SHIORI
(更新)
何かを褒めるときに使われる「素晴らしい」という言葉は、英語で表現すると何通りもの言い方があることをご存知ですか?
せっかく何十もの英語表現があるのに、ついつい同じ2、3個を使い回してしまっているなんて人も、意外と多いのではないでしょうか。
そんな皆さんのために、今回はネイティブが頻繁に使う「素晴らしい」の英語表現を、スラングも含めて紹介していきたいと思います。
「素晴らしい」といえばこの単語! といっても良いくらい王道で頻繁に使われる単語です。
人物や体験、物事など、さまざまな分野や事柄に対して使うことができるので、とても使い勝手が良いのです。
「今日はあなたと素晴らしい時間を過ごしました」
=「今日めっちゃ楽しかった!」
「あなたって素晴らしい」
excellent には「優秀な」という意味があり、学校や仕事などで素晴らしい成績を収めたときなどに、評価としてよく使われる褒め言葉です。
それ以外のシチュエーションでも、「素晴らしい」を意味する英語表現として使うことができ、そのモノや人物、結果、状態などが頂点に達している、または、これ以上のものはないというようなニュアンスを持っています。
「あなたのプレゼン素晴らしかったよ」
「彼は素晴らしい生徒です」
great は、褒め言葉として頻繁に使われ、「素晴らしい」や「すごい」という意味があります。
「普通・平均よりも上」というニュアンスを持っており、最上級(the greatest)を使えば「素晴らしい」の加減をさらに強調して表すことができます。
「それは素晴らしい案だと思うよ!」
「このような素晴らしい機会をいただいて嬉しく思います」
喜びや快感、楽しみや共感、満足感を表すようなニュアンスに加え、人物に対して使う場合は、その人がとても優しい様子や人懐っこい様子、また礼儀正しい様子などを表します。
強調を表す単語(so/very/super など)を付け加えるとより「素晴らしい」ことを表現できます。
「彼女は素晴らしい人だ」
「今日の天気は素晴らしい」
「完璧な」という意味の perfectですが、「素晴らしい」という意味でも使うことができます。
日本語でも物事や人物がこの上なく素晴らしいことを表す際に「完璧!」という言葉を使うことがありますよね?
英語でもそれと同じように「完璧なほどすごい」ことから、perfect を使って「素晴らしい」と表現するのです。
excellent とほぼ同じように使うことができます。
「私は完璧な視力を持っている」
=「私の視力は素晴らしい」
superは、形容詞を強調する副詞としてよく耳にする単語ですが、「素晴らしい」や「最高だ」という形容詞としても使うことができ、wonderful や great と同じ意味合いになります。
カジュアルな英語表現ではありますが、ビジネスの場でも、仲の良い同僚や上司の間で使われる場合があります。
「君のドラムソロ素晴らしかったよ!」
amazing も頻繁に使われる褒め言葉の1つで、「驚くほど(素晴らしい)」や「びっくりするほど(すごい)」というニュアンスがあります。
人物やモノ、パフォーマンスなど、とても気に入ったものに対して使うことが多いです。
「君のパフォーマンスはただただ素晴らしかったよ」
「君の素晴らしい話を聞かせてくれてありがとう」
terrific には「ものすごい」や「凄まじい」という意味があります。
「興奮するくらいすごい」「通常・平均よりもはるかに上」「想像を上回るすごさ」などを表すため、「素晴らしい」を意味する英語表現として使うことができます。
とてもよく似た単語で、terrible や terrifying がありますが、どちらも「ひどい」や「恐ろしい」といったネガティブな英語表現になりますのでご注意を。
terrific は、基本的にポジティブな英語表現として使われるので、使う際にはほかのネガティブな英語表現の単語(terrible/terrifying)と混同しないようにしましょう。
「あなたのテストの点数は素晴らしかった!」
「生徒たちは素晴らしい仕事をしました(よくやった)」
superb も excellent と同じように使うことができ、「ずば抜けているすごさ」を表します。
アメリカでも使われますが、少ししゃれた英語表現ということもあり、イギリスで使われることが多いようです。
「素晴らしいパフォーマンスだったよ」
「彼女は素晴らしいダンサーだ」
brilliant は、イギリスでもっともよく使われる褒め言葉の1つで、アメリカ英語でいうところの awesome や great と同じような英語表現になります。
もともとの意味は「輝かしい」ですが、人物や物事に対して使うと「利口な」「華麗な」「見事な」「(光り輝くほどに)素晴らしい」というような褒め言葉になります。
「彼女の考えついた案は非常に素晴らしかった」
「あの絵画は非常に素晴らしかった」
lovely もイギリスでとても頻繁に使われる「素晴らしい」という意味の褒め言葉になります。
アメリカ英語でいう nice と同じようなニュアンスです。シチュエーションに関係なく、あらゆる場面で使うことができる、便利な英語表現になります。
ただ、brilliant もそうですが、イギリスに比べるとアメリカで使われることは少なく、lovely という言葉を聞くと「欧州の方から来たのかな?」という印象を与えます。
「なんて素晴らしい天気だ!」
「え、割引してくれるんですか? それは素晴らしい」
spectacular は、「華々しい」「壮観な」「見事な」という意味があり、「思わず目がいってしまうような素晴らしさ」というニュアンスがあります。
特に作品を褒めるときによく使われる英語表現で、テレビ、舞台、劇場、展覧会などの場面でよく耳にします。
「この絵は素晴らしい」
「彼は素晴らしいオペラ歌手です」
fabulous は、「信じられないほど(すごい)」や「嘘のような」という意味があり、そのほとんどは好感的な意味で使われます。
何に対しても使うことができますが、ファッション関係の褒め言葉に使われることが多いです。
「私たちの最初のデートは素晴らしかった」
「彼女はドレスが素晴らしく似合っていた」
splendid は「立派な」や「見事な」という意味があり、very impressive、excellent、very good などと同じようなニュアンスの英語表現になります。
通常は美しい情景や印象的な描写に用いられる英語表現ですが、話し言葉では、「素晴らしい」という意味で使われます。
excellent のようにフォーマルな英語表現ではなく、カジュアルな英語表現になります。
「私たちは素晴らしい機会をいただきました」
incredible のもともとの意味は「信じられない」です。否定的な意味で使われることもありますが、何かを褒めるときに使う場合が多いです。
肯定的な意味で使われる場合は、「信じられないほどすごい」というニュアンスから、「素晴らしい」を表現することができます。
「彼女は素晴らしい技術を持っている」
「新しいスーパーヒーローの映画は素晴らしかった」
fantasy「空想」という単語の形容詞形で、「空想的な」や「幻想的な」という意味があります。
話し言葉として何かを褒めるときに使う際は、「現実離れしたすごさ」という意味を含み、こちらも「素晴らしい」を表現することができます。
「あなたの新しい髪型は素晴らしいです」
「天気が素晴らしくよかった」
marvelous は、「驚くべき」や「並外れた」というような意味が含まれ、最高級の感動を表します。
アートや芸術的なパフォーマンスを称賛する際に使われることが多いです。とても上品な英語表現で、アメリカでは年齢層が高く、お金を持っているような人たちによく使われる印象です。
「キャビアはただただ素晴らしい」
「あのバレーのパフォーマンスは素晴らしかった」
magnificent には、「壮大な」や「雄大な」という意味があります。
雄大な自然のように、圧倒されるようなすごさや価値を表すため、話し言葉では「素晴らしい」というニュアンスで使用されます。
「エジプトのピラミッドは非常に素晴らしい」
「シロナガスクジラのお母さんは(健康で)素晴らしい赤ちゃんを産んだ」
out「外」と standing「立っている」という単語からも想像できるように、何かが通常の枠よりも外に飛び抜けているイメージから、「ずば抜けて」や「傑出した」という意味があります。
「周りに比べてずば抜けて凄い」というニュアンスを持ち、才能や技術、パフォーマンスや作品などを称賛するときに使われる褒め言葉です。
「生徒会長はずば抜けた(素晴らしい)成績で卒業した」
「彼のピアノスキルは素晴らしい」
本来「例外の」という意味を持つ exceptional は、並外れた特徴や才能、技術を表し、同じジャンルのものでも、ほかとは一線を画すような特別感のある「素晴らしさ」を表現することができます。
日本語でも、「格別だ」や「別格だ」という言葉を褒めるときに使うことがありますが、それと同じようなニュアンスで、outstanding と同じように使うことができます。
「彼女の美は別格だ(素晴らしい)」
「私のおばあちゃんのアップルパイは格別よ(素晴らしい)」
「印象的な」という意味を持つ impressive は、深く感銘を受けたときやひどく感動したときなどに使われることが多いです。
感動を受けた際に思わず口からポロッと出てくる分には最高の褒め言葉なのですが、使うシチュエーションによっては上から目線に聞こえることもあるので、使う相手には注意が必要です。
「君のプレゼン、大変素晴らしかったよ」
「あなたが走ることができる距離は素晴らしい」
=「長い距離を走ることができてすごい」
アメリカでは awesome というスラングがとてもよく使われています。
「凄い」「やばい」「良い」「素晴らしい」「かっこいい」「最高」など、男女問わず褒め言葉として使われることが多く、wonderful よりも頻繁に耳にする単語かもしれません。
しかし、カジュアルに使われる英語スラングなので、フォーマルな場では使うことを控えた方が良いでしょう。
「彼女の歌はやばかった(素晴らしかった)」
もともとは「温度が冷たい」や「態度が冷たい」「冷静な」などを表す cool ですが、カジュアルな会話では「かっこいい」「良い」「すごい」「素晴らしい」などという意味で頻繁に使われます。
good や very good と同じようなニュアンスで、比較的何にでも使うことができます。
「わーこれめっちゃすごいね」
sick と聞くと「病気なのか?」と思ってしまうかもしれませんが、スラングとなると、そうではありません。
若い男性の間で使われることが多く、「すごい」「かっこいい」「イケてる」「超良い」「やばい」など、awesome と同じような意味があります。
日本語でいう男口調なので、女性が使ってしまうと、少し男っぽかったり、ヤンキーっぽい、または我が強いといった印象を与えてしまうかもしれません。
「君のギターめっちゃイケてんじゃん」
「新しいゲームのセットアップめっちゃいい感じだね!」
ちなみに sick はネガティブな意味で使う場合もあるので、タイミングや文脈に十分注意して使うようにしましょう。
「お前イケてんじゃん(ポジティブ)」
「お前はイカれてる!(ネガティブ)」
smash のもともとの意味は「砕く」や「叩き割る」などですが、スラングでは「非常に良い」「素晴らしい」という意味になります。
イギリスのスラングで、excellent や wonderful に近い意味合いで使われます。
何かをとても楽しめたというときにも使われることが多いです。
「今日めっちゃ楽しかったよ!」
「亀裂」や「裂け目」「割れ目」を意味する crack ですが、スラングでは「素敵な」や「素晴らしい」「かっこいい」という意味で使われます。
イギリスのスラングで、smashing と同じように使うことができます。
「とびきりの楽しい時間をありがとう!」
「素晴らしいディナーだったよ!」
bad「悪い」 と ass「お尻」で、一見あまり良い響きのしない英語表現に思える badass ですが、ネイティブの若者たちの間では「ちょーかっこいい」や「めっちゃイカしてる」などの意味のスラングとして使われています。
日本でも、若者の間でちょい悪な感じがかっこいいと認識されるように、「たちの悪い」というニュアンスを持ちながらも、褒め言葉として使われます。
「お前めっちゃかっこいいじゃん!」
「彼のバイク、イカしてる」
「岩」をはじめさまざまな意味を持つ rock は、スラングとして使われると、「最高」「凄い」「似合う」「イケてる」というような意味になります。
他動詞の rock には「〜を揺り動かす」という意味があり、このスラングの語源は、激しく揺れ転がり(踊り)回るような音楽、rock and roll から来ています。
聴いたり演奏したりして楽しく最高であることから、そのような意味で使われるようになりました。
人や物問わず、何に対してでも使うことができます。
「君は最高!」
「彼の新しいアルバム最高!」
いかがだったでしょうか?
「素晴らしい」の英語表現は何百とありますが、今回はアメリカとイギリスで比較的よく耳にするものばかりを選びました。
それぞれ少し違うニュアンスを持ち合わせるものもありますが、基本的にどの場面でも同じように使うことができるものばかりで、応用しやすくなっていると思います。
この記事を参考に、いろいろな「素晴らしい」の英語表現を使いこなしてくださいね!
そうすることで、また英語の世界観が変わることでしょう!