
DMM英会話ブログ編集部
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イギリス在住ライター ボッティング大田朋子です。今日は、「もし~の場合」と言いたいとき、英語ではどういった表現を使うかを見ていきましょう!
学校では「もし〜の場合」の直訳として “in the case of” を習ったと思います。しかし、実際多くの場合使われるのはifやwhenなんです。とはいえ、ifやwhenはどのように使い分けるのでしょうか? そして “in the case of” “in case” を使うのはどんな場面なのでしょうか?
「もし〜の場合」の英語での表し方を一緒に見ていきましょう。
まず、「~の場合」のifとwhenの基本的な違いを押さえましょう。
不確実な未来の出来事を推量する場合に使用されます。ポイントは「不確実な未来の状態や動作を推量する場合」です。
雨が降るかどうかなんて非常に「不確実な未来の状態」ですよね。こういった場合はifを使うのが適切です。
頭痛は日常的に起こるわけではなく、「いつかわからないけれど頭痛があった場合には〜」というニュアンスなのでIfが使われます。
*万年頭痛持ちの友達に以下のように話すときには、Whenが使われます。
上司がどなってくるなんて頻繁にあるわけではないですよね(と願いたいところです)。でも「もしそんなことがあったら」と不確かな未来を推量して述べています。
「確実性の高い未来の出来事」を推量する場合に使用されます。
ポイントは、「確実性の高い未来」=出来事がほぼ起こることを想定して使われます。
whenは、天気予報や空の様子から雨が降ることはほぼ起こりうる場合に使われます。数日後などの不確実な未来のお天気の話だと、ifが使われます。
彼氏が来ることは、事故などの予期しないことがない限りほぼ確実なことですよね。こういった想定の「もし~」にはWhenが使われます。
予期しない出来事が起こらない限り、学校から帰宅することはほぼ確実に起こる未来ですよね。だからifではなくwhenが使われます。
ifとwhenとの違い、つかめましたか? 次に、“in case” “in the case of” を見ていきましょう
「もし~の場合」の「もし」の可能性がifよりも一段と少なくて、「万が一」「~の場合に備えて」という意味合いが含まれます。また、名詞caseに冠詞がついていませんよね。つまりcaseが確定されていない=起こる可能性が非常に低いケースについて話すと覚えましょう。ニュアンスとしては「そのようなことはほぼないだろうが万が一あったとすれば」とか「もし~の場合に備えて」という感じです。
*「万が一~が起こったら…」といった具合に推量する出来事がネガティブであることが多いのが特徴です。ニュアンスをつかむために、例文を多めに挙げてみました。
なんとなく、in caseが持つ感覚がわかってきましたよね!
“in case of~(名詞が続く)” も、災害、火災、犯罪、不良品といった、できれば起こってほしくないことにたいして「万が一あった場合」という文脈で使われることが多いです。
“in case of~” の後には、前置詞のofの後なので名詞が使われます(in case の後には主語と動詞を持つセンテンスが続きます)。いつもよく似たパターンで使われるので、覚えてしまいましょう。
後ろに文(主語+動詞)を続ける場合には、“in case+主語+動詞~” が使われます。
(前置詞ofの後ろに文章は持ってこれませんよね。だからofをトルと覚えてしまいましょう!)
また、話者が、具体的な物事や事柄を頭に置いて話をしているときには、冠詞theつきの “in the case of” や “in the case” が使われます。この場合、“Regarding(~に関して)” “in the matter of(~の問題では)” “in relation to(~に関して)”の意味で使われます。
例文からもわかるように、冠詞が付くことで特定のケースを述べています。他者/事や過去と比較して「○○の場合では…」といったニュアンスが込められます。
in case(of)のときと同様、後ろにくる形によってofの有無が決まります。
“in the case of(名詞が続く)” “in the case+文(主語+動詞が続く)”です。
さて、ここで問題です! in case(of)とin the case(of)の区別がついたかを確認しましょう。以下の文章、どちらが正解でしょうか?
1.In case of emergency, break glass.
2.In the case of emergency, break glass.
特定の緊急事態を想定して話をしているわけではなく、いかなる緊急事態が起こるものならガラスを割って下さいと言いたいのですよね。
だから、1が正解です!
それでは、最後に総復習を兼ねておさらいクイズに挑戦しましょう! 次の文では、if? when? in case? in the case? どれを使うのが適切でしょう?
1.Take some more money( )you need it during your travel.
2.( )you see my sister at university today, could you tell her to call me?
3.I asked David for his e-mail address ( )I needed to contact him.
4.Let’s go( )she arrives, shall we?
万が一~というニュアンスが強いのでin case です!
この文章では、WhenとIfどちらの場合も想定できますね。話者の相手が今日大学でお姉さんに必ず会うことがわかっている場合だとWhenを使います。会うかどうかわからないけれど、もし見かけたら…という設定であればIfを使います。
起こりうるかわからないけれど、念のために、何か必要なことがある場合に備えて、というニュアンスがあるのでin caseを使います。
彼女が到着することはほぼ想定内なのでWhenが使われます。
今回紹介した「もし~の場合」を起こる可能性の高低によってまとめると以下のようになります!
日本語 | 確実性 |
---|---|
When | 高い |
If | 低い |
in case | すごく低い (万が一と想定しているだけ) |
in case of | 低い(災害、火災、犯罪など起こってほしくない出来事への想定) |
*in the case (of)は、特定の出来事や人を指して「~に関しては」という場合に使われます。
「もし~の場合」の表現、もうばっちりですね♪ 多くの例文に触れるといっそう言葉のニュアンスがつかめるので、ますますたくさんの例文に触れてくださいね。本日もおつきあいいただいてありがとうございました。