとも機会を捉えて使ってみましょう。1度使えば、高確率で身につきますよ!
人からの誘いを断るとき、「今回は行けないけど、次こそ」と言いたいときに使います。rain check は、もともと雨で中止になったイベントに後日参加できるよう配布されるチケットのことです。
「今回はムリだな。次回でもいいかな?」
「瓜二つ」や「似た者同士」を、英語では「1つのサヤに入った2つの豆」と表現します。
「彼らは本当に似た者同士だね」
「そこの角を曲がった辺り」とは、すなわち「もうまもなく」という意味になります。
「もうすぐ休暇の時期だよ」
nutshell は、クルミの殻など、ナッツの硬い外殻のことです。「手短に、簡潔に」と言いたいときに in a nutshell を使います。
「我が家の歴史まとめ」
ブレイディみかこさんのベストセラー『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』には「誰かの靴を履いてみる」という表現が登場します。まさにこのイディオムと同じように使われており、「人の立場になって考える」という意味です。
「彼の立場になって考えてごらんよ」
「忙しい」という意味の busy を使う代わりに、この英語イディオムを使ってみてください。
「あなたって、いつも忙しいね」
物事が正しい方向に進んでいるなら、on the right track を使って「正しい道筋にいる」と表現します。
「私、これでいいのかな?」
「タダのランチなんてない」というこの表現の意味は、「タダより高いものはない」です。
「タダより高いものはないってことを改めて言っておくよ」
「すべてが語られ、行われたとき」という英語表現は、「つまるところ」という意味になります。
「つまり、タダより高いものはないってこと」
誰かのおかげで良い1日になったときや、その日1番に楽しませてもらったときなどに感謝と感激を込めてよく使われます。
「あなたのおかげで、今日は楽しい日になったよ!」
ballpark は「野球場」、figure は「数字」のこと。ballpark figure となると「概算」の意味になります。
「概算でいいですよ」
何かが「朝飯前」だと言いたいときは、a piece of cake「1切れのケーキ」と言いましょう。
「まかせて、朝飯前だから」
突然のことを「やぶから棒」と言ったりしますね。英語では、こんなイディオムがあります。
「その発表は、突然のことだった」
問題を一気に解決するような「特効薬」を、英語では silver bullet「銀の弾丸」と表現します。
「この問題に特効薬なんてない」
「体調がすぐれない」状態を伝えるのによく使われる英語イディオムです。
「まだ具合が良くないんだ」
英語で「ダメもと」の意味になります。「遠い的を(ダメもとで)狙ってみる」イメージです。
「ダメもとだろうけど、やってみたいんだ」
英語で「同じページにいる」と言えば、「互いの認識が一致している」ということです。
「この点において私たちの認識は一致していると思います」
「さあね、何だろうね」とカジュアルに言う表現です。It beats me の It を省略して使うことができます。
「さあね」
Hit me up で「連絡してね」になります。こちらも、友達同士で使うようなカジュアルな英語表現です。
「連絡するね」
会議の進行などで使うのに便利な英語イディオムです。「ボールを転がし続けよう」とは、「止まらずに続けましょう」という意味です。
「続けましょう!」
シンプルな言葉、シンプルな表現なのに、文字通りに理解していてはまったく意味を成さない英語の「イディオム」の面白さを感じていただけたでしょうか。
「言われてみればイメージができる」といったものも多いので、想像力を広げて覚えるようにするのがコツです。
英語イディオムを使って表現できると、より自然でこなれた印象になるというメリットもあります。英語の表現に慣れてきたら、今回ご紹介したようなよく使われるイディオムにも挑戦してみてくださいね!