
DMM英会話ブログ編集部
(更新)
日本語の「もったいない」や「お疲れ様です」などが英語でぴったりと表現しにくいように、英語にも日本語にズバッと訳せない表現がいろいろあります。
たとえば、日本人が最も頭を悩ます英語表現の一つであろう “the” 。日本語にはない概念なので、なかなかそのニュアンスまで理解しにくいですよね。
今回は、他にも一筋縄では訳せない英語表現や単語を9つ集めてみました!
別れ際などに “Take it easy.” と挨拶するアメリカ人はたくさんいます。この “take it easy”、英英辞書で調べると以下の通り。
① rest, relax, or be calm
「休む、くつろぐ、または落ち着く」② [informal] You can say take it easy to someone when you say goodbye
「【カジュアル】さよならを言うときに使う表現」
相手が体調を崩していたり怒っていたりするときに “Take it easy.” と言うのは理解しやすいですが、別れ際にも定型句のような感じで “Take it easy.” が使われるんですね!
日本語でも、相手が特に疲れている場合じゃなくても「じゃ、おつかれ」と言って別れることがありまますが、それと似ているかもしれません。
くしゃみをすると、必ずといっていいほど言われるのが “Bless you.” や “God bless you.” という言葉。ホームレスにお金をあげた後や、道を聞かれて教えたときにも言われることがあります。
直訳すると「神の祝福を」という意味になりますが、こちらも英英辞書で調べると以下の通り。
① used when you want to thank someone
「相手に感謝を伝えたいときに使われる」② used when someone has sneezed
「相手がくしゃみをしたときに使われる」
親切に対しては①として、くしゃみに対しては②の意味で使われているんですね。
ちなみに、アメリカ人でも宗教性が気になる人は、“Bless you.” の代わりにドイツ語で “Gesundheit[gəzúnthait]” と声をかけてくれます。
お店で会計をした後などによく言われるのが “Have a good one.” 。
直訳すると「良い一日を」となりますが、“Take it easy.” のように定型表現として使われています。
Have a good morning, afternoon, or evening, as appropriate. (A general formulaic expression used at any time of the day or night.)
「必要に応じて、“Have a good morning” “Have a good afternoon” “Have a good evening” などとして使われる。(日中でも夜でも使われる一般的な定型表現)」
“Have a nice day.” が午前中によく使われるのに対し、こちらの表現は一日中いつでも使われるんですね。
これはメールの末尾でよく見かけるフレーズ。英語のメールでは様々な結び言葉(closing line)が使われます。
used as a friendly way of ending a letter to someone you know who is not a very close friend
「それほど親しくない人に対し、親しみを込めて手紙を終わらせるときに使われる」
代表的な結び言葉には、他にも
などがあり、相手との親密度や手紙のフォーマル度によって使い分けられています。
“FTW” は “for the win” の略です。多くの場合、強調する意味合いで使われます。
(Internet, slang) Being the best; being great, awesome, amazing or spectacular; sure to succeed (used as a term of approval, similar to long live)
「一番、最高、すごい、素晴らしい、絶対勝利、など。(〜万歳、のような感じで、同調する時に使われる)」via Wiktionary
インターネットで上で特によく使われますが、その延長として SNS や携帯メールなどでもよく登場します。
“serendipity” は、英語特有のニュアンスが強い表現の一つ。英英辞書で確認すると以下のようにされています。
the fact of finding pleasant or useful things by chance
「偶然、楽しい、あるいは役に立つものを見つけること」
ちなみに、この “serendipity” はもともと作家ホレス・ウォルポール(Horace Walpole)による造語だとも言われています。
本来なら「ダサい」と考えられてもおかしくない格好を、あえて狙ってオシャレする人たち。彼らは “hipster” と呼ばれ、最近また注目を浴びてきています。
a person, especially someone in their twenties or thirties, who has progressive political views and an unconventional approach to fashion, lifestyle, etc
「特に20代または30代の若者で、新しい政治的視点を持ち、従来の流れに逆らうファッションやライフスタイルを狙う人」
ただし “hipster” は必ずしも肯定的な意味で使われるわけではなく、見せかけだけの人に対して否定的な意味で使われることもあるようです。
“sarcasm” は、筆者がアメリカに来て初めて学んだ「英語」でした。
the activity of saying or writing the opposite of what you mean, or of speaking in a way intended to make someone else feel stupid or show them that you are angry
「意図することと反対のことを言ったり書いたりすること。あるいは、怒っていることを示したり、他の人が愚かに感じたりすることを狙った話し方」
たとえば、誕生日にサプライズパーティーを仕掛けられたときに “This is the worst night ever!(今までで最悪の夜!)” と言ったり、嫌なことばかりが続く日に “This is awesome.(最高だよ)” と言ったりと、アメリカ人はよく皮肉っぽい話し方をします。
筆者がアメリカに来たばかりの頃はこの “sarcasm” がよくわからず、いちいち人の言葉を真に受けて混乱していたものです……。
親が子どもに向けて “sweetheart” と言ったり、恋人が “sweetheart” と呼び合ったり、またときには知らない人に対しても “sweetheart” は使われます。
・[SPOKEN] used for talking to someone who you love
「愛する人に話しかける時に使われる」・[OLD-FASHIONED] your girlfriend, or your boyfriend
「恋人」・[INFORMAL] [OLD-FASHIONED] a kind and helpful person
「親切な人」・used especially by men for talking to a woman whose name they do not know. Many women find this use offensive
「特に男性が知らない女性に話しかける際に使う。ただし不快に感じる女性が多い」
“sweetheart” 以外にも、
などとよく使われる呼びかけはたくさんありますが、これもとても外国っぽいですね!
言葉はそれぞれの文化の中で発展していくもので、その国の文化の在り方と密接に関係しています。一方で、定型化された挨拶用語などは元の意味を失っていて、やはり訳しづらいところがあります。
もしもこういう英語表現に出会ったら、ぜひ英和辞書ではなく英英辞書を引いてみてください。そうするとニュアンスまで正しく理解できるので、おすすめですよ!
【英語を日本語で理解するのは難しい…!】