SHIORI
(更新)
日常的に、「悔しい」と思う場面に遭遇することは、よくあるものです。
しかしみなさんは、そんな場面に遭遇したとき、「悔しい」という英語表現がパッと口から出てくるでしょうか?
「悔しい」という感情は国籍構わず誰にでもあると思うのですが、実は「悔しい」と全く同じ意味を表す便利な英単語は存在しません。
そのため、シチュエーションや感情により、似たような意味を表す単語を使い分ける必要があるのです。
そこで今回は、「悔しい」の代わりに使える英語フレーズをいくつか紹介していきたいと思います。
そもそも「悔しい」は、さまざまな感情が混ざり合ったものを表す便利で複雑なニュアンスを持つ単語で、日本語の意味自体を「goo国語辞書」で調べてみると、以下のように説明されています。
1. 物事が思う通りにならなかったり、辱めを受けたりして、諦めがつかず、腹立たしい気持ち。残念でたまらない。
2. 後悔される。くやまれる。
引用:goo国語辞典「悔しい」
しかし、先述の通り、このように「怒り」や「苛立ち」、「後悔」、「未練」など、全ての感情を同時に表すことのできる便利な英単語というものは、残念ながら存在しません。
ですが、ひとつひとつの意味を持つ単語は存在します。そのため、「悔しい」の中でも、どの感情がもっとも状況にあっているのかを把握し、それらの単語を使い分ける必要があるのです。
さて、「悔しい」という英語表現がないのであれば、何と表現することができるのでしょう?
次に、実際に感情や状況別で使われる「悔しい」の英語表現を紹介したいと思います。
日本語の「悔しい」にもっとも近いと思われる単語です。うまくできなくてイライラしたり、もどかしくてイライラするときの苛立ちを表すことができます。
「得意のゲームに負けてイライラする(悔しい)」
「試合で全力を出せなくてイライラする(悔しい)」
mad は、怒っているときや苛立っているときに使われ、angry「怒る」や irritated「イライラした」と同じ意味を持ちます。
mad at myself を使うことにより、自分自身に腹を立てている様子を表すことができ、自分を責めているような悔しさを表現することができます。
「どんなに練習しても高音が出せるようにならない自分に腹が立つ」
=「どんなに頑張って練習しても高音が出せるようにならなくてすっごい悔しい」
「あんな詐欺に騙された自分に腹が立つ」
=「あんな詐欺に騙されるなんて悔しい」
勝てるはずだったのに負けてしまった自分や、できると信じていたのにできなかった自分に対して、「嫌いだ」という表現をアメリカ人はよく使います。
自分自身を嫌ってしまうほど「悔しい」という思いが溢れ出ているのですね。
「負けてしまった自分が嫌いだ」
=「負けてしまって悔しい」
hate myself と少し似ていますが、その結果を生み出してしまった自分自身を許せないほど悔しいと感じるときに can’t forgive myself を使うことができます。
「彼女を手放してしまった自分が許せない」
=「彼女を手放してしまって悔しい」
上記と同じように、できなかった自分に対して失望したという意味で「悔しい」を表現することもできます。
「負けた自分に失望した」
=「負けて悔しい」
「もっと真剣に挑戦しなかったあなたに失望した」
何かをしたこと、しなかったことを後悔しているような悔しさを表すときは、regret「後悔する」という単語を使って表すことができます。
「あのときボールをトムにパスしなかったことを後悔している(悔しい)」
regret の形容詞 regretful を使って後悔からくる悔しさを表すこともできます。
「昨日全ての株を売ってしまって後悔している(悔しい)。今日株価すごい上がってる」
ときには物事や結果を受け入れられないくらい悔しいこともあると思います。
そんなときは、「悔しい」という言葉を使わずに、そのまま won’t accept 〜「〜を受け入れない」という英語表現を使うことで、悔しさを表すことができます。
「私ではなく彼が選ばれたなんて認めない」
「できると思っていたのにできなかった」や「勝てると思っていたのに勝てなかった」など、期待と反対のことが起こって悔しいと思うときは、「信じられない」気持ちを表すと良いでしょう。
「彼を倒せなかったなんて信じられない」
=「彼を倒せなくて悔しい」
screw it は「ちくしょう」というニュアンスの英語スラングです。
ほかにも、I don’t care「気にしない」、forget about it「忘れて」、to give up「諦める」などの意味もあります。あまり綺麗な言葉ではないので、使う際には注意が必要です。
「ちくしょー!」
damn it は怒りを表す言葉で、「ちくしょう」「くそっ」「しまった」というような意味を持つスラングになります。
こちらも綺麗な言葉ではないため、使う際には注意が必要です。
「くっそー! サボるんじゃなかった」
「最悪」や「くそっ」を表す言葉です。言い方にもよりますが、「最悪」といっても、あまり深刻な状態ではないことが多いです。
日本語でも、「あ、さいあく〜」など、軽く使うことが多いですよね? 英語でもほとんどの場合、そのようなニュアンスで使われます。
「最悪! ここで負けるはずじゃなかったのに」
どうでしたか? 英語には、いろいろな感情が入り混じった「悔しい」を一言で表す単語が存在しません。
一つの単語で沢山の感情を表すことができ、どの場面でも使えるような日本語特有の曖昧な英語表現は、英語にはほとんど存在しないのです。
そのため、「なぜ悔しいのか」や「どんな悔しさなのか」を分析した上で、自分がどう感じているのかを「悔しい」という言葉を使わずに、はっきりと表現する必要があります。
今回は「悔しさ」別に12の英語表現を紹介しましたが、それ以外でも悔しさを表す英語表現はまだまだたくさんあります。
まずはこの記事を参考に、悔しさの種類を理解し、状況や心境別に「悔しい」と伝えることができるようになるといいですね!