今さら聞けない《be動詞》のキホン【大人のやりなおし中学英文法 vol.1】

be動詞のキホン

英語の注目度と必要性の高まりに呼応して学習者の方々の勉強熱も高まっています。そんな中で、いきなりTOEIC対策問題集を解いてみたり、はじめから「実践」をうたったライティングやスピーキング教材に手を出してみたりと、英語の基礎基本を置き去りにした学習をしてしまっていませんか?

中学英語は、英語学習の根幹をなす最も重要な基礎基本を教えてくれるものです。中学英語を理解することなく、より高度な英語を理解したり技能として身に付けたりすることは不可能と言ってもいいでしょう。

そこで、それだけ重要な中学英語を基礎基本から徹底解説する記事を今回から連載させていただきます。第1回である今回は「be動詞」についてです。

 

be動詞を学ぶ前に

be動詞を学ぶ前に

中学校で学習する最初の文法としてお馴染みなのが、「be動詞の使い方」

ですがいきなりbe動詞を説明する前に、まず大原則として知っておいていただきたいことがあります。それは、英語は<主語+動詞>を中心に成り立つ言語だということです。

「主語」というのは日本語で言えば「〇〇は」とか「〇〇が」のように、動作を行う人物やモノを表すものです。

「動詞」は「~する」に代表されるように、人やモノの動きを表します。「走る」とか「投げる」などの動作が代表的ですが、他にも「~だ・である」とか、「~にある」といった様子や状態などを表すものも動詞には含まれます。

ですから、英語は<〇〇は・が + ~する・~である・~にある>という意味と語順を中心に組み立てられる言語だということをまず知っておいてください。
 

be動詞の形と使い分け

be動詞の形と使い分け

be動詞にはいくつかの形があります。

これら8つ、全てbe動詞です。

be動詞は、 “be” をもともとの形(原形)として、それ以外の7つの形に変化することができる、というふうに考えてみてください。全ての形の出発点とも言える原形が “be” ですから、これら全てを総称する名称として、「be動詞」と呼ばれているというわけです。

ただ、いきなりこれら全てを解説するととてもややこしいことになりますので、ここでは最も基本となる「am / are / is」の3つに絞ってご説明していきます。
 

主語に応じて使い分ける

「am / are / is」はいずれも同じbe動詞ですが、これらは、主語によって使い分けていきます。

以下の表にまとめてみました。

主語によって使い分ける

このように、「am / are / is」はいずれも同じbe動詞ではあるのですが、いつでも好き勝手に使っていいということではありません。

主語に応じて相応しいbe動詞の形を選び取る必要があるのです。
 

主語とbe動詞の短縮形

主語とbe動詞は短縮することができます。

このように、主語の右上にアポストロフィー(’)を置き、それぞれのbe動詞の最初の1文字目を除いたものを直後にくっつけます。
 

be動詞の意味は「状態」と「所在」

be動詞の意味は状態と所在

be動詞は、大きく「状態(様子)」「所在(存在)」を表します。

ここからいよいよ実際の例文を使って確認していきましょう。

I am happy.

「私は幸せです」

→「私は幸せという状態」

John is sick.

「ジョンは具合が悪いです」

→「ジョンは具合が悪いという状態」

 

では次はどうでしょうか。

My cat is on the sofa.

「私の猫はソファにいます」

→「私の猫はソファにいるという所在」

Takashi is in his room.

「タカシは彼の(自分の)部屋にいます」

→「タカシは自分の部屋にいるという所在」

 
このように、be動詞は「主語がどのような状態か」とか「主語がどこにいるか(あるか)」ということを表すときに用いる動詞であると理解しておいてください。

よくbe動詞は「~です」という日本語訳が当てられると安易に思い込んでしまう人がいますが、それは正確ではありません。日本語訳がどうこうではなく、「状態」「所在」という、be動詞が本来表している意味をしっかりと理解、イメージすることが大切です。

形としても、最初にご説明した<主語+(be)動詞>の順に単語が並んでいることにも注目しておいてくださいね。

なお、ここまで見てきた「am / are / is」は、先ほどの表の右上にも書いてある通り、すべて「現在形」と呼ばれる形です。過去にどうこうだったとか、これからどうなるかということではなく、「am / are / is」は「現在の」状態や所在を表している、ということも付け加えておきます。

では過去や未来についてはどうするか、ということについては、この連載を通じて追々お伝えしていきます。
 

「イコール」で結ぶという発想

とりわけ「状態」を表すbe動詞については、「イコール(=)」の記号に置き換えて考えることができるとよく言われます。

I am Miyuki.

「私はミユキです」

これは「私はミユキという状態」という意味ですが、「私」=「ミユキ」の関係が成立していますね。

Jenny is fifteen years old.

「ジェニーは15歳です」

これも「ジェニーは15歳という状態」という意味ですが、「ジェニー」=「15歳(の人)」の関係が成立します。

The students are in the classroom.

「その生徒たちは教室にいます」

このように「所在」を表す文でも、少し強引かもしれませんが、解釈として「生徒たち」=「教室の中(にいる状態)」と結びつけて考えることもできなくはありません。

be動詞を理解するためのイメージとして、「イコール(=)で結ぶことができる」と知っておくと便利だと思います。
 

be動詞の否定文

be動詞の否定文

ここまで見てきた文章はすべて「〇〇は~です・います」という表現でしたが、このようにものごとに対して肯定的に意を述べる文を「肯定文」と言います。逆に「〇〇は~ではありません・いません」と否定的に意を述べる文を「否定文」と呼びます。

be動詞の否定文の作り方はとても簡単で、「be動詞の後ろに “not” をつけるだけ」です。

“not”「~ない」という否定の意味を表し、「否定語」と呼ばれます。

I am not rich.

「私は裕福ではありません」

They are not from Osaka.

「彼らは大阪からやってきたのではありません」

It is not sunny today.

「今日は晴れていません」

※「天気・天候」を表すときの主語は “It” を使います。

“not” をbe動詞の後ろに置くだけですから、とても簡単ですね。

 

be動詞と “not” の短縮形

be動詞と “not” は短縮することができます。

このように、be動詞に続けて “n” とアポストロフィー(’)を置き、最後に “t” をくっつけます。

ただし、“am not” は短縮することができませんのでご注意ください。

また、たとえば “He is not Ken.”「彼はケンではありません」を短縮して言いたいとき、「主語とbe動詞」、「be動詞と “not”」をいずれも短縮して、 “He’sn’t Ken.” のようにはできませんので、こちらもご注意ください。

短縮するのはどちから一方のみで、 “He’s not Ken.” または “He isn’t Ken.”のいずれかとなります。
 

be動詞の疑問文

be動詞の疑問文

肯定文や否定文のように、ある事実についてありのままに述べる文を「平叙文」と言います。これに対し、事実が不明な場合にこれを尋ねたり、「本当にそうだろうか?」のように反語的な意味を持たせたりする文章を「疑問文」と呼びます。

be動詞の疑問文の作り方も簡単で、「be動詞を主語の前に持ってきて、文末にクエスチョンマーク(?)を置くだけ」です。

見かけ上、主語とbe動詞が入れ替わった形となります。

Tom is an English teacher.

「トムは英語の先生です」


Is Tom an English teacher?

「トムは英語の先生ですか?」

be動詞の疑問文では、事実がそうであるかどうか、を尋ねることになりますから、“Yes” または “No” のいずれかで答えることになります。

Yes, he is (an English teacher).

「はい、そうです」

No, he is not (an English teacher).

「いいえ、そうではありません」

このように、“Yes” または “No” と述べたあと、“Tom” を “he”「彼」に置き換えます。

疑問文の中ですでに “Tom” の名前は登場していますから、二度も同じ名前を出す必要はなく、“he”「彼」という代わりの言葉で置き換えるわけですね。この “he”「彼」のように、他の人やモノを言い換えたもの「代名詞」と呼びます。

また、疑問文の中ですでに登場した “an English teacher” についても、答えの中で再び登場させる必要はありませんから、これは丸ごと省略するのが普通です。

では、

Are you a dancer?

「あなたはダンサーですか?」

と聞かれればどのように答えればよいのでしょうか?

"Yes, I am." または “No, I am not.” ですね。

「あなたは~?」と尋ねられたということは、「私は~」と答えねばなりませんから、使うべき主語とbe動詞は “I” と“ am” ですね。
 

be動詞の命令文

be動詞の命令文

平叙文(肯定文・否定文)と疑問文について見てきました。最後に「命令文」をご説明しておきます。「命令文」とはその名の通り、相手に命令するときに使う文章です。

be動詞は「状態」と「存在」を表すとご説明しましたが、その意味を持つbe動詞を命令文にすると、「~という状態でありなさい」という意味になります。

be動詞の命令文は、原形である「“be” を文頭に持ってくる」ことで作ります。

Be quiet!

「静かにしなさい!」

→「静かな状態でありなさい」

Be kind to old people.

「お年寄りの人々に親切にしなさい」

→「お年寄りの人々に親切な状態でありなさい」

お気づきのように、命令文には基本的に主語が見当たりません。

命令をする相手というのは常に目の前にいる相手、つまり “you”「あなた(たち)」であることが明らかです。そのため、よほど強調したい場合を除いてわざわざ “you” という主語を用いないのが普通です。
 

まとめ

いかがだったでしょうか。

be動詞は、中学英語でも最初に学習する文法事項の一つです。

今回はその現在形である「am / are / is」を用いて基本をご説明してきました。初級者の方は、be動詞の主語による使い分けがきちんとできるようになることをまずは目指してください。

そのためには、「状態」と「所在」のイメージを持ちながら、ご紹介した例文などを用いて何度も音読を繰り返し、“He is”、“They are”など、適切な主語とbe動詞の組み合わせが自然に口をついて出るようになるまで練習してください。否定文や疑問文などについても同様です。

学習したことを、口が勝手に、正しく動くようになるまで繰り返し練習すること。これが英語習得への近道と信じて継続して取り組まれてください。