私はアメリカ留学中、何度かホームレスのおじさんに電話番号を聞かれたことがあります。
当時は英語力もままならず、なんと断っていいのかわからなかった私は、ただ手を振ってその場を去りましたが、「アメリカ人だったらちゃんとNoと言うんだろうな」と思った記憶があります。
英語圏の人は日本人のように遠回しな言い方をせず、ストレートに「NO!」と言える人種だというステレオタイプのようなものがありますが、自分の意見をしっかり持っている彼らでもあからさまに「No!」と断る人はあまりいません。
今回はいろいろなシチュエーションでやんわりと断りたいときに、英語圏の人たちがどのように断っているのかを紹介したいと思います。
相手を不愉快にさせず、かつ丁寧に断るフレーズを学んで、断り上手になりましょう!
食べ物や飲み物を勧められたとき
まずは食べ物や飲み物を勧められたときに断る英語フレーズを紹介します。
誰かの家に食事などに招待されたとき、レストランなどでおすすめを勧められたときなど、失礼にならないように断るにはどう言えば良いでしょう? 早速見ていきましょう!
Would you like a glass of red wine?
「赤ワインはいかがですか?」
Thank you, but I’m not a big fan of red wine.
「ありがとうございます、でも赤ワインはあまり好きではないんです」
Not a big fan of~ と言えば、「あまり好きではない」「好みではない」という理由で自然に断ることができます。
もし運転してきたから飲めないと断る場合は、次のように言えます。
Thank you, but I drove here tonight.「ありがとうございます、でも今夜は運転してきたので」
ではお酒のおかわりを勧められたけど、やんわり断りたいときはどうでしょう。
Would you like another glass?
「もう一杯どうですか?」
Kim
Thanks, but I think I've had enough.
「ありがとう、でももうやめておきます(もう十分です)」
ではレストランなどでデザートなどを勧められた場合はどうでしょう。
Our coconut cream pie is the best in town. Would you like to try a piece?
「うちのココナッツクリームパイは町で一番ですよ。食べてみませんか?」
Martin
Thank you, but I’m good.
「ありがとうございます、でも結構です」
この断り方でも問題ないですが、ちょっと冷たい感じもします。なぜ食べたくないか、理由を説明しながらやんわり断るともう少し温かい断り方になります。
Mia
Thank you, but I’m full.
「ありがとうございます、でもお腹いっぱいです」
Ben
That sounds good, but I’m on a diet now.
「美味しそうですね、でも今ダイエット中なんです」
このように、No, thank you. や I’m fine. などと断るのではなく、まずお礼を言ってから断ると相手を不快にさせずに断ることができます。そしてなぜ断るのか理由もあると、相手も納得しやすいですし、そこから会話が繋がることもあります。
ディナーや飲み会などに誘われたとき
大人になると色々な付き合いがありますが、相手との関係を悪化させずにやんわり断りたいときもありますよね。そんなときは、次のように断ると良いでしょう。
Some of us are going out for drinks after work. Would you like to join us?
「仕事終わったら何人かで飲みに行くけど、一緒に行く?」
Emma
Sorry, but I already have plans tonight.
「ごめん、今晩は予定があるの」
Ava
Ben and I are going to karaoke tonight. Do you want to come with us?
「今夜ベンとカラオケ行くけど来る?」
Lucas
That sounds fun, but maybe next time. I’m a bit tired today.
「楽しそうだけど、次回にしようかな。今日はちょっと疲れてて」
Luna
Do you want to join Jenn, Kate and I for lunch tomorrow?
「明日ジェンとケイトとランチしない?」
Jack
Can I take a rain check (on that)? I’m supposed to visit my parents tomorrow.
「また今度でもいいかな?明日は実家に行く予定なの」
「to take a rain check(また今度にする・またの機会にする)」というフレーズもよく使うので覚えましょう。
デートに誘われたとき
みなさんの中には、海外旅行中にナンパをされたことがある人や、知り合いからデートに誘われたことがある人も結構いるのではないでしょうか?
でも興味のない人や好みでない人からの誘いだと、相手を傷つけずに、でもちゃんと断りたいものですよね。こんなときは次のようにお断りすると良いですよ。
Would you like to go out for dinner this Friday?
「金曜日ディナー食べに行かない?」
Lily
Sorry, but I have plans this weekend.
「ごめんなさい、今週末は予定があるの」
こう答えると、必ずと言っていいほど「じゃあ来週は?」と聞かれます。この相手と出掛ける気が全くないのであれば、次のように答えるのも良いでしょう。
Sorry, I have a boyfriend.
「ごめんなさい、彼氏いるから」
Chloe
Sorry, I’m seeing someone right now.
「ごめんなさい、今付き合っている人がいるから」
Stella
Sorry, I’m not looking for a relationship at the moment.
「ごめんなさい、今誰とも付き合う気はないから」
このように sorry とひとクッション置くだけで、やんわりとお断りができるので、覚えておくと良いでしょう。
買い物中に物を勧められたとき
では最後に買い物中のシチュエーションを見てみましょう。ときどき買い物をしていると店員さんに商品を勧められることってありますよね。そんなときはどのように断ると良いかを見ていきましょう。
Staff
That dress looks really nice on you.
「そのドレスとてもお似合いですよ」
Lily
Thank you, but I‘m not sure if I really like the color.
「ありがとう、でも色が私の好みじゃないかも」
(試着後)
I liked the color, but the waist was too tight.
「色は好きなんだけど、ウェストがきつすぎました」
We’re doing a buy 1, get 1 free sale. Are you interested?
「今、1つ購入されたら2つ目が無料ですが、いかがですか?」
Anna
Thank you, but I don’t think I need two of them.
「ありがとう、でも2つもいらないです」
頼み事をされたとき
では次に職場で同僚から頼み事をされたとき、または友人にお願い事をされたけど断りたいときはどう言えば良いでしょう。
「I’m busy now.(今、忙しいの)」と言うと、ちょっと角が立ってしまいますよね。やんわりと上手く断るには、次のような言い方をすると良いでしょう。
I’m sorry, but I just started a new project myself and my hands are full.「申し訳ないですが、私も新しいプロジェクトを始めたばかりで手が離せないんです」
「My hands are full.(手がいっぱいです)」ということは「手が塞がっている」「手が離せない」という意味ですね。忙しいときにこのような表現が使えます。
I wish I could help you, but I have a lot on my plate right now.「お手伝いできれば良いのですが、ちょうど今仕事をたくさん抱えていて」
「to have a lot on one’s plate(やるべきことがたくさんある)」という表現も覚えておくと便利ですよ。
Sorry, I’m in the middle of something.「ごめん、今取り込み中なの」
「in the middle of something(何かの途中)」=「取り込み中」という表現も使えますね。
ただ「忙しい」と言うのではなく、ここで紹介した表現を使って言うとうまく断ることができますよ。
英語で断り上手になろう!
今回は英語でやんわり断りたいときの英語フレーズをシチュエーション別に紹介しましたが、いかがでしたか?
断るのに覚えておくと便利な表現は、ここでしっかり覚えて使い回しができるようになりましょう。
断るのが苦手で相手の誘いに No と言いづらかった方も、これで断り上手になれること間違いなしですね!