さな
(更新)
毎年訪れる健康診断。
日本では一般的に学校や会社に属していると、年に一度健康診断を受けさせられますよね。どの施設で受けても流れは大体同じなので、戸惑うこともなく、無事に健診を終える人が多いのではないでしょうか。
しかし海外では、義務的に受ける必要がないところもあり、個人的にかかりつけ院で受診をする場合があります。また、国によっては標準的な健康診断に含まれるもの、含まれないものの基準が異なる場合もあるので、特定の検査をしたい場合は医師に伝えておく必要もあります。
今回は、もし外国で健康診断を受けることになったときに知っておきたい基礎用語や一般的な検査の説明、さらには医師に言われそうなフレーズや指示を英語でご紹介します!
健康診断にはさまざまな言い方があり、国や地域によって呼び方は異なりますが、以下のような呼び方が一般的です。
病院や施設によっては、事前に問診票を記入する必要があります。
問診票は英語で questionnaire と言い、pre-screening questionnaire や medical screening questionnare と表現されることが多いです。
また、当日このような質問をされることもあるかと思います。
「何か薬を飲んでいますか?」
「手術を受けたことはありますか?」
「病歴について教えてください」
「何か変わった症状はありますか?」
「運動の頻度は?」
「睡眠の質はどうですか?」
「タバコ、アルコール、薬物を使用していますか?」
「最後の食事はいつですか?」
女性は、生理中かどうかを聞かれる可能性があります。
「現在生理中ですか?」
「最後の生理はいつでしたか?」
まず最初に、vitals(vital signs の略)から始まることが多いです。Vitals は日本語では「生命兆候」と呼ばれ、以下の項目が含まれます。
施設によって体温の測り方は異なり、以下のような体温測定が一般的です。
「今日は経口体温を測ります」
心拍数は heart rate、脈拍数は pulse rate と言います。
また、 respiration rate(呼吸数)を測定することも多く、これは人が1分間に行う呼吸の回数のことです。
「1分間、体を動かずにただ呼吸を続けてください」
英語で血圧は blood pressure で、血圧を測る機械は sphygmomanometer です。しかし、難しい言葉なので、blood pressure monitor や blood pressure gauge* が一般的に使われます。
*gauge=計量器
血圧測定を英語でいうと blood pressure screening です。
血圧を測るときは、このように指示をされることがあるでしょう。
「腕の力を抜いて深呼吸をしてください」
次は、視力検査について見ていきましょう。英語で視力検査は visual acuity test またはシンプルに eye test と言います。
視力検査には種類が3つあり、ランドルト環(Cマーク)や Eチャート、そしてスネレン視標と呼ばれるアルファベットが描かれたものがあります。
「右目を隠して、チャートを見て、下の段の文字を読んでみてください」
視力の後は、聴力検査に進みます。英語では hearing test、または audiometry test と言います。
ここでは個室へ入り、ヘッドホンを装着し、音が聞こえたら何かしらの合図をするのが一般的です。施設によって、ボタンを押したり、手を上げたりすることがあります。
「ヘッドホンを装着し、音が聞こえたらボタンを押してください」
「右耳で音が聞こえたら右手を上げて、逆に左耳で音が聞こえたら左手を上げてください」
Vice versa という表現は、「逆に」や「順番を変える」ことを表します。つまり、上の例文の場合は「右で聞こえたら右手を上げる」の反対のことをしないといけないので、その反対の行動にあたる「左で聞こえたら左手を上げる」という捉え方になります。
診察では主に、皮膚、爪、顔、髪の毛、舌、そして首のあたりを見られます。
目的は、腫瘍などの病変がないかを確認することです。
「リンパを確認するので、頭を横に傾けてください」
「頭の数カ所を押すので、痛かったら教えてください」
「肌に異常がないか、または怪しいほくろがないか確認します」
次に、背中や胸などを、stethoscope(聴診器)を使って診察します。
「背中に聴診器が当たっているのを感じたら、息を吸って吐いてください」
日本では最初に身体測定を行うことが多いですが、海外ではどのタイミングで測定するかは変わってくるかと思います。
英語で身長は height、体重は weight です。測るは measure なので、「身長・体重を測る」は to measure one’s height/weight と表現します。
「靴を脱いで体重計に乗ってください」
「身長を測るので背筋を伸ばして立ってください」
血液検査は英語で blood test です。
血液検査では、以下のような病気を発見することができます。
採血の際に気分を悪くする人もいるので、これは事前に伝えておくといいでしょう。
「注射と血は苦手です」
伝えたら、医師・看護師はおそらく以下のような返事をするかと思います。
「採血中は目を逸らしていただければ問題ありません」
レントゲンにはさまざまな種類と目的があります。
まず、日本で使う「レントゲン」という言葉は、レントゲンを発明したドイツの物理学者の名前に由来します。英語では x-ray(X線)と言うので、これは必ず覚えておきましょう。
「静止して息を止めてください」
ちなみに、日本の健康診断で一般的に行われるバリウム検査は、英語で barium swallow (test) と呼ぶことがあります。Swallow は飲み込むという意味です。
また、胃カメラは gastroscope や gastrocamera と言います。
女性が受ける検査でもっとも重要となってくるのはマンモグラフィではないでしょうか。日本ではこのように表現しますが、実は英語では mammogram(マンモグラム)です。
乳房検査は、breast exam と言います。超音波は ultrasound です。
子宮頸がん検診は英語でいうと pap smear または cervical cancer screening になります。
前立腺がん検診は英語で prostate cancer screening と言います。
精巣検査は英語で testicular exam と表現します。
今回は、健康診断の一般的な流れからよくある検査などを見てきました。
国や施設によって異なる面もあると思いますが、医師や看護師の指示に従えば問題ないはずです。しかし、どのような指示をされるかは、事前に少し予習して、聞き取りの準備をしておくことをオススメします。
ご紹介した英語表現が少しでも参考になれば幸いです!