Yoko
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「ごめん!」「ごめんね」【カジュアル編】に続き、今回は謝るフレーズの【フォーマル編】をお届けします。
特にビジネスにおいては、友達や親しい人に謝る場合と同じようにカジュアルな表現を使ってしまうと信用にも関わってきます。言葉選びはできるだけ慎重にしたいですね。
今回はビジネスのシーンに加えて、英語で接客する際に役立つ「すみません」も合わせてご紹介します。
まずは、フォーマルな英語とはどのような表現なのか、3つの大きなポイントを紹介しましょう。謝罪の場面だけでなく、英語表現一般に応用することができるので、ぜひ覚えておいてくださいね。
英語には多くの場合、同じ意味を表す単語がいくつか存在するので、その中からカジュアルすぎる単語・フレーズを避けることが大切です。
と言われても、「どれがカジュアルかわからない」という方も多いと思います。これに関しては英文や海外ドラマなどに触れながらら少しずつ習得していくしかありませんが、以下に一例を挙げておきます。
フォーマルなビジネスメールやレターにおいては、“I'm”、“We're”、“We'll” といった省略形が避けられます。ただ、通常の会話やメールにおいては省略される事の方が圧倒的に多いです。
一般的に、ワンワード(1単語)や短い文章よりも、長い文章の方が丁寧・フォーマルとされています。フォーマルな謝罪では「何に対して」の謝罪なのかを具体的に述べるのが一般的です。
逆に、上記の3つのポイントと反対のことをするとカジュアルな表現になります。
では次に、フォーマルな場面で用いられる「すみません」「申し訳ありません」を表す基本の英語フレーズを見てみましょう。
一般的に広く使われる “I'm sorry.” はビジネスの場面でも使えます。
ただ、フォーマル度を上げるためには、後述する【強調する表現】を合わせて使うか、次に紹介する “apologize” がおすすめです。
ビジネスでよく使われるのが、フォーマル度の高い “apologize” という単語。
“I apologize for 〜” で「〜のことで謝罪する」という意味になります。
「誰に」を入れる場合には “apologize to 人 for 〜” の形をとります。
メールやレターの文面でよく目にする丁寧な表現です。
“apology” とは「お詫び、謝罪」を意味する名詞で、このフレーズでは必ず複数形(apologies)で使われます。
省略形である “My apologies for 〜” や “Apologies for 〜” とすることで丁寧度は少し下がりますが、こちらもビジネスではよく使われます。
「本当に申し訳ありません」のように謝罪の気持ちを強調する最も簡単な方法は、副詞を使うこと。
上で紹介した “sorry” を使った謝罪フレーズと “apologize/apology” を使ったものとでは、使われる副詞が変わってきます。
自然な語のつながり(=コロケーション)を壊さないよう、注意が必要です。
“sorry” と合わせてよく使われる副詞は “so/very/terribly” です。
他には “deeply/sincerely/truly” も使えます。
入れる場所は、be動詞(am, are など)と “sorry” の間です。
“apologize” と相性が良く、よく使われるのは “sincerely” や “deeply” です。
ここでは “so” や “very”、“terribly” は使えません。
“apology/apologies” は名詞であるため、形容詞の “sincere” や “deep” を使って修飾します。
さらに強調したい場合には最上級の “sincerest”、“deepest” を用いることもできます。
これまでに紹介したフレーズを使って、謝るシチュエーションを具体的に見ていきましょう。
表現方法は様々ですが、ここではビジネスで使えるフォーマルな表現を中心に紹介します。
遅刻した時に使われる定番のフレーズなので、このまま覚えてしまいましょう。
“I was stuck in traffic.(渋滞につかまってしまって)” や “My last meeting ran over.(会議が長引いて)”など、理由を添えると尚良いですね。
「返事が遅くなり申し訳ありません」
“get back (to 〜)” で「(〜に)折り返し連絡する」という意味に。
少しくだけた表現なので、きちんとフォーマル感を出したい場合は、代わりに “reply (to 〜)” を使うと良いでしょう。
「申し訳ございませんが、会議に出席することができません」
「〜できない」は “can't” よりも “be unable to” の方がフォーマルな印象を与えます。
相手にとって良くない知らせを伝える場合には “I'm sorry to inform you that” や “I'm afraid (that)” を前につけると丁寧な印象に。
“inform” は「通知する」という意味で、ビジネスで特によく使われるフォーマルな単語です。
I apologize for my mistake. I should have been more careful.
「間違えてしまい申し訳ありません。もっと注意すべきでした」
自分の非を認める時に使えるフレーズは “It's (all) my fault” の他に、“I take full responsibility.(全ての責任をとります)”、“I'm to blame for it.(その責任は私にあります)” などがあります。
謝罪し、責任の所在を明らかにしたい場合に使いましょう。
接客業やカスタマーサービスでは、謝罪するのではなく感謝する英語表現もよく聞かれます。
Thank you for bringing this matter to my attention.
「ご指摘いただきありがとうございます」
We apologize for the inconvenience and thank you for your understanding.
「ご不便をおかけし申し訳ありません。ご理解いただきありがとうございます」
重大なミスがあった場合には謝罪の言葉を使うのが適当ですが、お客さんを待たせた場合の「すみません」には、待ってくれたことに対して感謝を表すことが多いです。
また、問題点などを指摘された場合にも、“sorry” ではなく、まずは問題を知らせてくれたことに感謝する方法が取られることがよくあります。
今回はビジネスでも使える、きちんとした謝罪フレーズを中心に紹介しました。
実際には、特にフォーマルなビジネスレターやメールではない限り、ビジネスでも比較的カジュアルな表現が用いられることもあります。
どのような場面でどれほどフォーマルな(またはカジュアルな)表現を使用するべきかは、実際に相手とのコミュニケーションの中で学んでいくことになると思いますが、最初からカジュアルすぎる表現を使うよりも、まずはきちんとした表現を使ってみることをおすすめします。
特に謝罪する場面では、“sorry” だけでなく “apologize” を使った表現も覚えておきたいですね。
今回紹介したフレーズごと、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。