Yoko
(更新)
「関係代名詞」「関係副詞」そんな言葉を聞いただけで頭が痛くなってくる方はいませんか?
ややこしい文法って嫌い…。イマイチ使う必要性がわからない…。
そんな理由からあいまいなままで放置していませんか?
でも実は関係代名詞も関係副詞も、使いこなせると会話がとてもスムーズにできるようになるんです。
関係副詞とは何か? の前に、関係代名詞とは何かをサラッとおさらいしましょう。関係代名詞には “who・which・that・whose・whom” があります。
そして、関係代名詞の働きはというと【説明を後ろから追加すること】なんです。この、後ろからがポイントです。
例えば、こうです。
という2つの文章があります。関係代名詞を使うと、これが以下のような一文に変身します。
どんな先生なのか、関係代名詞の “who” を使って後ろから説明を加えていますよね。
少しだけ文法の話をすると、“a teachar” のような「説明される側の語句」を先行詞と呼びます。また、関係代名詞は関係詞節(=関係詞に導かれる節、上の例文では[ ]内)において、主語や目的語にあたる名詞の役割をします。
ということですね。他の関係代名詞を使った例文も見てみましょう。
関係代名詞とは、名詞や代名詞が形を変えたものだということがお分かりいただけると思います。
そして、これと同じように関係詞節において副詞が形を変えたものが、次に紹介する関係副詞なのです。
関係詞節において副詞が形を変えたものが関係副詞だということを具体的に例文を使って検証してみましょう。
ここに2つの文章があります。
これを1つの文にする時、先行詞は “the town” です。そうすると、先ほど紹介した関係代名詞を使えば、
と言えます。しかし、前置詞は関係代名詞の前に持ってくることができるというルールがあるので、
とも言えるんです。
ここでの関係代名詞の “which” は関係詞節内では主語や目的語の役割ではなく(“I was born the town” とは言えない)、“in” と一緒になって「どこで」という副詞の役割をしていますよね。
そこで “in+which” という二語をスッキリ一語に置き換えるために登場するのが関係副詞なのです。この例文は関係副詞を使うと、
となります。どうですか? “in which” が “where” 一語でスッキリ置き換えられましたよね。
これで、先ほど紹介した【関係詞節において副詞が形を変えたものが関係副詞である】という意味がおわかりいただけたでしょうか。このように、関係副詞の大きな特徴は【前置詞+関係代名詞】を置き換えることができるということです。
関係代名詞には “who・which・that・whose・whom” があり、先行詞が人か人以外なのか、あるいは主格・所有格・目的格のどれかで判断しましたね。
しかし、関係副詞は4種類だけで、より具体的に先行詞によって使い分けます。
どのように使うのか、1つずつ見ていきましょう。
すでに “where” を使った例文を1つ紹介しましたが、もう1つ挙げてみましょう。
これを1つの文章にするとき、先行詞は “the supermarket” つまり「場所」ですね。そこで関係副詞 “where” を使って、以下のように書き換えることができます。
もちろん関係代名詞を使って
と言うこともできますが【前置詞+関係代名詞】を置き換えられるのが関係副詞、ということを思い出してくださいね。
また、先行詞を省略して以下のように言い換えることもでき、口語ではとてもよく使われます。
この場合、関係代名詞 “where” は “the place where(〜する場所)” を表しています。
“when” を使うのは、先行詞が「時」を表す語句の場合。代表的なものに “time”、“day”、“week”、“year” などがあります。1つ例文を見てみましょう。
これを1つの文章にすると、先行詞は “the day” なので関係副詞は “when” を使うことになります。
ここでも “when” は【前置詞+関係代名詞】を置き換えていることがわかりますね。
また、“when” と同じように先行詞を省略して以下のように言い換えることもできます。
この場合の “when” は “the time when(〜する時)” という意味になります。
関係副詞の “why” が他の関係副詞と少し違うのは、先行詞が “reason” に限られるということです。
“the reason why 〜” でイディオムのように扱われがちですが、この “why” は実は “for+which” を置き換えている関係副詞なのです。
そして、“why” も他の関係副詞と同様に先行詞 “a/the reason” を省略して使われることがとても多いのが特徴です。
最後は “how” です。「方法・やり方」を表す関係副詞の “how” も先行詞に特徴があります。
関係代名詞を使って “the way in which 〜” と言えるところを、先行詞(=the way)を省略し、“in+which” を関係副詞の “how” に置き換えてスッキリさせるのが一般的です。
※先行詞である “the way” を残し “in which” を省略した “the way 〜” という形は可能ですが、“the way how 〜” という形はありません。
関係副詞を学ぶと【先行詞が場所=関係詞は “where”】だと勘違いしてしまうことが多々あります。
確かに、このルールは関係副詞を使う場合には当てはまりますが、本来関係代名詞を使わなければいけない場面では間違いとなってしまいます。
間違えやすい例を挙げてみましょう。下記のカッコに入る単語は何でしょうか?
2つとも先行詞は “the country” ですが、1番の文章では関係詞節内にある “visited” の目的語にあたる名詞になっています。つまり、ここには関係代名詞が入るわけです。
それに対して、2番の文章の関係詞節を見ると “I went the country” とは言えないので、カッコには “to+which” が入ります。それを置き換えるのは関係副詞の “where” でしたよね。
これで【先行詞が「場所」→ 関係詞は “where”】という判断は危険だということがおわかりいただけたでしょうか?
先行詞は大きな判断材料にはなりますが、関係詞節内を見てきちんと見極めることが大切です。
関係副詞の要点をまとめてみましょう。
関係副詞に苦手意識を持っている人は少なくないと思います。しかし、関係代名詞をしっかり理解していれば関係副詞を理解するのは難しくないので、まずは関係代名詞をきちんと使いこなせるようになりましょう!
【ややこしい<関係◯◯>を克服!】