西東 たまき
(更新)
英語で「わかりました」「了解しました」と返事をしたいとき、毎回 OK の一辺倒では、いずれもの足りない印象になってきます。
日本語では「わかりました」「了解」「いいよ」「承知いたしました」などをシチュエーションごとに使い分けているように、英語でも使い分けできるのが理想的です。
また、親しい人にカジュアルに使う言葉と、ビジネスなどかしこまった場面で使う言葉は当然違ってきます。
当記事では、「わかりました」「了解しました」を伝えるカジュアルな英語表現と、フォーマルな英語表現を幅広く集めてご紹介していきます!
まずは、確認や承認を表す表現から見ていきましょう。
「了解」「承知しました」の表現は、メールやメッセージなどに返信するときもよく使うので使用頻度が高いです。
ご存知 OK は、日本語で使っているのと同じ感覚で使えます。
「後で寄ってくれる?」
「オーケー」
「はい」という返事を示す Yes ですが、「わかりました、理解しました」の意味にもなります。
「遅くならないようにね」
「はい、わかりました」
Yes のスラングです。同じように使ってください。
「ごめんね」
「わかったよ」
よく知られている No problem「問題ありません、大丈夫です」のフレーズは、「わかった、承知した」の意味でも使えます。
「それで問題はない=承知した」ということです。
「夕方、電話もらえるかな?」
「いいよ」
これも「大丈夫ですよ」というときに使う英語フレーズですね。「大丈夫」は、すなわち「OK、了解」ということです。
「ここで待っててもいいかな?」
「いいよ」
映画で兵士がトランシーバー越しにこのセリフを言っているのを聞いたことがあるかもしれませんね。「ちゃんと聞こえていますよ=了解」になります。
「(ちゃんと聞こえて)わかりましたか?」
「了解」
こちらも「了解」を伝えるシンプルな英語フレーズです。
「ちょっといいですか?」
「どうぞ」
了解した上ですでに取り掛かっている、取り掛かろうとしていますよという状況で使います。
「急いでこれをやってしまわないと」
「はい、今やっているところです」
ここまでは「了解」を伝える表現でしたが、次は「内容を把握し、承知した」ことを伝える表現を見てみましょう。
「承知した」の意味になる気軽な表現が Noted です。
Note には「文書(名詞)」や「書き留める(動詞)」の意味があり、 Noted で「書き留めた=承知した」という表現になります。
「5時までに来てください」
「承知しました」
これも Noted と同じような場面で使われます。指示内容などを「承知した」という意味です。
「それは右側にあるよ」
「了解」
「理解しました、わかりました」の英語フレーズですね。
「私の言いたいことが伝わったでしょうか?」
「はい、わかりました」
「あなたの言いたいことはわかりました」の意味ですが、必ずしもそれに同意しているとは限らないところがポイントです。
「彼を招待したいのですが」
「そうなのですね」
ここでは、「相手と同じ立場」であることや「相手への共感」に重点を置いた英語表現を挙げていきます。
「いいねえ」といった感覚で使う英語フレーズ。 good の部分は nice や great などに入れ替えてアレンジ可能です。
「ちょっと飲まない?」
「いいねえ」
上記 Sounds good のバリエーションです。これも相手の提案に対する賛成・同意を表します。
「じゃあ10分後に出よう」
「了解」
「それは良い考えですね」と積極的な賛意を表します。
「タクシーで行きませんか?」
「いいですね」
agree「同意する」を過去形にすれば、「同意した」ことになります。 Totally「完全に」などを沿えれば「全面的に同意する」になります。
「今日の予定はキャンセルすべきだ」
「同意だね」
「それは筋が通っている、合理的な考えだ」というニュアンスで返答するときに使います。
「そう思わない?」
「確かに」
「構いませんよ」というニュアンスで同意を表す英語表現です。
「ちょっと失礼していいですか?」
「構いませんよ」
「まったくその通りです」と全面的な同意を表します。
「筋が通らない話ですよね」
「おっしゃる通りですね」
頼まれごとや仕事の依頼などを、快く引き受けるときに使う英語フレーズをご紹介します。
「お先にどうぞ」の意味で使うことが多い Go ahead でも承認の意を表すことができます。
「1つ質問してもいいですか?」
「どうぞ」
また出てきました。つくづく便利な英語だということがわかりますね。「やぶさかでない」「喜んで〜する」という意味になる使い方です。
「ちょっと手伝ってくれる?」
「お安い御用!」
これもまた承認を表すだけでなく、依頼を引き受けるときにも使えます。
「駅まで送ってくれる?」
「いいよ」
「あなたの指示や頼みごとを承諾しました」です。
なお、 I got it だと「あなたの言うことがわかりました」になります。主語が違うだけで意味が変わってくることに注意です。
「そのメール、こっちに転送してもらえる?」
「了解」
「かしこまりました」という訳がつくことが多い英語表現です。
「チケットの予約をお願いできますか?」
「かしこまりました」
「もちろん」の意味で覚えているこの英語フレーズもまた、同意を表すのに使えます。「もちろん=言うまでもなくそういたします」といったニュアンスです。
「一緒に来てくれますか?」
「承知いたしました」
これも「もちろんです」のニュアンスで、引き受けることを了承する英語表現です。
「私も一緒にいいですか?」
「もちろんですよ」
「喜んで~します」という返答フレーズ。to の後ろに動詞を続ければ、喜んで何をするのかを具体的に伝えることもできます。
「これを私の代わりに読んでいただけませんか?」
「喜んで」
おまけとして、日常生活ではあまり聞かないけれど、映画や特定の場面で聞くことがある英語表現にも触れておきましょう。
日本語の会話でも「ラジャー」はよく知られていますね。上記でご紹介した Copy と併せ、これも映画で兵士が通信の際に使っています。
軍隊で命令に対して「了解」を意味する返答です。
「肯定」を意味する英単語で、これもまた軍隊式の言い方です。
さて、ひとしきりの表現を見てきましたが、最後は、言い方次第で失礼になったり、相手を不快な気持ちにさせてしまったり、あるいは喧嘩腰に聞こえてしまう可能性もある英語表現を挙げて終わりにしたいと思います。
「良い」という意味でおなじみの英語ですね。でも、ぶっきらぼうな言い方をすると「ああそう」「もう結構!」や「いいかげんにして!」のように喧嘩腰にも聞こえてしまいます。
直訳すると「私はすでにそれを知っている」。言い方次第では、「知らないとでも思っているのか」というニュアンスになってしまうので注意が必要です。
これも「私は知っている」の意味ですね。共感するように言えば「そうですよね」のように聞こえますが、共感が足りない言い方をしてしまうと「言われなくたってわかっているよ」という風に聞こえたりもします。
英語の場合、同じフレーズでも言い方次第で正反対の意味にもなりかねないわけですね。英語で話すときは、くれぐれも声や表情でも気持ちを表現することを大事にしてくださいね!
さまざまな場面で異なるニュアンスを持つ英語の「わかりました」「了解しました」を挙げてきました。
実際の会話で使うときは単独のフレーズではなく、例えば Yes, sure や Of course, no problem などのように、2つほど組み合わせて使われることも多いです。
話すときは伝わり方があやふやにならないよう、意図に合った表情、そして場合によってはジェスチャーなども使って明確に意思表示するようにしましょう。面倒な誤解や無用なトラブルも防げますね。