西東 たまき
(更新)
英語を話そうとするとき、すぐに出て来る言葉もあれば、どうにも思い浮かばない言葉もあります。
難しい言葉ならまだしも、日本語なら誰でも知っているような簡単な言葉が英語だと出てこない、なんてときほど歯がゆいことはありませんね。
当記事では、そんな「言えそうで言えない英語表現」を集めてみました。あなたはいくつ言えるでしょうか?
英語で何というのか分からないときは、説明的に伝えることで分かってもらうことができます。
例えば、「二の腕(upper arm)」という言葉が分からなくても “upper part of the arm(腕の上の方の部分)” と言えば伝わります。
しかし、そのものズバリの英語表現が分かるなら誤解もなく、よりスムーズにコミュニケーションできるのは事実です。そういった語彙を少しでも増やすべく、言えそうで言えない英語表現を早速見てみましょう!
手(hand)のひらは英語で “palm” です。手のひらを見て運勢を読み取る「手相占い」は、「手のひらを読む=palm reading」と表現されます。
“palm” というと「ヤシの木」が思い浮かぶ人もいるでしょう。ヤシの木もまた “palm” と呼ばれるのは、その葉の形が広げた手のひらの形に似ているからです。
「手の甲」も一緒に覚えておきましょう。英語では、素直に「手の裏側=back of the hand」というだけです。
“nose(鼻)” は基本単語として初級英語で習いますが、「鼻の穴」を表す英語は見落とされがちです。
“nostril(鼻の穴)” という言葉も頭に入れてしまいましょう。
“nose” のスペルの一部が単語に含まれていますね。“tril” の部分には、「穴(hole)」の意味があります。
「眼鏡」は英語で “glasses” です。単数形 “glass” は「ガラス」のことですが、複数形になると「眼鏡」の意味になります。眼鏡にはガラス部分が2枚あるためです。
眼鏡は眼鏡でも、英語で「虫眼鏡」と言いたいとき「虫」を連想することは不要です。英語では “magnifying glass” と言います。“magnify” は「拡大する」という意味です。
虫眼鏡には「拡大鏡」という呼び方もありますね。イギリスの名探偵シャーロック・ホームズ(Sherlock Holmes)が捜査に使う小道具の一つです。
「昨日(yesterday)」、「今日(today)」、「明日(tomorrow)」という単語は、きっと誰もが知っていることでしょう。しかし、「一昨日/おととい」や「明後日/あさって」となると、あやふやになる人が増えてくるかもしれませんね。
英語で「一昨日」は「昨日の前の日=day before yesterday」、「明後日」は「明日のあとの日=day after tomorrow」と表現します。
“yester-” は漢字の「昨」にあたる言葉で、“yesteryear(昨年)” “yesternight(昨夜)” といった表現もありますよ。
「?」の記号は「疑問符」と日本語で呼ぶより、「クエスチョンマーク(question mark)」と英語で言う方が分かりやすいかもしれませんね。
それと同じようによく使われる記号に「!(感嘆符/びっくりマーク)」もあります。
英語では "exclamation point/mark" と呼んでください。“exclamation” は「感嘆」という意味です。
なお、疑問符、感嘆符、コンマ、ピリオド、カッコなど、文章を書くときに使う記号類は、まとめて “punctuation” と言います。これは「句読点」のことです。
「グラフ(graph)」という言葉は小学校の算数で習って以来、カタカナ語でも馴染みある言葉です。しかし、グラフにはさらに「棒グラフ」、「折れ線グラフ」、「円グラフ」といった種類もありましたね。
「棒グラフ」と「折れ線グラフ」は、ほとんど直訳で “bar graph”、“line graph” なので簡単です。
ただし、「円グラフ」は “pie chart(パイ状の表)” と、ちょっとひねりのある表現になります。でもなるほど覚えやすいですよね!
「プリペイド」という言葉もすっかり日常会話に浸透しています。「前」を意味する “pre” と「支払済」を意味する “paid” を合わせて「事前に支払済=前払い」という意味になっている単語です。
では、前払いの反対「後払い」についても覚えておきましょう。
後払いは “postpaid” と言います。この “post” は郵便とは無関係で、「後」を意味するラテン語です。
“postwar(戦後)” や “postgraduate(大学課程後=大学院)”、 “postmodernism(近代主義後(の様式))” などといった言葉にも見られます。
「洗剤、中性洗剤」は “detergent” と言います。洗濯用であれば “laundry detergent”、食器用なら “dish soap” や “dishwashing liquid” などとなります。
洗濯ものを柔らかく仕上げる「柔軟剤」は、「柔らかくするもの=softener」と呼びます。
ちなみに「漂白剤」は、“bleach(ブリーチ)” です。製品名にもなっていますね。
日本式家屋に多く見られる「引き戸」。
“door(ドア)” と説明しても、「入口」という意味で理解はしてもらえますが、“sliding door” と言えば「引き戸」の形状をきちんと伝えることができます。“slide” は「スライドさせる、滑らせる」という意味です。
同じ「戸」である「網戸」は、扉状であれば “screen door” ですし、窓にはまっているものであれば “screen window” になります。
なお、ドラえもんの「どこでもドア」は “Anywhere Door” として知られています。
調理に使う「鍋」は形状によって “pan(浅鍋)” や “pot(深鍋)” などと言いますね。
「土鍋」なら “clay pot” です。“clay” は「土」を指しています。“earthen pot(土製の鍋)” という言い方もあります。
圧力を使って調理する「圧力鍋」は “pressure cooker” です。“pressure” は「プレッシャー、圧力」、“cooker” は「調理器」ですね。「炊飯器」だと “rice cooker” になります。
そして「中華鍋」は、中国語の発音から "wok" "wok pan" と呼ばれています。
「毛布」を「ブランケット(blanket)」というのはご存知の方は多いでしょう。
暑い季節用には「タオルケット」というのもありますね。カタカナだから英語でもそのまま使ってしまいそうですが、これは「タオル」と「ブランケット」を組み合わせた和製英語なので通じません。
「タオルケット」という代わりに “cotton blanket” や “summer blanket” と言いましょう。同様の品物は海外にもありますので、このように言えば伝わります。
暮らしに身近なモノほど、「英語で言えそうで言えないもの」がたくさんあります。こういった「ちょっとしたこと」を英語で言えると、英語で話すときのストレスがかなり軽減されます。
「英語で言えるモノ」をクイズ感覚で楽しく増やして行きましょう。単語を一つ覚えたら、それに関連する言葉にも興味を広げてチェックしてみるようにします。
日本語と同じ表現方法だったり、腑に落ちる表現だったりすると、新たな気付きとして記憶に残りやすくなります。ついでに語源も確認するようにしておくと予備知識も蓄積され、今後の英語学習がラクになっていきますよ!