SHIORI
(更新)
お葬式は人生で何度か経験するライフイベントの一つです。
しかし一般的にはそう何回も経験する行事でもないので、いざ英語でお葬式に関する話をしないといけない場面になったとき、すぐにできる人は少ないのではないでしょうか?
そこで今回は、お葬式に関する英語表現をいくつか紹介していきたいと思います!
Funeral は日本語で「葬式」を指し、故人とゆかりのある家族や友人などが、故人との生前の思い出を振り返りながら最後のお見送りをする、伝統的でフォーマルな式のことをいいます。
もちろん、故人のご遺体は会場内にあり、(アメリカのお葬式では)実際に土葬をされるところ (burial) も式に含まれます。
主にお葬式に含まれる流れは以下の4つです:
「お葬式」という言葉は、誰かの「死」を表すため、誰もが聞くだけで暗い気持ちになってしまいます。
そのため最近では、故人が生きてこられた人生をポジティブに捉えられるよう、「人生の祝い」を表す celebration of life という言葉も多く使われるようになってきました。
先ほど説明した葬式と似たような式ではありますが、伝統的な funeral よりも少し砕けたものになります。
ご遺体が埋葬されてから行われるのが一般的だそうです。
Memorial service は、日本語で言う「告別式」や「追悼式」を指します。
これもまた funeral(葬式)と同じような流れになるのですが、葬式と違って memorial service の前に wake はありません。(wake は下記で説明します)
また、funeral と違い、故人のご遺体は会場内にありません。
家族や友人など、故人にゆかりのある人々が集まり、生前の思い出を振り返りながら故人との別れを惜しみます。このとき、お別れのスピーチ (eulogy) が行われることが多いです。
Celebration of life と同じく、故人のご遺体が埋葬された後に開かれます。
Viewing もまた、funeral と同じように故人とのお別れをする式になります。
しかし funeral よりもインフォーマルな形で行われます。
ご遺族に直接哀悼の意を伝える時間でもあり、思い出の写真を見合ったり、故人の生前の話などをしてみんなで別れを惜しみます。
また、viewing/visitation では、埋葬される前の故人と最後の対面をすることができます。
日本でも、棺に入る綺麗におめかしされた故人の最後の姿を拝見する時間がありますよね。それがこの viewing です。
お葬式が始まる前に行われるため、個人にゆかりのある人たちが、実際のお葬式よりも少し早く到着し、故人と最後の対面をします。対面や姿を拝見することから visitation や viewing と呼ばれています。
Wake はアイルランドのセルティックがベースとなっているカトリックの式だそうです。
日本でいうと、故人の家族や友人は、お葬式の前日、蝋燭の火が消えないように一晩中起きて故人を見守ることがありますよね。それがこの wake に当たります。
起きて見守っていることで、悪霊から故人を守るとされているそうですよ。そして無事に土葬が終わると、みんなの安全を意味するのだそうです。
日本では故人を火葬するのが一般的です。
一方アメリカでは、死者の復活が信じられてきたキリスト教の信仰が強いため、土葬が一般的でした。しかし最近では、カトリックの教会でも火葬が許されるようになったため、土葬を選ぶ人は減ってきているそう。
Cremation は「火葬」を指す単語で、故人の身体を焼却し、灰の状態にすることを指します。
上記でも述べた通り、最近では土葬よりも火葬が普及してきています。なお、2015年からは、火葬がもっとも一般的な選択肢になってきているそうですよ。
日本語ではどちらも「棺桶」を指す言葉ですが、実は casket と coffin には違いがいくつかあります。
Casket は、お葬式や式典で故人の身体を入れる長四角の木箱を指し、蓋に蝶番がついています。上に振り上げると遺体の半分または全体が見えるようになっているのが特徴です。
一方で、coffin は蓋が取り外し可能で、通常は全体が見えるか見えないかのどちらかです。
さらに、coffin の側面は4面ではなく6面で、肩に近い部分が広くなっています。
最後に、価格にも違いが出てきます。Coffin は、casket に比べるとより手頃な価格であることが多く、一般的には coffin が使われることが多いです。
Cemetery は、日本語で言うと「霊園」または「墓地」にあたります。
Grave は、実際に故人を埋める「お墓」を指します。「お墓参り」は英語で表現すると to visit (one’s) grave です。
上記の grave は、棺を直接土に埋めることに対し、tomb は遺体を安置する建物や建造物のことを指します。
Remain は、「残る」という意味がありますが、お葬式などで使われる remains という言葉は、「遺体」または「遺骨」を指します。
Interment は「埋葬」という意味があります。
「埋葬」には、「埋める」という意味と「土に還す」という意味があり、ご遺体を地中に埋める土葬や、火葬した遺骨を骨壷から出して土に還すことを「埋葬」と言います。
Death certificate は「死亡証明書」を指し、死因や亡くなった日などが書かれた、故人の死を証明する書類になります。
Embalm には、「防腐処理をする」という意味があります。
土葬前にご遺体が腐らないように防腐処理をしたり、viewing や visitation で最後のお別れをする前に、化粧を施して、ご遺体を綺麗にすることを指します。
Bury も inter も「埋める」や「埋葬する」という意味があるので、土葬することが多いアメリカの葬式ではよく耳にします。
Eulogy は「追悼」や「賛辞」という意味があり、memorial service などの式の場でされるスピーチのことを指します。
Final resting place は、想像もつくかと思いますが、「永眠の地」という意味の表現です。
故人が最終的に眠っている場所を表すので、お墓を指すことが多いです。
Hearse は「霊柩車(れいきゅうしゃ)」という意味の単語で、葬送においてご遺体を移動させるために用いる車両を指します。
あまり聞き慣れないと思いますが、mortician は「葬儀屋」という意味の単語です。Undertaker とも呼ばれます。
Pallbearer は、埋葬を行う最終目的地まで棺桶を運ぶ人たちのことを指します。
通常、故人と親しかった人が何人か選ばれることが多いです。
Urn は「骨壷(こつつぼ)」を意味する単語で、火葬後の骨や灰を入れる壺を指します。
直訳をすると「あなたが亡くしたことを私も残念に思います」というような表現になりますが、日本語では「お悔やみ申し上げます」や「ご愁傷様です」と訳すことができます。
「お悔やみ申し上げます」
Condolences は、「お悔やみ」「哀悼」を表す単語で、以下のように使われます。
「心よりお悔やみ申し上げます」
I miss you という表現を聞いたことがあるかと思います。これは「恋しい」や「寂しい」または「君に会いたい」という意味で使われる表現です。
「早速、おばあちゃんがいなくて寂しい/早速おばあちゃんに会いたい」
Miss という単語は直接的に「お悔やみ」を表すわけではありませんが、miss を受け身として使うことにより、「故人がいなくなって寂しい」という気持ちを表します。
「彼女がいなくなるのはとても寂しいことです」
Sympathy には、「同情」「同感」「思いやり」というような意味があり、複数形は sympathies になります。
Sympathy を使うことで、故人のご家族に同じ気持ちであることを示すことができ、「お悔やみ申し上げます」と同じような意味として使うことができます。
「心からの哀悼の意をお受け取りください/心よりお悔やみ申し上げます」
Sorrow には「悲しみ」「悲愁」「悲哀」という意味があります。
「悲しみをもたらす」や「悲しみをシェアする」というような表現を使うことによって、「お悔やみ申し上げます」と同じようなニュアンスで使うことができます。
「彼が亡くなったと知ってとても悲しい思いでいっぱいです」
これは直訳すると「私はあなたのためにここにいます」になります。
お葬式などで、大切な人を亡くした人に言うフレーズのなかではかなり使われる表現です。「なにかあれば、いつでも言ってね」という励ましのフレーズに当たります。
しかし、仲の良い関係に限ります。親友や、親しい同僚の場合は使えますが、そこまで距離の近くない人には言うと少し違和感があるので気をつけましょう。
「何かあったら、いつも私がそばにいることを忘れないでください」
いかがでしたか?
お葬式に関する英語表現は、意外とたくさんあり、知っているといざというときに上手く対応することができます。
あまり使う機会がないということを願うばかりですが、使う機会があまりないからこそ、勉強しておくと良いかもしれません。
今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。