
DMM英会話ブログ編集部
(更新)
「はろー、はうあーゆー?」
英語の会話はすべてここから始まるとのイメージをお持ちの方も結構いらっしゃるでしょう。事実、フレーズやニュアンスなどは違えど、多くの英語の会話は"How are you?"でスタートします。
英語という言語でコミュニケーションを取り続ける限り、この質問にまず答えなくてはならないということは、ひとつの試練のようなものなのです。
しかしながら、ここで"Fine, thank you. And you?"と答えてしまうのはあまりにも中学英語的で味気がありません。会話の相手に対する第一印象を決めかねない最初の言葉にも関わらず、自分自身の個性を発揮しようとしないというのも極めて日本人的な発想ではないでしょうか。
少なくとも英語ネイティブの人に"How are you?"と聞いて、"Fine, thank you. And you?"なんて答えが返ってくることはまずありません。
そこで本記事では、英語ネイティブも使う “How are you?” に対する自然な返事をご紹介します!
"Fine, thank you. And you?"という表現は現代社会でめったに遭遇することはありませんが、"How are you?"というフレーズはわりと頻繁に耳にします。あまりくだけすぎず、だからと言ってアンティーク調でもない返事が望ましいところです。
そもそも"How are you?"は「お元気ですか?」と訳されることがほとんどですが、それは日本語において適切な訳出がなく、苦肉の策の結果です。あくまで直訳すると「あなたはどんな状態ですか?」という質問なので、「元気かどうかだけを尋ねている質問ではない」ということを大前提として知っておかなければなりません。
まずは、"I’m …"と答えを始めるのがベストです。そして、そのあとに、今日の健康状態や精神状態、人間関係、職場での評価、恋愛状況などを総合的に考慮し、今の自身の状態を的確に相手に伝えられる単語を選びましょう。ちなみに、"Fine, thank you."のように、"I’m"は省略することが可能です。
また、"I’m feeling..."または"I feel"を用いて、"I’m feeling groovy today.(今日はグルービーな気持ちなんだよ。)"や"I feel great today.(今日はいい気分だぜ。)"といったように表現することもできます。
具体的な返事のパターンを以下にまとめて整理してみましょう。
日本人は"so so"や"okay"などを使いがちですが、どちらかというと後ろ向きな表現として相手に取られてしまいます。悪くない気分の時は"good"や"great"など、明らかにポジティブな言葉を選ぶほうが良いでしょう。
"How are you?"に返事をしたからといって、人と人との会話はそこで終わるものではありません。会話を続けようという意思があるのであれば、返事のあとに何かしらを付け加えることが必要です。
最も簡単な会話の続け方としては以下の二通りを覚えておきましょう。
本記事の冒頭で英語ネイティブが “Fine, thank you. And you?” のように返事することはほぼないと書きましたが、可能性がゼロというわけではありません。
あくまでも例えばですが、1940年代くらいのアメリカに舞台を移しましょう。
あなたはカンザス州の小さな農村で暮らす40代の紳士。人口2,500人くらいのこの町ではほとんどの人が顔見知りです。そして、あなたはコネチカット州に住む従兄弟にクリスマスカードを送るために郵便局にいます。
切手を買うため順番に椅子に腰掛けて待っていると、年上の男性に声をかけられます。あなたはその茶色いスーツを身にまとった姿勢の良い老人が、かつて自分が大好きだった小学校の先生であることに気が付きます。
"Hello, Matthew. How are you?"と彼はあなたに言います。彼と会うのは前回の小学校の同窓会以来なので、十年ぶりくらいでしょうか。あなた自身の健康状態は、おおむね良好です。実は細かいことを言うとあれこれと問題はあるのですが、相手を無駄に心配させるべきではないという気持ちもあり、あなたは恩師の目を見ながら言います。
このような時代背景やシーン設定であれば、この返事はおそらく至って自然でしょう。しかしながら、我々が生きている現代においては、少し時代劇っぽいというか、古くさいというか、はっきり言ってしまうとダサい……という印象を受けてしまうのです。
"How are you?"に対する一言の返事でも、"but"や"because"を付け加えれば、会話に幅を持たせることができるということが、分かっていただけたのではないかと思います。
結局、相手とどこまでコミュニケーションしたいかは自分のさじ加減で決まるので、居心地の良い距離感を保ちながら会話を楽しんでみてください。
最後に、相手に同じ質問を返す際の"and you?"は
というフレーズにも置き換えられるので、こちらも一緒に覚えておきましょう。