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コミュニケーション力アップ!英語でのフィードバックのコツ

コミュニケーション力アップ!英語でのフィードバックのコツ

みなさんは職場でフィードバックを与える側ですか? それとも受ける側ですか?

部下やチームのメンバーにフィードバックを与える管理職やリーダーの方は「フィードバックを与えてもあまり効果が感じられない」と思っている方も多いのではないでしょうか。逆に「上司からフィードバックを受けるのが苦痛だ」と思っている方もいるかもしれませんね。

フィードバックを与える側も受ける側も、フィードバックの意味や目的を知ることが重要です。与える側はどのように伝えるのが効果的か、そして受ける側はそのフィードバックをどのように受け取るかが鍵となります。

この記事では、フィードバックの意味や目的、そしてこのフィードバックを英語でどのように伝えるのが効果的かを例文と一緒に紹介していきたいと思います!

そもそもフィードバックとは?

まず、みなさんも何度も耳にしたことがある「フィードバック」という言葉の意味を見ていきましょう。

英語であるこの言葉は feed 「餌を与える」という動詞と、 back 「戻して・返して」という副詞を合わせてできた単語で、直訳すると「餌を与えて戻す」となります。

通常動物に餌を与えるのは、その動物に栄養を与え、大きく健康に育てるためですよね。これを人間に当てはめると、feed+back は、人が社会で成長するために必要な栄養を与えて返すという風に解釈できます。

つまり「フィードバック」とは、相手の考えや行動に対し改善点を伝え、評価を行い、必要なら問題解決や軌道修正に繋げることです。

フィードバックの目的と注意点

フィードバックの意味がわかったところで、なぜフィードバックが必要なのか、フィードバックの目的を見ていきましょう。フィードバックの目的をしっかり理解することで、適確にフィードバックを伝えられるようになるでしょう。目的ごとに、気をつけたい点もありますので、確認してみてください。

人材育成のため

人材育成のために行うフィードバックは、フィードバックを与える側が単に答えを与えたり、自分の意見を押し付けたりするのではなく、フィードバックを受ける側が抱えている課題に気づけるようアドバイスし、その課題の解決に取り組むのを手助けするのが目的です。

良い人材として成長できるよう行うのが目的なので、否定的な言葉を使うことは避けましょう。

モチベーション向上のため

次に、モチベーション向上のために行うフィードバックを見てみましょう。

例えば上司から具体的なフィードバックを受けると、自分が何を求められているのかがより理解しやすくなります。またフィードバックをこまめに丁寧に行うことで、「自分のことを気にかけてくれている」「しっかり役割を果たそう」と部下の仕事へのモチベーションが高まるだけでなく、上司への信頼感も高まります。

漠然とした言い方や、曖昧な言葉ではなく、具体的に伝えることが大切です。また他の社員と比較することは、モチベーションの低下に繋がるので気をつけましょう。

パフォーマンス向上のため

3つ目はパフォーマンス向上のために行うフィードバックです。

フィードバックは個人だけでなく、チームや、部門に対しても行われます。特にチームや部門外の者がフィードバックを行うと、当事者だけでは気がつかなかった課題が見つかるかもしれません。これは新しい目からのフィードバックで、プロジェクトなどの改善点や品質向上に繋げるのが目的です。

フィードバックを受ける側もフィードバックの内容に敏感になりすぎず、第3者からのアドバイスとして謙虚に受け取る姿勢も大切です。

フィードバックに関する英語表現

それでは実際にフィードバックで使える英語表現を見ていきましょう。

フィードバックを伝える前に、職場は安全な環境であり、フィードバックは前項で紹介したように3つの目的(人材育成・モチベーション向上・パフォーマンス向上)のためであることを念頭に置いておいてください。

また、優しいトーンで、命令的な口調を避け、ポジティブなコメントで終えることも心に留めておきましょう。

フィードバックの前に使えるフレーズ

I’d like to give you some feedback. Is now a good time?
「フィードバックを行いたいのですが、今大丈夫ですか?」
Can we discuss 〇〇?
「〇〇に関する意見交換をできますか?」
My goal today is to make sure you feel confident about the work you’re doing.
「今日の(フィードバックの)目的は、あなたが仕事で自信を持てるようになることです」
I‘d like to see you reach your potential in your role, so I’m here to help you make the improvements that will help you get there.
「あなたが仕事で能力を発揮するのを見届けたいです。私はあなたの成功に必要な改善点を指摘し助けていくつもりです」

このように、フィードバックを与える前に「力になりたい」「成功を助けたい」というようにサポート体制があることから伝えると良いでしょう。

場面別のフィードバック表現

では次にシナリオを使って、実際のフィードバックを英語で見ていきます。

シナリオ1

別の支店から赴任してきた社員は、新しいオフィスでの仕事やチームにも慣れてきたようで、上司は彼の努力を労っています。

I can see you’re a positive influence on everyone in the office. They seem happy to have you on their team.
「あなたがオフィスのみんなにポジティブな影響を与えているのがわかります。みんなもあなたをチームに迎えられて嬉しそうですよ」

シナリオ2

全社会議で会議を円滑に進行させたファシリテーターを褒めています。

I think you did a great job running the all-staff meeting yesterday. It showed that you are capable of getting people to work together and communicate effectively. Great work.
「昨日の全社会議を上手く進めましたね。あなたは全社員をまとめ、効率よくコミュニケーションが取れることを証明しました。素晴らしかったですよ」

シナリオ3

新人が仕事の進捗状況をチームに報告しないので、作業の流れに乱れが出てしまい上司はチームとの協調を促しています。

As a team, we work best when we know where each of us is in our progress. Going forward, please share a weekly update with us, so we are all on the same page.
「チームとして、互いの進捗状況がわかっていると仕事がしやすいです。これからは週ごとに報告をして、みんなの認識が一致しているようにしましょう」

You must report your progress to your team every week. 「毎週チームに進捗状況を報告しなさい」と言うよりはトーンも優しく、注意されているという感覚も抑えられていますね。

シナリオ4

顧客に誤った情報を送信してしまった人に、今後の指示も含め改善すべき点を伝えています。

1) I appreciate how quickly you communicated with our clients.
「顧客に迅速に連絡を取ってくれたことを感謝している」
2) I understand that this resulted from a misunderstanding of the instructions, so I’ve created a step-by-step series of instructions to review. 
「これは指示書の誤解から生じたものだと理解しているので、ステップごとの一連の指示書を作成したので、見直しましょう」
3) Please review it and let me know if you have any questions. I’m here to support you in any way possible.
「(指示書を)確認して質問があれば聞いてください。私にできることであれば何でもサポートしますからね」

上の例文は「サンドイッチ式フィードバック」と呼ばれ、アメリカやカナダでよく使われているフィードバック法です。

1) では相手の良いところを褒めたり、努力を認めたりし、2)では改善すべきところを伝えます。ここではあまり批判的にならないよう、また個人を攻撃しないように注意しましょう。3)ではポジティブな内容でフィードバックを締めくくります。このように改善点を、ポジティブな言葉で挟んで伝えるため「サンドイッチ式フィードバック」と呼ばれています。

フィードバックの伝え方を意識して伝えてみよう!

今日は英語でフィードバックを伝えるためのコツを紹介しましたが、いかがでしたか?

上手くフィードバックを伝えるには、まずフィードバックの意味と目的を知ることが重要です。そうすることでフィードバックを受ける側の成長はもちろん、フィードバックを与える側との信頼関係も強まります。

みなさんが部下やチームのメンバーに、効果的で細やかなフィードバックを伝える際、ここで紹介した英語のフィードバックの例文を参考にしていただけると幸いです!