西東 たまき
(更新)
海外で病院に行くことはあっても、歯科に行く機会は限られているかもしれませんね。
しかし、歯の健康は身近な事柄です。この機会に、歯に関する英語表現もチェックしてみませんか?
日本語であれば、「虫歯」、「乳歯」、「親知らず」などといった言葉を知っていることは「常識」でもありますよね。
万が一、外国で歯医者にかかったときのための基本的英会話フレーズも併せてご紹介します!
まずは、歯に関する基本的な単語を確認してみましょう。単語を知るだけでも、かなりの情報をやり取りすることができるようになります。
「歯医者」は “dentist” です。
「歯医者/歯科医院」は “dental clinic”。 “dental” には「歯の」、「歯科の」という意味があります。
いくつもの診療科がある総合病院などでは “dentistry(歯科)” と表示されている場合もあります。
“dentist”、 “dental”、 “dentistry”、いずれも “dent-” の部分が共通していますね。ラテン語で「歯」を意味する言葉です。
パスタを「アルデンテ(歯ごたえがある状態)」に茹でるというイタリア語の表現がありますが、この「デンテ」の部分も同じ語源です。
歯科関連では “oral” という言葉もよく出てきます。カタカナでも「オーラル」という言葉が使われていますよね。
ラテン語由来の言葉で、「口」を意味しています。
なお、歯や口の中の健康をサポートしてくれる「歯科衛生士」は、 “(dental) hygienist” と呼ばれます。
そして、「矯正歯科」は少し難しい言葉になりますが、“orthodontics” といいます。
英語で「歯」を “tooth” というのはすぐに思い浮かんでも、その複数形は?というと、少し混乱があるかもしれません。“tooth” の複数形は “teeth” となります。
ちなみに、英語では「甘党」のことを “sweet tooth” といいます。単数形で使いましょう。
さて、私たちは一般知識として、「乳歯」、「永久歯」、「親知らず」などといった歯の名前を知っていますよね。ここでは、基本的な歯の名前などを確認していきましょう。
「前歯」はそのまま “front tooth”、「奥歯」は “back tooth” で通じますが、それぞれの歯の名前を詳しくみていくと次のようになります。
“canine” には「犬」という意味もありますよ。日本語と同じですね。
「上の歯」、「下の歯」というには、それぞれ “upper(上の)”、 “lower (下の)” を付けましょう。
「あご(jaw)」にも “upper / lower” を付ければ、「上あご」、「下あご」になります。
「歯茎」は “gum”。チューインガムの「ガム」と同じスペルです。
さて、歯の名前や関連単語が分かったら、次は歯のトラブルに関する表現をみていきます。
「虫歯」は “(tooth) decay” または “cavity” といいます。
“decay” とは「腐敗、う蝕(酸で歯が溶けること)」のことであり、“cavity” は「穴」の意味です。簡単に “bad tooth(悪い歯=虫歯)” と言っても通じます。
歯が「欠けた」、「割れた」は次のように伝えます。
「歯の痛み」は “toothache” です。
「知覚過敏」は、「歯が敏感になっている=歯がしみる」と表現しましょう。
歯茎が「腫れている」は、“swell(腫れる)” の過去分詞形を使って表します。
出血がある場合は “bleed(出血する)” を使います。
「詰め物」は文字通り “filling” と言います。「被せもの」は “crown”、「冠(かんむり)」のことですね。
詰め物や歯が「抜ける、取れる」は “fall off / fell out” ですが、「抜く、取る」は “pull out(抜く)”、 “extract(抜く)” や、 “remove(取る)” を使います。
名詞形 “extraction” や “removal” で表現すれば「抜歯」になります。
“remove(取る)” は、歯のステイン(着色汚れ)を「除去する」というときも使えます。
歯の神経を処置する「根管治療」は “root canal” といいます。
「入れ歯」は “denture” です。最近では、「デンチャー」というカタカナ語も見かけますね。“artificial tooth(人工の歯)” や “false(義歯)” と言い換えることもできます。
「歯並び」は “teeth alignment” です。その状態は、“straight(真っすぐな=歯並びの良い)” や “crooked(曲がった=歯並びが悪い)” で表現します。
最後に歯医者で必要な基本的会話フレーズを挙げます。まずは予約のフレーズから。
検診の予約なら、“check-up(検診)” と言いましょう。
希望の日時があるなら伝えます。
治療に関する質問もしておきましょう。
デンタルケア製品には、「虫歯予防」「口臭予防」「歯肉炎予防」などといった効能が書かれていますね。
外国の製品にも、同じようなことが英語で書かれています。歯を磨きながら説明書きを眺めてみれば、“bad breath(口臭)” や “gingivitis(歯肉炎)” などといった言葉が自然に入ってきますよ!
ところで、日本では乳歯が抜けると屋根の上や縁の下に投げる習慣がありますね。欧米では、抜けた乳歯とコインを交換してくれる “tooth fairy(歯の妖精)” がいます!