西東 たまき
(更新)
日本語の「どういたしまして」にあたる表現として "My pleasure" をご存知の方は多いことでしょう。
しかし、聞き慣れたフレーズ "You are welcome" とは、どんな違いがあるのか気になりませんか?
当記事では、「どういたしまして」の意味を持つ "My pleasure" と "You are welcome" の使い分け方をご紹介。
さらに後半ではネイティブが使う「どういたしまして」を意味するさまざまな英語表現もご紹介していきます!
さて、まずは "My pleasure" の意味から見てみましょう。
こちらは、"It's my pleasure(現在形)" あるいは "It was my pleasure(過去形)" という表現が省略されたものです。
文字通りに訳すと「(あなたを手伝えたことは)私の喜びです」になり、転じて「どういたしまして」の意味で使われています。
"My pleasure" 自体がすでに丁寧な言い方ですが、言葉を省略しない方がさらに丁寧です。
間違いのない万能表現である "You are welcome" と、先ほどご紹介した "My pleasure" はどちらも「どういたしまして」の場面で使うフレーズ。
でも、それぞれの持つニュアンスの違いを理解した上で使いたいですよね。
人から親切にしてもらうのは嬉しいものですが、反対に、人に親切にしてあげたときもまた喜びを感じるもの。
そんなときに「喜んで」という言い方に相当するのが "My pleasure" と言えるでしょう。丁寧でスマートな響きがある表現です。
"My pleasure" は「あなたを手伝うことができて私も嬉しいです」というニュアンスが含まれた「どういたしまして」なのです。
下記の "You are welcome" と "My pleasure" それぞれの例文からニュアンスの違いを読み取ることができます。
"My pleasure" と同じように、相手に親切をしてあげることが嬉しい、という発想での言い換え表現は他にもあります。
人に接していると、「ありがとう」「どういたしまして」という場面は日々たくさんあるかと思います。
状況や気持ちに合わせて、「どういたしまして」のバリエーションを少しばかり増やしておくことをおすすめします。コミュニケーションが豊かになること間違いありません!
シチュエーション別に表現を使い分けられたら、気持ちと誠意がより具体的に伝わります。英語の上達を目指すなら、ぜひ使い分けにチャレンジしてみてください。
例えば、人にプレゼントを渡して「ありがとう」と言われたときなら次のように言ってみましょう。
相手が喜んでくれたなら次のようなフレーズが使えます。
日本語でも、お礼を言われたときこのように返答することがありますよね。
「(あなたがいつも良くしてくれるので)私もお返しをしただけですよ」という気持ちを伝えるなら、こちらのフレーズです。
「あなたはそれに値するのです」という意味の、英語らしい返し方もあります。
例えば、賞の受賞者などからお礼を言われたときに、「あなた自身が頑張ったのだから、(称賛やご褒美は)当然のことなんだよ」といったニュアンスで使います。
小さな親切、例えば、ちょっとしたことを教えてあげたときや、落としたものを拾ってあげたときなどに言われたお礼に対して、"My pleasure" 等だと、少し大げさに聞こえる場合があります。
以下では、小さな会話にピッタリなシンプルで軽いフレーズを挙げていきます。短いものばかりなので、反射的に口にできるくらいに覚えてしまいましょう。
下記は、「お礼を言われるほどのことじゃありませんよ」という意味です。
「いつだってお安い御用ですよ」という言い方もあります。
「心配しないで」と人を慰めるときなどに使う "Don't worry" は、「気にしないでください=気にすることないですよ」の意味で、「どういたしまして」のシチュエーションでも使えます。
そして、その "Don't worry" をさらにシンプルにした表現がこちらです。軽快なフレーズは、小さなことを気にかけない、おおらかさを感じさせます。
"No problem" は、「問題ありません、大丈夫ですよ」という意味で、すでに多くの人がご存知ですね。これもまた「どういたしまして」の代わりになる便利なフレーズです。
「構わないよ、大丈夫だよ」という意味の、とっさに口にしやすい表現もあります。
文字通り、「どうってことない(nothing)ですよ」という意味の言い方ですね。
でも、フレーズがシンプルであるほど、使うときは声のトーンや表情に気持ちを込める必要があるということをお忘れなく!
"Thank you" と言われて、同じ "Thank you" で返すこともできるのです。
日本語にするなら、「こちらこそ(ありがとう)」といった意味になります。
「ありがとう」を強調して使うときは "Thank" の部分を強く言いますが、「こちらこそ」の意味で使う場合は "You" の部分を強く発音するのがポイントです。
そうすることで意味の違いが出せるのです。
さて、今回は "You are welcome" に代わる言い換えフレーズ "My pleasure" を中心に、「どういたしまして」を意味するさまざまな言い換え表現をご紹介しました。
「人に親切ができた喜びを伝える表現」、「相手が喜んでくれたことを自分も喜ぶ表現」、「気にしなくていいよと相手を気遣う表現」など、いろいろありましたね。
つい、言い慣れたフレーズに頼ってしまいがちですが、英語の上達を目指すなら、場面に合わせた他の表現も試してみてください。
使える言葉が増えるほど、英会話が面白くなりますよ!