「ハニー」と呼ばないと離婚?!名前以外で呼びかける英語表現を覚えよう【New York 101 – Vol013】

101(ワン・オー・ワン)とはものごとの基礎、基本、または入門講座のこと。このコラムでは毎回、多彩で雑多でホットでクールでクレイジーで奥の深い魅力に溢れたニューヨークのベーシックを、英語のワンフレーズ紹介と共にお伝えしていきます。

会話を音として楽しむニューヨーカー

世界各国から多くの人が集まるニューヨークでは、想像以上に出会いがたくさん! 仕事だけでなく、趣味などを通じてどんどん友だちの輪が広がっていきます。

そこで友だちとの会話を楽しむために覚えておきたいことがあります。それは、会話の中に「相手の名前を挟む」こと。

例えば、

【例1】
Kevin! What's up?

(ケヴィン! 調子はどう?)

Yo, Tyron. I'm cool.

(よぅ、タイロン。クールだよ。)

【例2】
Kevin! What's up?

(ケヴィン! 調子はどう?)

Nothin' much, Tyron.

(特に何も。タイロン。)

といった具合に、会話のはじめに相手の名前を呼ぶのはもちろん、例2のように答えの末尾に相手の名を呼ぶこともあります。

これは会話のテンポがよくなり、会話を“音”としても楽しむことができるからです。ニューヨーカーには、このスキルの上級者が多くみられます。

「ハニー」と呼ばないと離婚する?!

Happy family playing in swimming pool

会話にはさむのは相手の実名だけではありません。映画やドラマで散々見掛けますが、英語では親しい相手を "Baby" , "Honey" などと呼びます

ある映画のワンシーンですが、臨月の妻が夫に"Baby!"と声を掛けます。夫が「何だい?」と振り向くと形相を変えた妻が「あんたのコトじゃないの!赤ちゃんが生まれそうなのよ!」と叫ぶのです。家族がお互いをベイビーと呼び合うとこんな事態にもなってしまうわけですが、アメリカ人の配偶者を本名でしか呼ばないと、恐らく「愛情不足」として離婚されますので要注意です

"Baby" , "Honey" , "Sweetie/Sweety" は赤ちゃんや子どもへの呼び掛けの言葉としても便利です。同じアパートに住む一家とエレベーターで乗り合わせたものの、「子どもの名前、何だっけ?覚えてないわ」という時、

などとごまかせるのです。

ちなみに、幼い子どもへの呼び掛けには他にも "Cupcake, Sugar, Cutie Pie, Lil' Pumpkin" などいろいろバリエーションがあります。

相手の名前が分からないときはどうする?

子どもの場合は、上述のとおり "Sweetie"と呼ぶことができますが、大人はどうでしょう。

たとえば道で通行人が何かを落とし、それを見たあなたが「落としましたよ!」と声を掛ける時。
"Excuse me!"だけでもよいのですが、その後に男性なら "Sir. " を付けて "Excuse me, Sir." と言うことができます。
若い女性なら "Miss. "年配の方であれば "Madam" の短縮形の "Ma'am." 、また 若い女性であっても、より丁寧に接したい場合は "Ma'am." でOKです。

性別や年齢で呼び方を変えることに若干の違和感があると言えばあるのですが、特に人混みの中だと呼び方で相手をある程度限定でき、"Sir." と言えば男性だけ、"Miss" と言えば若い女性だけが振り返るという便利さがあります。

なお、近年は女性を既婚"Mrs."/未婚"Miss" と区別するのを止め、"Ms."で統一することが多くなり、特に文書はそうなっていますが、声を掛ける場合は "Miss" となります。

"Hey, stranger!" どこへ行っていたの?

New Yourk City Girls

普段は名前やニックネームで呼び合う友人、知人、同僚、近所の住人なども気分によって、またはシチュエーションによって、いつもとは違う呼び方をしてくることがあります。

たとえば、近所の顔見知りが "Hi, my neighbor!" (こんにちは、ご近所さん!)、よく行くお店の人が "Hello, my friend!" と言うかもしれません。これらは特に理由はなく、カジュアルな口語文化の表れです。

近所のおばあさんには "Oh, my dear! " (おや、まあ!)とハグされるかもしれません。男性が近所の女性をいきなり "Oh, my dear!" とハグすればセクハラですが、朗らかなおばあさんにとっては誰もが孫です。よってOKなのです。

久々にばったり出会った友人知人には "Hey, stranger!" と言われるかもしれません。 "stranger" は本来は「よそ者」といった意味ですが、「知り合いなのにしばらく会ってなかった」ことを、ちょっと皮肉なユーモアとして表しているのです。

だからといって不在だった理由を告げる必要はなく、 "I know. How are you?" で済ませられます。最初の "I know." は「理由を告げずに不在にしていたことを咎められているの、分かってるわ」という意味ですが、実際に非難されているわけではないので、あくまでユーモアのやり取りです。差し障りがなければ "I've been at my parents' house." (実家にいたの)などと理由を伝えて、そのまま立ち話に繋げます。

おわりに:会話は相手へのリスペクト

以上、英語での会話は本名、ニックネーム、定番の呼び掛け語が多く使われ、人によっては即興で相手の呼び名をひねり出しりもします。

これらは会話を楽しく、スムーズに進めるためのスキルですが、真意は名を呼ぶことによって相手を一個人と認識し、きちんと向き合って会話していると相手に伝えることです。最初は難しいかもしれませんが、まずは相手の名前を覚え、要所要所に挟んでみてください。

Zoey! Honey!
Oh, no! Zoey, I can't do that, 'cause I'm Japanese, Zoey!
... Wait! I'm doing it, Zoey!