【ビジネス英語】昇給を願い出るときに使えるコツと英語表現
現在の給与に満足していると言える人は、ほんの一握りの例外的存在です。
かといって、昇給を願い出るのは誰にとってもハードルが高いもの。
そもそも日本では給与について各人が会社と交渉をするという慣習がありません。試みたところで、「会社の規定による」などと一蹴されてしまいそうです。
一方、海外では自分の価値を高めるために戦略的に転職するなど、キャリアについての考え方は日本と異なる点が多く、自分の給与・報酬について主体的に交渉することも珍しくありません。
そこで今回は、昇給について訊ねる英語表現のヒントをご紹介します!
給与・昇給を英語で言うと?
「給料」は英語で salary や compensation と言います。Salary は毎月の給与・サラリー、compensation は「報酬」といったニュアンスです。
Salary や compensation の文脈で raise といえば、おのずから「昇給」を意味することになります。英語学習者のなかには raise を「rise」と間違える方がたまにいますので、気をつけましょう!
昇給を願い出る行為は、れっきとした交渉ごとですので、その行為は salary や compensation を negotiate(交渉する)と表現することもできます。
昇給を願い出るときのコツ
昇給を切り出すタイミングを見極める
昇給交渉を成功に導くには仕事の達成状況や社内の状況から、話を切り出すタイミングを見計らう必要があります。
具体的には、仕事で良い結果を出せたとき、契約更新時、業務評価のとき、新しい職務を与えられたときなどです。転職・離職を考え始めたときも、昇給の可能性を打診してみたいですね。
仕事のオファーを受けたときだって必ずしも提示された金額で納得する必要はありません。報酬や待遇について有利な交渉をするチャンスになり得ます。
定期的に performance review(業績評価)や self-evaluation(自己評価) が行われる職場もありますね。それもまた昇給交渉のチャンス!
データやクライアントからの評価など、具体的・客観的な情報は強力な助けになるので普段から意識して集めるようにしておくと良いでしょう。どのくらいの金額を希望するのかは話を切り出すまでに決めておかなければなりません。
要求額の妥当性を訴える
自分にとって妥当な金額を見極めるには、職種・資格・経験などを考慮した「給与支給基準」を一つの判断材料にすると良いでしょう。英語なら salary scale や pay grade などのキーワードで検索してみてください。
また、職務内容・責任の重さから話を進めることもできます。
交渉に値すると考えてもらうには、数字に裏打ちされたデータや成果物など客観的な材料を提示して希望に見合うとする根拠を伝えることが大事です。
昇給交渉をするのは自分がそれに値すると考えるからです。日本語では控えめで遠回しな言い方でも伝わるかもしれませんが、英語の交渉だとそれでは考慮してもらえません。日本語の感覚では考えられないくらい強気な気持ちで挑んでください。
ボーナスと非金銭的給付
報酬は必ずしも金銭的なものである必要はないことを覚えておいてください。上司が昇給させられない、あるいはさせたくない場合でも、何か別のものを提示してくれるかもしれません。
例えば、年俸を固定的に上げる代わりに、雇用主はボーナスを支給するかもしれません。ボーナスは、良い業績を上げた報酬として、通常の給与に一度だけ上乗せして支払われます。
ボーナス以外では、休暇の追加、勤務時間の柔軟化、ジムの会員権など、福利厚生も交渉の対象になることがあります。
希望者が求めた昇給とは異なるかもしれませんが、ワークライフバランスの向上や経費節減につながる、報酬全体の改善として価値のあるものである可能性があります。したがって、面談中は前向きで自信を持ち続ける必要があります。今後の給与交渉に役立つようなフィードバックを雇用主に求めることも検討しましょう。
まとめ
海外ではいろいろな面で自分をアピールする必要があります。外国に行ったら多かれ少なかれ、そんな場面に遭遇し、文化の違いに気付くことがあると思いますよ。
日常レベルはもとより、キャリア形成においてはなおさらそういった姿勢が重要になります。
自分という人材の価値を高めて売り込むという意識を持ってみましょう。
日本にいるときとは違う感覚を認識し、英語の表現にもその違いを見つけて楽しんでみて欲しいと思います!