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言い方一つで大きく変わる!英語で上手に "No" を伝える4つのポイント

言い方一つで大きく変わる!英語で上手に "No" を伝える4つのポイント

英語で会話をしている時に、誰かの言っている事に対して「自分はそうは思わないな」とか「違うな」と思うことってありますよね。そんな時は "You're wrong." と言ってもいいんでしょうか?

また、誰かのお家に招待されて自分が苦手な食べ物が出てきた時や、自分があまり好きではない食べ物を「どうぞ」と勧められた時に "I hate this!" と言っちゃってもいいんでしょうか?

白黒ハッキリさせるというイメージのある英語ですが、いつもズバッとビシッと白黒はっきりさせているわけではありません。英語でもはっきり「間違ってる」や「嫌い」と言わずに、もっとやわらかく伝えなければいけないシーンもあります。

「そんなこと言われても英語で上手に表現できない……」と心配することはありません!今回は、あなたの知っているボキャブラリーを上手に使って、ちょっと言い回しを変えるだけで、相手にキツイ印象を与えずにやわらかく "No" と伝えられる方法をご紹介します。

相手にイヤな思いをさせないためにはどうしたらいい?

例えば、日本語で考えてみるとイメージしやすいのですが、「あなたは間違ってるよ」と言われるのと「私はちょっと違うと思うな」と言われるのとでは、どちらの方がやわらかい言い方だと思いますか?

また、嫌いな食べ物をすすめられた時に「これ嫌いなんです」と言うのと「これあんまり好きじゃないんです」では、どちらがやわらく感じますか?

「私はちょっと違うと思うな」や「これあんまり好きじゃないんです」の方がやわらかく聞こえますよね。

「あなたは間違ってるよ」や「これ嫌いなんです」がキツく感じる理由。それは、言い方があまりにも直接的だからです。やわらかく "No" を伝えるには、直接的にならない遠回しな表現をすればいいんです。

その方法はとっても簡単。たった4つのステップをマスターするだけ!ステップ1ができるようになれば、次はステップ2、その次は3……というふうに徐々にステップアップしていけば、あなたも上手に "No" が伝えられるようになるでしょう。

遠回しに “No” を伝えるための4つのステップ

ステップ① :強い言葉はなるべく避けよう!

  • "You're wrong."「君は間違ってるよ」
  • "That's a bad idea."「それは悪いアイデアだ」
  • "I hate this!" 「これ大っ嫌い!」

"wrong" は "you" を主語にして使うと、とても強くなってしまう単語です。「君は間違っているよ」は場合によっては人格を否定されているように聞こえてしまうことがあります。

また、ただの「嫌い」を表す言葉としては、"hate" や "dislike" は強すぎます。"hate" は「嫌い」ではなく「大っ嫌い」ぐらいの強いニュアンスを持っていて、"dislike" も不快感や嫌悪感が入り混じるくらいの強い「嫌い」という意味になるからです。

ステップ② :not” を使ってオブラートに包もう!

"not" は誰でも知っている単語ですが、相手の意見に沿えない場合や、"No" というニュアンスを伝える時のマジックワードでもあるんです。

使い方はとっても簡単です。

  • "It's not right."「それは正しくないよ」
  • "It's not correct."「それは正しくないよ」
  • "That's not a good idea."「それはいいアイデアではないね」
  • "I don't like this."「これは好きじゃない」

ポイントは「間違っている」→「正しくない」、「悪いアイデアだ」→「良いアイデアではない」、「嫌い」→「好きではない」のように、言いたいことと反対の意味の単語を使って "not" で打ち消すことです。

こうすることで、グッと間接的な表現になるので、印象がやわらかくなります。

ステップ③: “really” “exactly” “very” など、知っている副詞を活用しよう!

上のステップ②ができたら、もっと柔らかい印象の表現まであと一歩です!

"really"、”very"、"exactly(まさしく)” などのあなたが知っている副詞を登場させてみましょう。

  • "It's not really right."
    「それは本当に正しいというわけではない」
  • "It's not exactly correct."
    「それは完全に正しいわけではない」
  • "That's not a very good idea."
    「それはとてもいいアイデアではない」
  • "I don't really like this."
    「私はこれが本当に好きというわけではないんです」

どうですか? "not" の後にたった一つ単語が入るだけで、相手の意見を受け入れつつも「ん〜でも……」といったあいまいな表現になりますよね。

"not really" や "not very" のようなオブラート表現は日常会話でもよく出てきます。特に、あまり良くないことを表現する時に好んで使われる表現です。

  • "She's not really tall."
    「彼女はそんなに背が高いわけではない=背が低い」
  • "He's not really punctual."
    「彼はそれほど時間に正確ではない=時間にルーズ」
  • "I'm not very interested."
    「私はそれほど興味があるわけではないんです=興味がない」
  • "This doesn't taste really great."
    「これはそれほど美味しいわけではない=美味しくない」
  • "I don't really want to go."
    「それほど行きたいというわけではないんです=行きたくない」

ステップ④ :自分はこう思う、と言ってみよう!

これは、特に相手の意見に反論する場合に使えます。

ステップ③で印象を和らげたフレーズの先頭に "I don't think" をつけて「私は〜とは思わないんですよ」というふうに、ちょっとオブラートに包んで伝える方法です。

「私はそうは思わないんですよ」と伝えることで、事実関係はともかく、個人の意見を伝えるという表現にしてしまうんです。

  • "I don't think it's really right."
    「私はそれが本当に正しいとは思わない」
  • "I don't think it's entirely correct."
    「私はそれは完全に正しいとは思わない」
  • "I don't think that's a very good idea."
    「私はそれがとてもいいアイデアだとは思わない」

個人の意見はそれぞれ違っていて当たり前という感覚を持った人たちは、自分と違う意見もあるんだなという感覚で受け取るはずです。相手がディベート好きな人なら、そこから深い会話が始まるかもしれません。

英語にもオブラートがあったんです

「Yes/No」をはっきりさせるイメージが強かったかもしれませんが、英語って意外とオブラートに包んで表現することも多いんです。

特に、ステップ③に出てきたオブラートの包み方はネイティブもよく使う方法です。一見、回りくどく見える(聞こえる)表現ですが、遠回しな表現の方が丁寧な印象を与えるのは日本語も英語も同じ!

相手をイヤな気持ちにさせたくないから、自分には上手く表現できないからと、これまで "No" を伝えるのを飲み込んできた方!言葉選びと言い回しのポイントさえおさえれば、特に難しい単語や言い回しを使わなくても、あなたの知っている単語で十分に表現できます。さっそく今日から使ってみませんか?