inとonの使い分け、できてる?正しい用法をわかりやすく解説
英語の文法で「前置詞が得意だった」または「前置詞は完璧だ」と言える人はどのくらいいるでしょうか?
私たちが日本語の助詞「て、に、を、は」などをスラスラと操るように、ネイティブも英語の前置詞を難なく使っていますが、みなさんもネイティブのように前置詞をマスターしたいと思ったことはありませんか?
今回は、前置詞のなかでも特に in と on の違いと使い分けを解説したいと思います。at の使い方も併せて紹介しますので、この3つの前置詞をここでしっかりマスターしてくださいね!
in と on の基本的な意味
in は物体がある空間内にあることを表すときに使います。箱を想像してみてください。なんらかの物体が箱という空間内にあることを言うときに in を使います。
それに対し、on は物が接触していることを表すときに使います。例えば部屋を想像してみてください。なんらかの物体が部屋の床、壁、天井に接触していることを言うときに on を使います。
in の使い方
それでは in の使い方を見ていきましょう。
in は何かが空間内にあることを表すと言いましたが、これは物理的空間だけでなく、一定の長さのある期間にも使えます。
これは時間を空間として見立てているからです。また感情などの抽象的な空間を表すときにも使えます。
それぞれの例を見てみましょう。
箱という物理的空間の中に猫がいたので in を使います。
裏庭という平面の空間であっても in を使うことができます。裏庭という空間の中に物置があるという概念です。
1971年という時間的空間内に生まれたことを言っているので in を使います。
love という感情を容器に見たて、抽象的な空間を表している場合も in が使えます。
その他の例:
【物理的空間で使う in】
- in the bathroom
- in the house
- in the car
【時間的空間で使う in】
- in March
- in 1996
- in the morning
【抽象的空間で使う in】
- in a bad mood
- in trouble
- in style
on の使い方
次に on の使い方を見ていきましょう。
on は物が面に接触していることを表し、これは物理的接触(場所、乗り物、付着など)や比喩的な接触(〜にのって・属して)、時間や日の特定をするのに使うことができます。
それぞれの例を見てみましょう。
ベンチに何かが乗っている(接触している)ので on を使います。
乗り物に乗っている(接触している)場合も on を使います。
何かが付着する(接触する)ときにも on を使います。
物理的には接触していないけれど、比喩的な接触をしている場合(ここでは〜に属する)も on を使います。
特定の日を指している場合は on を使います。
その他の例:
【物理的接触の on】
- on the shelf
- on your head
- on a horse
【比喩的接触の on】
- on my mind
- on time
- on the list
【特定の日時を表す on】
- on Easter
- on July 1
- on Sunday
at の説明と使い方
ここまで in と on の使い方を解説してきましたが、「at についても知りたい」という方も多いと思うので、ここで併せて解説したいと思います。
at は「〜で」と訳すよう学校で習ったのを覚えているかと思いますが、at は「点」を表すと考えるとわかりやすいでしょう。
in や on と同じく、場所や時間の前で使われ、「点」として場所や時間を見ています。
例文と一緒に見た方がわかりやすいと思うので、早速見ていきましょう。
at home を「到着地点」として見ているので at を使います。
at the moment と「今この時点」を言っているので at を使います。
その他の例:
- at a meeting
- at lunch
- at 100°
- at 5:30 p.m.
このように「空間」や「面」を考えず、「点」として考えるときには at、と覚えると良いでしょう。
場所を表す「at、in、on」の使い分け
次に、場所を表す「at、in、on」の違いを見ていきましょう。
- at は比較的狭い場所やより細かな場所を表すときに使う (at home, at my desk, at the bus stop)
- in は大きな場所や1つしかない場所を表すときに使う (in Canada, in the bag, in his room)
- on は面の上にあるもの表すときに使う (on the table, on the second floor, on my shoulder)
これだけを見ると、at と in の違いにちょっと悩む人もいるかもしれませんね。at は「地点」、in は「内部」として考えるとイメージしやすいかもしれません。
例えば at home は、地図上の点として家を見ており、家の内部までは考えていません。これと反対に、in his room は部屋の内部のことを見ていて、地点としては考えていません。
実際に例文を使って見てみましょう。
門という細かな場所を言っているのでatを使います。門を人と会う「地点」として見ています。
日本という一つしかない場所を言っているのでinを使います。また「日本の中で有名」と日本の内部を見ていますね。
机という面の上を表しているので on を使います。
時間を表す「at、on、in」の使い分け
最後に、時間を表す「at、in、on」の違いを見てみましょう。
- at は細かな時間や特定の時間を表すときに使う (at 3 o’clock, at noon, at that time)
- on は短い期間や日付や曜日などを表すときに使う(on Monday, on Christmas Eve, on May 3)
- in は一定の長い期間を表すときに使う (in 2023, in winter, in 5 years)
時間を表す「at、on、in」は、時間の長さによって使い分けているのがわかるでしょうか?
at < on < in のように、通常 at より on、on より in の方が長い時間を表します。ここでも例文と一緒に見ていきましょう。
at 4 a.m. という特定の時刻を言っているので at を使います。
on April 5 のように何月何日という日付を言うときは on を使います。
「2024年」という一定期間を言っているので in を使います。
in と on を正しく使い分けよう!
今日は in と on の違いと使い分けを解説しましたがいかがでしたか?
場所を表す場合は、in は「空間」、on は「面」、 at は「点」としてイメージすると覚えやすいと思います。
時間を表す場合は、時間の長さに着目し at < on < in の公式を覚えておくと良いですよ。
会話のなかでもどんどん使って、前置詞の in、on、at をマスターできるよう頑張ってください!