西東 たまき
(更新)
外国人と出会ったとき、会話の最初の方に出てくる定番のフレーズ “Where are you from?” (どこから来たのですか)。
訊く方は単純に、今自分が出会った人は「広い地球のどこから来たのか」を知りたいと思うわけですが、多様なバックグラウンドやルーツを持つ人も多い中、シンプルに答えるのが難しいケースもあります。
でも、やはり各地から人が集まれば訊いてみたくなる質問ではありますよね。
この質問は、会話をいろいろな方向へ広げる貴重な糸口にすることができます。本記事では、旅先で出会った人との会話を想定しながら、この定番フレーズから具体的にどう話を広げたらいいのか、ヒントをご紹介します!
普段、交差する機会がないような国や地域から来た人との出会いは、いつだってワクワクするものです。
相手のことを知りたいと思ったとき、 “Where are you from?” は自然に出てくる質問ですね。
訊かれた方は “I'm from ○○(○○から来ました)” のように答えるのが一般的です。
Where are you from?
「出身はどこですか?」
I'm from Japan.”
「日本です」
"Where are you from?" と訊かれ、日本出身であることを伝えたとします。
日本に行ったことがあるという外国人も結構いますし、家族や知り合いがいるという人も。こちらが日本出身だと分かると、日本について自分が語れることをコメントしてくれる人が多いのでそこから会話を広げてみましょう。
コメントに対する返答とセットにして会話例をいくつか挙げてみます。
I have been to Japan.
「日本に行ったことありますよ」
Oh, really? When?
「そうなんですか?いつ頃?」
My sister is living in Japan.
「私の妹は日本に住んでいるんですよ」
That’s nice. Where does she live?
「それはいいですね。どこに住んでいるんですか?」
I love Japanese food.
「和食、大好きですよ」
That’s lovely. What do you like?
「嬉しいなあ。好きなものは何ですか?」
面白いことに、日本の出身だと分かると次に訊かれる質問は "Tokyo, or Osaka?(東京ですか? 大阪ですか?)" ということも珍しくありません。
どちらかの出身であれば素直に答えれば良いし、大きく捉えてどちらかに所属してしまっても大丈夫です。細かい地名を言ってもピンと来ません。
あるいは自分の出身地について話すキッカケにしてしまうのも良いでしょう。
I'm from a place called ○○. It's ○km north of Tokyo; well known for ○○.
「私は○○というところの出身です。東京から○キロ北に行ったところで、○○でよく知られているところです」
同様に、"I have been to (国)" や "I love (国) food" などを使い、相手の国や文化について自分が知っていることを伝えてみたら、詳しく教えてもらえたり、あるいは「そうじゃないですよ」と誤解を正してもらえる機会になりますよ!
"Where are you from?(どこから来たの?)" の問いは、状況によっては「どこから移動して来たの?」「どこに住んでいるの?」などの意味にもなります。
訊きたいポイントを明確にしたいなら、次のような質問の仕方があります。
What is your nationality?
「国籍はどちらですか?」
Where do you live?
「どこに住んでいるのですか?」
Where did you come from?
「どこから移動して来たのですか?」
答えは、それぞれ次のように変わってきますよね。
What is your nationality?
「国籍はどちらですか?」
→I'm Japanese.
「私は日本人です」
Where do you live?
「どこに住んでいるのですか?」
→I currently live in Indonesia.
「今はインドネシアに住んでいます」
Where did you come from?
「どこから移動して来たのですか?」
→I left Ottawa last night and just arrived here this morning.
「昨晩、オタワを出て、今朝ここに着いたところです」
出身地に関するやりとりを終えたら、さらに会話を広げるための定番の話題やフレーズをご紹介します。
出会った外国人が観光客の場合、会話をさらに発展させるにあたり、次にポイントとなる質問の一つが “How long are you here?(ここにはどのくらいいるのですか?)” です。
どのように答えるかによって、その後の展開が変わってきますよね。
Just arrived.
「まだ来たばかりです」
Two weeks.
「2週間です」
I’ve been here for five years.
「ここに来て5年経ちます」
到着まもないなら、まずは今後の予定を訊かれるかもしれません。
How long are you going to stay here?
「ここには、あとどれくらい滞在予定ですか?」
I'm leaving for Shanghai the day after tomorrow.
「あさって上海に発ちます」
Where were you before coming here?
「ここに来る前はどこにいたんですか?」
I was in Okinawa for a month.
「沖縄に一ヶ月滞在していました」
Where are you staying?
「どこに泊まっているの?」
I'm staying at my friend’s place in Ebisu.
「恵比寿の友達のところに泊まっています」
その土地のことについて訊くこともできますし、質問されることもあります。
Did you go to Zanzibar?
「ザンジバルへは行きましたか?」
(ザンジバル:世界遺産にもなっているタンザニアの島)
Not yet. I prefer to go on a safari.
「いいえ、まだなんです。サファリに行く方が好きで」
What is the meaning of Karibu? I hear it a lot.
「Karibuってどんな意味なんですか? よく耳にするんですけど」
It means Welcome in Swahili.
「スワヒリ語で『ようこそ』って意味ですよ」
How do you like this place?
「ここってどんな感じですか?」
I feel it very comfortable.
「とても良いところですよ」
長く滞在している人であれば、より具体的な話題に進めます。
滞在理由を訊かれることもありますし、相手に訊ねても良いでしょう。
Do you speak the local language?
「地元の言葉を話しますか?」
Somehow I do. But I'm still learning.
「ある程度は話しますけど、まだまだ勉強中です」
What brought you here?
「ここに来たキッカケは?」
I initially came to this country as a student.
「もともとは学生としてこの国に来たんです」
What do you do here?
「ここでは何をしているんですか?」
I'm working for a Japanese company.
「日本の会社で働いています」
このように、質問で得た情報をカギにして「会話のキャッチボール」をすすめていく訳ですが、返すボールに困ったときは同じ質問をそのまま相手にも投げ返すこともできます。
これまで紹介した話題は全て、相手が聞いてくる可能性も高い質問です。
それらに答えたあと、どのような話題でも使えるのが、 “How about you?” または “What about you?” で、「あなたは?」と訊き返すフレーズです。
Where are you going next?
「次はどこへ行く予定ですか?」
I'm going to Mozambique. What about you?
「モザンビークに行く予定です。あなたは?」
以上、外国人と出会ったときに使える「会話始めの基本英会話フレーズ」をご紹介しました。
どれもごく基本的でシンプルな英語表現ばかりではありませんでしたか?
会話を広げたいと思うとき、質問をすれば答えが返って来るので会話が自然と往復します。中でも “Where are you from?” の質問は、広げられる幅が大きいキーフレーズともいえます。
異国の人と交わるとき必ず付いて回るこの質問と答えを一通り操れるようにしておくと、会話がスムーズに運び、出会いがますます楽しくなるでしょう!