「過去形の中で使う未来形」のルールを徹底解説!基本の時制を理解して使いこなそう
外国語を学ぶときに難しいと感じるのが「時制」の理解です。単純な現在過去未来程度で済めばよいですが、もう少し複雑な話をしようとするならそうは行きません。
時制の理解があいまいだと話の文脈がめちゃくちゃになってしまうほど、時制のルールは重要なのです。
今回は、たくさんある英語の時制の中から「あのときは~だろうと思っていた」のような「過去の時点で未来を語る表現」を作る方法を見ていきます!
未来を表す英語表現
まずは基本の未来形のおさらいです。未来形を作るには will または be going to を使いますね。さらには be ~ing の進行形の形で表すこともあります。
例えば、下記はどれも「明日出発する」という未来を表す文章ですが、それぞれが持つニュアンスには使い分けるべき違いがあります。
過去から見た未来を表現する
現時点から見た未来を語るというシンプルな未来形ならそれほど悩むことはないでしょう。しかし、過去の時点における未来を語るような状況、つまり「過去から見た未来」はどう表したらよいでしょうか。
過去から見た未来とは
「過去から見た未来(Future in the past)」とは、過去の時点で予定・予測していたことを表現するものです。例えば、日本語だと次のような語尾になるような文章です。
- (あのとき)~することになっていた。
- (あのとき)~になるはずだった。
- (あのとき)~になるだろうと思った。
過去から見た未来の表現方法
さて、こういった表現を英語で作るときに使うのが will の過去形 would です。
過去の時点の話をしているので過去形の文章「下記の例では『分かっていた』『思った』」になるわけですが、過去から見た未来を語る部分で will の過去形 would を使うことがポイントです。
Would not または wouldn’t を使えば、過去から見た未来の部分を否定形にできます。
Would の代わりに be going to を使うこともできます。will の過去形 would を使うように、未来を語る部分を過去形 was/were going to にします。
was/were ~ing でも過去から見た未来を表現できます。
冒頭で触れた3種類の未来形表現が持つ【意思決定】【予定】【確定】のニュアンスの違いは、過去形 would、was/were going to、was/were ~ing になっても反映されます。
時を表す表現に注意
過去から見た未来の話をする場合、時を表すのに独特の言い方をする点に注意が必要です。しかし、難しく考えることはありません。
例えば日本語でも、現在の話をしているときに「今日、今朝」などと言うところ、過去を振り返って話すときは「その日/あの日、その朝/あの朝」などように言いますよね。英文でもこういった変化が起きることを忘れないようにしましょう。
I am going to call her tomorrow.「明日彼女に連絡するよ」
→ I was going to call her the next day.「あの次の日に彼女に連絡するつもりだった」
過去から見た未来を話すとき「時」を表す表現がどのように変わるか、よく使われる例を挙げます。
- today → that day「その日、あの日」
- this year → that year「その年、あの年」
- this morning → that morning「その朝、あの朝」
- this evening → that evening「その晩、あの晩」
- yesterday → the day before「その前日、あの前日」
- tomorrow → the next day / the following day「その翌日、あの翌日」
過去形の中の未来形ルールを覚えよう!
頭で考えると非常にややこしい外国語の「時制」の問題は、一つ一つクリアしていきましょう。
今回見てきたような表現パターンは、仮定法や間接話法でも出てきます。
過去の中の未来形、と言われると複雑に感じますが、実際は基本の時制の組み合わせです。
頭で時制を複雑に考えなくても感覚的に使えるようになるまで、時制表現に馴染むことを目指しましょう!