Rina
(更新)
こんにちは。英語ライフスタイリストのRinaです。
今日は、普段のレッスンやインスタ英会話でもリクエストの多い「依頼」をする時の英語表現をご紹介します。
相手に何かをお願いしたいけど、「何て言ったらいいのかな?」「この言い方って失礼じゃないかな?」と悩んでしまい結局いつも我慢してしまう…そんな悩みを解決し、スムーズに頼み事をできるようになりましょう!
日本語に敬語表現があるように、「頼み事」とひと言でいっても、依頼したい内容やタイミング、また依頼したい相手が誰なのかなどによって、英語でも適切な表現は変わってきます。
日本語のように、「謙譲語」「尊敬語」「丁寧語」のように明確な区分があるわけではありませんが、言葉を足したり、遠回しな表現にしたりすることで少しずつ相手への気遣いを表現するのが英語です。
今回も、できる限りシンプルな表現で、相手に失礼にならず頼み事ができる、便利な英語フレーズをご紹介します。是非参考にしながら、状況に合わせて応用してみてください!
具体的なフレーズをみていく前に、依頼をする際に重要な以下のポイントを押さえておきましょう!
「ちょっと時間ある?」
「今時間ある?」
「今手が空いていますか?」
「ちょっとお願い事をさせてもらってもいいですか?」
「頼み事をさせてもらっていいですか?」
「ねえ、ちょっと頼みたいんだけどいい?」
「忙しいとは思うんだけど、」
「お手間をとらせて恐縮ですが、」
「時間がある時に」
「もし可能であれば」
ネイティブは丁寧な言い回しとカジュアルな言い回しをシーンによって使い分けています。
ただし、日本語のように、「相手が目上だから敬語で、友人だからタメ語で」というようなものではなく、たとえ相手が友人や家族であっても、内容や依頼事の緊急性やタイミングなど、状況に応じて言葉を選ぶことで、相手への配慮を示している感じです。
ちなみに、丁寧度合いのとてもシンプルでわかりやすいルールのひとつとしては、英語の場合は言葉を足せば足すほど丁寧な印象になります。
例えば、こちらの2つの声かけですが、印象はどうでしょうか?
「ねえ、ちょっと頼みたいことがあるんだけどいい?」
「あの、邪魔してしまって大変申し訳ないのですが、もし可能であればちょっと助けていただけますか?」
明らかに、2つ目の方が丁寧ですし、「相手も忙しいかもしれないから申し訳ない!」という気持ちが伝わりますよね。
状況次第では、このような表現を友人や家族に対して使うこともあるんです。ビジネス上の取引先にだけ、上司にだけ、などではなくこの辺りの表現も使い分けられるようになるといいですね。
もちろん、やりすぎるとくどくなって逆効果なので注意が必要ですが、このルールを覚えておくと、頼み事をする際に声かけがしやすくなると思います。
それでは、これらの基本事項を念頭において、様々な「依頼の英語フレーズ」を具体的にご紹介していきます。
もっともシンプルでわかりやすい依頼フレーズのひとつです。
助動詞の ”can” は教科書では「〜できる」と習ったと思いますが、ベースにあるニュアンスは「可能」や「能力」なので、相手が自分の依頼事を、実際に能力やスケジュールの面で「出来るかどうか」を聞いていることになります。
”Can you-?” よりも ”Could you -?” の方がより丁寧な表現になります。ビジネスシーンであれば ”Could you -?” の表現を使っていくのがオススメです。
「助けてもらえる?」
「見積書を頂けますか?」
「駅までの行き方を教えて頂けますか?」
“Can you -? / Could you -?” と並んでよく使われるシンプルな依頼表現なのですが、実は両者には微妙な違いがあります。
”will” という単語は日本の教科書では「(未来を表して)〜だろう」と習うことが多いと思います。ですが、もうひとつ見落としてはいけないのは、”will” には名詞として「意思」や「意向」「願い」などの意味があるということ。
つまり ”Will you -? / Would you -?” のベースにあるのは、「あなたには〜する意思がありますか?」というニュアンスです。
“Can you-? / Could you -?” ではシンプルに「相手ができるかどうか」を尋ねていたのに対して、”Will you -? / Would you -?” を使って聞いた場合は、「相手が出来ることはある程度わかっている」けど「やってくれる?」というニュアンスになるので、相手の気持ちを聞いていることになります。
相手が状況的にも能力的にも出来るかわからないことに対して使ってしまうと、少し押し付けがましい印象にもなりかねないので、ある程度相手が依頼内容を引き受けられる状況で、意思がありそうな場合に使うようにしましょう。
ちなみに、”Will you-?” よりも ”Would you -?” の方が丁寧な表現になるのは ”Can you- ?” と ”Could you -?” の時と同様ですが、”Will you -?” はとてもカジュアルかつ意思を確認する程度のニュアンスなので、「〜してくれるよね?」というような意味合いになります。
フレンドリーに尋ねているつもりが、嫌味に聞こえてしまったりする場合もあるので、依頼の文脈で日常的に使うことは、あまりありません。”Will you please do it?” などというと、「それやってくれないかなぁ?(怒)」という風に、上から目線になりかねません!
「僕と結婚してくれるかな?」
「僕と結婚して頂けませんか?」
「このことを信じて頂けますか?」
「安全のために少し下がって頂けますか?」
“Would you-?” の表現をご紹介したので、”would” を使ったその他の表現をいくつかご紹介していきます。
まずは ”Would you mind-ing?” ですが、”mind” は「気にする」「嫌がる」などの意味がある動詞ですので、直訳すると「〜することは嫌でしょうか?」となります。
つまりニュアンス的には「〜してくれませんか?」と婉曲的で丁寧な表現になります。
ポイントは ”mind” の後には「〜すること」という ”-ing” の動名詞がくるということ! またカジュアルなニュアンスで ”Do you mind –ing?” に置き換えることも可能です。
「窓を開けてもらえませんか?」
「明日朝駅まで送ってもらえないでしょうか」
「あなたの来週のスケジュールを教えて頂けないでしょうか」
ちなみに、依頼を引き受ける場合の「いいですよ」の答え方は ”No, not at all.” や ”Sure.” や ”Of course not.” など。
日本語で考えるとつい ”No” と言われると、断られたのかと勘違いしてしまうかもしれませんが、「気にしませんよ」つまり「大丈夫ですよ」という意味なので、混乱しないように注意が必要です。
“be able to” は ”can” のように「可能」「能力」を意味する表現です。
単純に ”Are you able to come?” などと言うと、「来ることは出来ますか?」となりますが、“Would you –“ と合わせることで「〜してもらうことは可能でしょうか?」とかなり丁寧な尋ね方になります。
「別の日程でお会いすることは可能でしょうか」
「そのファイルをもう一度お送りいただくことは可能でしょうか」
“Would you be able to-?” と同じニュアンスで置き換えて使うこともできるのがこちらの表現です。
”possible” は「可能」や「可能性」を意味しているため、強いて言えば「〜してもらえるチャンスはありますか?」のような意味合いになります。
「今日の午後改めてお電話いただくことは可能でしょうか」
これまでのフレーズは、「〜してもらえますか?」と相手の意思や可能かどうかを尋ねるものが中心でしたが、こちらは「〜して欲しい」というこちらの意思を丁寧に伝えることによって、結果的に依頼をしていることになる表現です。
「〜して欲しい」ということなので、端的に言えば ”I want you to –“ や ”I hope –“ などの表現になるのですが、これらは非常にカジュアルな表現で依頼というよりは「指示」しているようなニュアンスです。
“helpful” は「助けになる」という意味ですが ”appreciated” など「感謝に値する」というような表現もよく使われます。こちらは取引先に依頼をしたり、社内でもちょっと急ぎの用件で依頼をしたり、相手に嫌な思いをさせずに、でもこちらの用件をお願いしたい!そんな時に使うのがオススメです。
またその際には ”I would appreciate if you could-.(〜して頂けますと幸いです)” のように主語を自分にして表現することも多いです。
「なる早でお返事を頂けると幸いです」
「大変お手数ですが、見積書をできるだけ早く送付していただけると幸いです」
“might be able” は「〜できるかもしれない」という意味で、すでに婉曲的な表現なのですが、さらに ”Do you think-“ を付け足していて、かなり相手の都合を気遣った印象になるフレーズです。
直訳すると「〜することは可能だと思いますか?」になりますが、要は「〜して頂けますか?」となります。
”might be able to” を ”could“ に置き換えることもできます。また、依頼だけでなく「〜してもいいですか?」など、許可をもらう時にも使えます。
「このソフトウェアの使い方を教えて頂けますでしょうか」
「後で掛け直すと彼に伝えてもらえますか?」
「私も一緒に会議に出席させてもらってもいいでしょうか」
ここから、”I” を主語にしたフレーズも少しご紹介していきます。
このフレーズのように、”You” ではなく ”I” を主語にした文章で伝えることで、より婉曲的で遠回しな表現になるので、丁寧な印象が強まることが多いです。
“wonder” は「〜かしらと思う」という意味ですので、”I was wondering if you could” を直訳すると「〜あなたにそれができるのかどうかしらと思っていました」とかなり遠回しな表現になっています。
つまりは「よければ〜して頂けますか?」というニュアンスです。
”I was wondering if I could ask -?” とすると、さらに丁寧で「よければあなたに〜をお願いする(尋ねる)ことはできますか?」のようになります。
「もしよければこれを手伝ってもらえますか?」
「もしよろしければお名前と電話番号を伺ってもよろしいでしょうか?」
“I” を主語にして自らの意向を伝えつつも、もっと丁寧な依頼をしたい時にはこのようなフレーズも役立ちます。
先ほどの ”I was wondering” と似た表現ですが、”hope” は「〜を願う」という意味なので、”I was hoping that” で「〜ということを願っていました」となります。
”I’m hoping that” よりも遠回しなニュアンスにする意図で ”I was hoping(〜だといいなと願っていたんだけど)” と過去形で表現しているのもポイントです。
”Could you-?” や “Would you-?” のように、直接「〜できますか?」と相手にYes/Noを聞くよりも、明確に「自分はこうして欲しいんだけど」という意向は伝わりますよね。
ただし、その後に ”you could-” や、先ほども出てきた ”you would be able to-” と付けることで、相手への配慮をきちんと示しているので、上手に使いこなせれば、かなり有効な依頼方法と言えます。
イメージとしては、角を立てずに相手にこちらの希望を伝えたい時や、上司が部下に丁寧に何か依頼したい時などにぴったりです。
「私の代わりに会議に参加してもらえないかな?」
「スミスさんとお話しさせていただけますか?」
これまでの表現より丁寧度合いは少し低くなりますが、相手に失礼のないよう配慮しながらも、自分の意向をより明確に伝えたいという時には、こちらのフレーズも役立ちます。
“I would like to” は ”I want to” が丁寧になった表現なので、「〜が欲しい」という意思が強く伝わります。
ただし、”ask you to-“ とすることで「〜するのをお願いしたい」と少し腰を低くしている印象になります。
「可能であればこの報告書を終わらせるのを手伝って欲しいんだけど」
最後になりますが、こちらも ”ask” を使って、比較的直接的に相手に何かしてもらえるようお願いするフレーズです。
”Could you-? / Would you-?” の依頼の仕方と混乱しがちですが、「自分が相手に依頼することができますか?」とあくまで「主体が自分」になっている部分がポイントです。
また、”May” は丁寧で柔らかい印象になるため、接客の場面や、親しい間柄でも相手に気遣いを示したい場合にぴったりです。
「もう一度言って頂けますか?」
「このフォームに記入して頂けますか?」
「明日の朝一でご足労願えますか?」
いかがでしたか?
今回は「依頼」の英語表現について、カジュアルなフレーズから、ビジネスシーンに適したような非常に丁寧なフレーズまで、いろいろご紹介しました。
最初にも触れたように、日本語と同様、英語にも丁寧な表現方法はたくさんあり、状況に応じて使い分けるのがポイントです。
取引先や職場の上司などはもちろん、頼み事をしたい相手が、たとえ家族や友人など親しい間柄であっても、英語ではその内容や緊急性次第では、丁寧な頼み方で伝えたり、気遣いの言葉を足したりすることを意識してみてください!
いずれにしても大切なのは、「お願いしたい内容を明確に、きちんと伝える」と同時に、相手への気遣いと感謝の気持ちを表現するのを忘れないこと。言葉でとっさに表現するのが難しい場合は、ジェスチャーや笑顔で伝えるのもありですね!
相手への配慮をしつつ、こちらの依頼もきちんと伝えられるよう、今日ご紹介したフレーズが何かひとつでも参考になれば嬉しいです!