Hikari S
(更新)
突然ですが、 “phobia(フォビア)” という言葉を聞いたことがありますか?
"phobia" は「~恐怖症」を意味します。恐怖症の種類は数え切れないほどありますが、それらを英語でどのように表現するかご存知ですか?
自分が恐れているものを的確に表せるため、様々な場面で "phobia" という言葉が登場します。海外ドラマや映画で耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな "phobia" をメジャーなものからマイナーなものまで紹介します。自分に当てはまる恐怖症があればぜひ覚えてみてください。
高所恐怖症。
使い方としては、 ”I have acrophobia(高所恐怖症です)” 、または単純に ”I’m afraid of heights(高いところが苦手です)” でも伝わります。
“I’m afraid of~” で「~が怖いです」となるのでいろいろな使いまわしができます。
閉所恐怖症。
一見、発音が難しく感じるかもしれませんが、分けて発音すればだいぶ読みやすくなります。分けるイメージは「claus/tro/phobia」です。
先ほど紹介した、 ”I’m afraid of~” を使う場合は、 ”I’m afraid of enclosed spaces” となります。 “enclosed spaces” は「狭いところ」を意味します。
飛行機恐怖症。
飛行機に限らず、空中に浮くこと自体が怖いという方もこれに当てはまります。 “I’m afraid of airplanes” でも同様の意味です。
暗所恐怖症。
“nycto-“ は「夜や暗闇」を表すのでこれに “phobia” をつけて「暗所恐怖症」となります。 ”I’m afraid of darkness” とも言えます。
対人恐怖症。
発音は「anthropo/phobia」と区切ると楽です。 ”anthropo-“ は「人」を表し、 ”anthropology(人類学)” や ”anthropoid(類人猿)” といった表現があります。
対人恐怖症までとは言わないけど、人間関係が少し苦手かも…という方は ”I am not a people person” というとスマートです。 ”people person” は「人付き合いが上手で社交的な人」のことを指します
集合体恐怖症。
そのまま「トライポフォビア」と日本語で聞いたことある方もいるのではないでしょうか。同じものの集まりを怖く感じてしまうのはこの恐怖症です。
この単語は比較的新しくできた単語で2005年にギリシャ語の ”trypo” と ”phobia” が掛け合わされて作られました。“trypo” はギリシャ語で「穴をあける」という意味です。
正確には ”punching, drilling or boring holes” が定義となっているようで、この場合の ”punch” は「穴をあける」、 ”drill“ は「ドリルで穴をあける」、 ”boring” は「すでにあいている小さな穴を拡張させる」という意味を持ちます。
集合体恐怖症のイメージがつかない方は “trypophobia” とググってみてください。検索結果にゾッとしたらあなたも “trypophobia” かも?
男性恐怖症。
”andro” は「男性」を表します。反対に女性恐怖症は ”gynephobia” です。
先端恐怖症。
針や鉛筆など、とがったものへ過度の恐怖を感じる方はこれに当てはまります。
"belonephobia" と "aichmophobia" は同義語ですがちょっとした違いがあり、前者は「針に対する恐怖から、異常な不安を感じたり態度にでること」であり、後者は「針やほかの鋭くとがったものに対する恐怖心」です。
長い単語に対する恐怖症。
この単語自体がとても長いですね。
”I have a fear of long words” でも通じます。 ”I have a fear of~” は「~に対して恐怖心がある」の意味です。
塵埃恐怖症。
これは、ほこりに対する恐怖症です。ちなみにほこりは英語で ”dust” と言います。 ”amathos” はギリシャ語で「砂」を意味するそうです。
水恐怖症。
”aqua” は聞いたことがあるかもしれません。「水」という意味で、 ”aquatic(水生の、水産の)” や ”aquarium(水族館)” といった単語があります。
自動人形恐怖症。
腹話術の人形など本物の人間のように動くものに対する恐怖です。
鏡像恐怖症。
鏡に映る自分の姿に恐怖心を抱くものです。 "spectro" は ”spectrum(光や亡霊、姿)” から来ています。
決断恐怖症。
”decide(決断する)” と ”phobia” が合わさっています。
恐怖までとはいかないけど、優柔不断であることを表すには ”indecisive” という単語が使えます。例えば ”He’s indecisive(彼は優柔不断だ)” や ”an indecisive person(優柔不断な人)” と言えます。
発言(演説)恐怖症。
この単語は精神医学的に使われる言葉なので普段の会話であがり症などを説明したい時は ”speech anxiety” や ”stage fright” を使うといいです。
広場恐怖症。
特定の「状況」や「認知」に対して恐怖や不安を抱き、その場をを回避したくなること。こちらの ”argo” もギリシャ語で「広場」を意味するそうです。
火恐怖症。
”pyro“ は「パイロ」と発音します。 ”I’m afraid of fire.” や “I have a fear of fire.” でも同様の意味になります。
外国人恐怖症。
「ゼノフォビア」と発音します。 “xeno” は "xenos” から来ているそうです。
“xenos” はギリシャ語で ”foreigner(外国人)” や “stranger(見知らぬ人)” を指します。
反対に ”xenophile” は「外国人を愛する、好む人」です。
動物恐怖症。
動物の中でも、多くの種類があるそうです。例えば、 ”cynophobia(犬恐怖症)”、 ”airulophobia(猫恐怖症)”、 ”equinophobia(馬恐怖症)”、 ”ophidiophobia(蛇恐怖症)” などあります。
昆虫恐怖症。
昆虫の中でもさらに、 “blattophobia(ゴキブリ恐怖症)”、 ”spheksophobia(スズメバチバチ恐怖症)”、 ”arachnophobia(蜘蛛恐怖症)”、 ”myrmecophobia(蟻恐怖症)” などがあります。
死(死体)恐怖症。
”necro” は「死」を意味します。 ”necromancer(使者との交霊による占い師)”、 ”necropoilis(共同墓地)”、 ”necropsy(検死)”、 ”necrosis(壊死)” などの表現があります。
癌恐怖症。
”cancer” は「癌」です。 ”lung cancer(肺がん)” や ”gastric cancer(胃がん)” などがあります。
いかがでしたか?
世の中には多くの恐怖症があります。様々な接頭辞とあわせると、 ”phobia” の組合せは無限とも言えます。
ここで紹介した以外にも ”phobia” がつくものはたくさんあります。自分の恐れているものや気になっているものを ”phobia” でどのように言うのか調べてみるとおもしろいかもしれません。