SHIORI
(更新)
プレゼンや会議、授業などでよく耳にする「まとめ」という言葉を、英語で何と言うかご存知ですか?
日本語はとても便利で、どんな場面であっても同じ「まとめ」という単語を使うことができます。しかし英語ではそうもいきません。
英語で「まとめ」を表す言葉はたくさんあり、状況別に使い分ける必要があるのです。
そこで今回は、プレゼンや会議で使えるような「まとめ」に絞って、いくつかの英語表現を紹介していきたいと思います。
summarize は、「要約する」や「まとめる」という意味を持つ動詞で、授業やプレゼン、会議などで要点をまとめるときによく使われる定番英語表現です。
「今日の会議のポイントをまとめたい(要約したい)と思います」
「まとめると(要約すると)、我々はより良い計画と実行が必要だ」
また、summarize の名詞形 summary「要約・まとめ」を使い、in summary「要約すれば」というように使われることもあります。
これは、長いプレゼンテーションや会議での議論後のまとめとして使われる英語表現になります。
「(今まで議論してきたことを)まとめると、テスラを買った方が良いのは、電動のものがこれから主流になっていくからです」
「まとめると、それらの理由で、毎回投票すべきなのです」
recap は、recapitulate「要約する・概要を繰り返す」の省略形で、ビジネスの場やニュースでよく使われます。
「昨日会議に来てませんでしたよね? こちらが会議のまとめ(要点)です」
「今日の会議で一番大切なポイントをまとめましょう」
sum up には「要約する」「話をまとめる」という意味があり、give a summary「要点を与える」と似た英語表現です。
会話や会議などの締めにまとめを話す際に使うことができます。また、状況によっては「要するに」と訳すこともできます。
「プレゼンをまとめると、私たちの予算に合わせて事務用品のコストを下げる必要がある」
「君のプレゼンの要約をしてもらえるかい? 途中で置いてかれてしまったんだ(途中から内容についていけなくなった)」
conclude は「締めくくる」や「完結する・終わりにする」という意味を持つ動詞です。
会議の締めなどに「まとめ」として用いられる定番の英語表現になります。
「未来計画の話をして、この会議を締めさせていただきます」
「新しい製品についての私の考えをまとめさせてください」
また、conclude の名詞形 conclusion を用いて、in conclusion とすることができ、「結論として」や「最後に」という意味になります。
小論文や論文の締めでも使われる頻度が高い英語表現ですが、スピーチでも使うことができます。
日常会話で使われることはほとんどなく、似たような意味を持つ、finally/as a result/in the end などが代わりに使われることが多いでしょう。
「結論として、それらが理由で地球温暖化が本物(実際に起こっていること)だと言える」
「そして結論として、私たちはリサイクルプラスチックをボトルに使うことによって30%のコスト削減に成功しました」
直訳が「まとめ・要約」などの意味にならなくても、同じようなニュアンス・文脈で使える英語表現はまだまだたくさんあります。
そこで、次に上記の他に「まとめ」を表すことのできる英語表現をいくつか紹介します。
boil down を直訳すると、「煮詰める」や「煮出す」、「沸かす」というような意味になります。
英語では、重要な部分を煮出す様や、煮込んだ結果として残ったものなどにたとえられ、「要約する」や「まとめる」、「結局のところ」などと同じように使われることがあります。
「彼女のプランは3つの主要ポイントに要約できる」
「要するに、コストを抑えつつセールスの上昇を目指す
=フォーカスすべきところはコストをおさえつつのセールスの上昇だ」
wrap up を直訳すると「包み込む」という意味で、プレゼントを包装する際によく使われる英語表現です。
「プレゼントを包装いたしましょうか?」
しかし「包み込む」や「包装する」以外にも、「まとめる」や「要約する」、「締めくくる」や「完成させる」という意味でもよく使われています。
プレゼントを包装するように、いくつかのものを包み込んでまとめた様子や、綺麗にラッピングが完成された様などにたとえられているのだと思うと、分かりやすいかもしれません。
授業やプレゼン、会議、仕事場、集会など、さまざまな場面で使うことができるため、ネイティブに使われる頻度も非常に高いです。
「リポーターは大統領のスピーチを2、3文でまとめた(要約した)」
「彼らは国歌を歌って式を終えた(締めた)」
in short は、単語からも見て取れるように、「短い中で」と直訳することができます。
短い中で何かを説明するときや、全体のポイントをできるだけわかりやすく、かいつまんで表現するときに使うことができる熟語です。
そこから、「短く言うと」や「少ない言葉で」というふうに少しずつ訳が崩されていき、最終的な意味としては、「要するに」や「まとめると」と同じ英語表現になります。
「まとめると、私たちは調査を通して会社の計画に重大な欠陥があることを発見した」
「要するに、私たちはこの状況から回避するためにどちらかを選ばなければならない」
「基本的に」と言う意味で使われることはご存知の方も多いと思いますが、「要するに」「つまり」というまとめを表す意味で使われることもあります。
basically は通常、大切なものごとや言葉を強調して言いたいときや、状況などを簡単に説明したいときなどに使われます。
会議などの堅苦しい場面から、カジュアルな日常会話まで、さまざまな場面で使うことができ、とても便利で、使われる頻度も高いです。
しかし元の意味としては「基本的に」なので、話をまとめるというニュアンスとは少し違ってきます。
「つまり、私たちには二つの選択肢がある」
「要するに、この製品は障害を持った人々を助けるためにデザインされました」
in a nutshell を直訳してしまえば、「ナッツの殻の中で」という意味になりますが、これは「言葉の数や長さ」を小さなナッツの殻の中に入るくらい小さいもののようにたとえたイディオムになります。
つまり、in a nutshell は「手短にいうと」や「要するに」「極めて簡単に言えば」などと訳すことができます。
しかしこの英語表現は、難しい言葉などを誰にでも簡単に分かりやすくくだいて説明するときに使われるため、ビジネスなどのプロフェッショナルな場で使ってしまうと、バカにされたとネガティブに捉えてしまう人もいるようなので、使う際には注意が必要です。
「手短にいうと、すべてが失敗しました」
「簡単にいうと、今ビットコインを買うと、10年以内には$100,000の価値になるだろう」
どうでしたか?
今回は、会議やプレゼンなどで使える「まとめ」の英語表現を紹介しました。単に「まとめ」といっても、英語ではさまざまな英語表現がありましたね!
最初に出てきた定番の6つの英語表現(summarize/in summary/recap/sum up/conclude/in conclusion)は、普段の日常会話で使ってしまうと少し堅苦しく聞こえてしまうため、注意が必要です。
後に出てきた5つの英語表現(boil down/wrap up/in short/basically/in a nutshell)は、ビジネスの場だけでなく、カジュアルに日常的に使うことができるので、覚えておくと便利です。
この記事を参考に、「まとめ」をいろいろな英語表現を使って言えるようになりましょう!