Michiru
(更新)
読者の皆さんは、褒められた時、どんなリアクションをしますか?
例えば、友人の "potluck party"(持ち寄りパーティー)に招かれ、あなたが作った和食系手料理が大好評だったとします。
その場に居合わせた人達が、次から次へとあなたの手料理を褒めてくれます。褒められると嬉しいけれど、返し方がわからない。
自意識過剰になってしまい、顔の筋肉が緊張し、上手に笑うことも出来ない。話題を変えたい、と気持ちが焦る。そんな経験はありませんか?
日本人は褒められた時のリアクションが苦手なように感じます。本記事では、そんな時のために覚えておくと便利な「褒められた時に使える英語表現」をご紹介します。
儒教の影響を受けている日本文化は、自分を謙遜し、相手に敬意を持って接することが基盤となっています。
つまり「他者が先、自分は後」と言う考え方が根底にあるのです。身内のことをへりくだって言うのは謙遜の代表的な例ですね。
息子は愚息、娘は愚娘、奥さんは愚妻。英語に直訳すると、”stupid son”、 “stupid daughter”、 “stupid wife” となります。英語で表現すると、かなり強い響きがあります。
日本文化をよく知らない欧米人に自分の家族を ”stupid ○○” と紹介したら、虐待しているのではないかと誤解され、人格を疑われてしまう可能性もあります。
欧米文化では、身内を人前で褒めることは挨拶のような習慣です。
例えば子供が成績優秀であれば、下の例のようにオープンに表現します。
起業家の奥さんを持つ男性なら奥さんを敬愛する言葉を並べます。
謙虚な心を持つことは大切なことですが、謙遜し過ぎると、褒めてくれた相手に不快感を与えてしまい兼ねません。また「偽りの謙遜」だと思われてしまうこともあります。
そのような誤解を防ぐためにも、褒められた時の適切な言葉のチョイスをシチュエーション別に見てみましょう!
冒頭の "potluck party"(持ち寄りパーティー)のシーンに戻ります。
あなたの手料理が好評で、下記のような褒め言葉を次から次へと投げて来ます。
※"delish"→"delicious" の砕けた言い方。
This is the best Japanese dish I’ve ever had!
「今まで食べた和食の中で一番美味しい!」
さて、どう受け止めたら良いのでしょう?
お礼の言葉の例をみてみましょう!
親しい仲間同士なら、"Thank you" の代わりに "Thanks" と言ってもOKです。"Thanks" は、日本語で言う「サンキュー」と同じようなカジュアルなニュアンスがあります。
"Thanks" または "Thank you" と返すだけでも、十分に気持ちは伝わると思いますが、それ以外に一言添えると、その後の会話も弾みます。
質問形式で会話を繋げることで、新たな会話が生まれることもあります。相手に話を振ることで立場を入れ替えることも出来るので、いくつかのパターンを用意して置くと、いざと言う時に役立ちます。
あなたは、隣に座っている初対面の人と "small talk"(雑談)をしています。
話しているうちに、家族の話題になり、あなたはバッグの中から携帯電話を取り出し、話し相手に家族写真を見せます。
あなたの家族写真を見ながら、次のようなリアクションをしました。
こんな時のお礼の言葉の例をいくつかご紹介します。
*上記同様の意味ですが、"kind" と "nice" よりカジュアルなニュアンスです。
お礼の言葉以外に、次のようなコメントを入れて会話を繋げることも出来ます。
先程のシチュエーション①と同じように、今度は、相手の家族のことを聞くのも良いですね。初対面の相手で、適切な話題かどうか分からない場合は、次のような質問をしてみると良いでしょう。
褒める行為は、相手との距離を縮めたいサインと言われています。
「褒める」と言う好意的な態度で接することで、初対面同士でも打ち解け易くなる "ice breaker"(※直訳すると「氷を割るもの」で、「場の緊張感をほぐすコミュニケーション」の意味)になります。
知らない相手のどこを褒めたら良いのかわからないときは、その人の服や靴、バッグ、アクセサリー、スマホケースなど、目に見えるものがおすすめです。
例えば、”I like your ○○!”(あなたの○○いいですね!)、“It looks good on you!”(似合っていますね!)、”You have good taste”(センスいいですね!)、”Where did you find it?”(どこで見付けたんですか?)などは、会話を続け易い雰囲気になると思います。
褒められ方に寄っては、居心地悪かったり、不快に感じることもあるかもしれません。そんな時は、”Thanks”とだけ伝えて、早々と切り上げても良いと思います。その場を離れる際は、 “Excuse me”(失礼します)または ”I have to go”(もう行かないといけないので)と一言添えれば十分です。
日本では、相手の目を見て話すことが苦手な人が多いようですが、意識的に相手の目を見て、お礼の言葉を伝えるようにしましょう。相手の目を見ながらコミュニケーションを取ることは、誠意として受け止められるので、覚えておきたいマナーの一つです。
先ずは、”Thank you”から始めてみましょう!