西東 たまき
(更新)
せっかく海外に旅行に行ったのなら、あちこち見て回りたいと思うこともあるのではないでしょうか。
日本なら自家用車で何不自由なく出掛けられるかもしれませんが、海外ではそうは行きません。
バスや電車、タクシーなどの公共交通機関を利用するのが、経済的かつ最も手っ取り早い移動手段になりますし、街や人の雰囲気を肌で感じる貴重な機会にもなります。
この記事でご紹介する「公共交通機関を利用するときに役立つ基本フレーズ」をバイブルに、街へ出てみましょう!
旅先では、市街バスの他に長距離バスにも乗る機会があるかもしれません。
いずれにせよ、バスに乗るときは行き先の確認が大事です。
そして値段の確認もしましょう。
すでに停車しているバスの発車時刻を訊ねるときは、次のように訊いてみましょう。
バスの利用時は、どこで降りるべきかをきちんと把握しておくことが大事です。乗り過ごすリスクを減らすため、不安なら目的地までの目安時間も訊いておくとよいでしょう。
慣れない土地で心配であれば、目的地に着いたら教えてもらえるよう運転手さんなどに頼んでみてください。
電車や地下鉄網が発達しているところなら、これらが一番便利な移動手段になります。
利用時のポイントは行き先確認です。"route map"(路線表)を見ながら、目的の駅までの行き方や料金を確認します。
ルートや乗り継ぎなどに不安があったら訊いてしまいましょう。
目的地や乗換え駅まで、何駅あるのか確認しておくと安心です。ご存知の通り「駅」は英語で “station” ですが、「停車駅=停車する場所」は “stop” と呼びます。
走行中のタクシーを「呼び止める」ことを “hail a taxi” や “flag a taxi” といいます。タクシーを呼んで指定の場所まで来てもらうことは “call a taxi” または “book a taxi” といいます。
ホテルや外出先などにタクシーを呼ぶ場合は、乗車場所を告げて迎えに来てもらうよう依頼する必要があります。
依頼した場所にはいつ頃来てもらえるかを訊ねるには、次のような表現が便利です。
乗り込むときは “Hi” など、運転手にひと言挨拶するのを忘れずに。
乗り込んだら、行き先を告げましょう。行き先を書いたメモや地図があるなら、それを見てもらえば間違いありません。
行き先までどのくらい時間がかかるかを訊ねるには、次のような表現を使いましょう。
行き先を変更したときや、渋滞を避けるために最寄り駅で降ろして欲しいときもありますよね。
乗り物の料金は “fare” といいます。
チップの習慣がある国では相場の金額をチップとして渡してください。アメリカでは15~20%が相場とされています。
“Keep the change.”(おつりはとっておいて/いらないよ)といっておつりを渡してしまうか、“Give me back 5 dollars.”(5ドル返してください)のように、おつりとして受け取りたい金額を指定するなどの方法もあります。
降りるときの “Thank you/Thanks” も忘れずに。
タイの "tuktuk"(トゥクトゥク)やインドの "auto rikshaw"(オートリキシャ)などが有名ですが、筆者の住む東アフリカ・タンザニアでもこれらはたくさん走っています。当地では、製造会社の名前から "bajaj"(バジャジ)と呼ばれています。
メーターが付いているタクシーと違い、このような乗り物は完全に交渉制です。また、あまり英語が通じないドライバーも多いので、出来れば片言の現地語を覚えておくとやりとりがよりスムーズになるでしょう。
このような場合に英語でやりとりをするときは、「シンプルな単語」「単刀直入な言い回し」を使うのが一番です。
行き先を伝え、相手に値段を提示してもらいます。提示された値段は妥当なのか不当なのか判断出来ないので、事前に周囲の人に相場を確認しておくとよいでしょう。
タンザニアの通貨は「(タンザニアン)シリング」です。書くときは略して "Tsh" と表記します。
急な雨で利用者が増えたなど状況によって割り増しを求められたり、自分に時間がなくて交渉に時間をかけられないなんてときもあるでしょう。納得出来る価格に落ち着いたら乗り込みます。
交渉成立前に乗り込んで発進してしまったら、支払い時のトラブルの元になりますので、注意しましょう。
最後は "Thank you/Thanks" などお礼のひと声を掛けて降ります。ちなみにスワヒリ語で「ありがとう」は "Asante." と言います。
海外で公共交通機関を利用して移動するときに知っておきたいフレーズを、乗り物別にご紹介しました。
タクシーなら、行き先を正しく告げることさえ出来ればあとは乗っているだけですが、バスや電車・地下鉄だと自分で責任を持って確認しなければならないことがいろいろ発生します。
トゥクトゥクなどローカルな乗り物は異国情緒が楽しめますが、交渉ごとも伴うなど、海外で乗り物を使うときはそれぞれに応じた知識が必要となります。
行き先はハッキリしているはずですので、自分の要望を正確に伝えることがポイントです。分からないときは、人に訊いて助けを求めるのも旅の醍醐味になります。上手なコミュニケーションで安全で楽しい旅を!