【詩で英語を学ぶ】自然の魅力を描いた英語の詩6選
英語の学習者のみなさんは、テキストブックやさまざまな教材を活用してい工夫している方も多いことでしょう。
しかし、学習に行き詰まったことはありませんか?
そんなときには、英語で書かれた詩を読んでみることをおすすめします。
英語で書かれているので、英語の学習にもなりますし、内容も興味深いものに出会えるかもしれません。
今回は英語で書かれた有名な詩のなかで、自然の魅力について書かれたものを紹介します。
自然に関する英語の詩6選
どんな詩でも、詩にはテーマがあります。自然をテーマにしたものにはどんなものがあるのか、みていきましょう。
“I Wandered Lonely as a Cloud” by William Wordsworth
「孤独な雲のように彷徨った」 ウィリアム・ワーズワース
I wandered lonely as a cloud
That floats on high o'er vales and hills,
When all at once I saw a crowd,
A host, of golden daffodils;
Beside the lake, beneath the trees,
Fluttering and dancing in the breeze.
ーーーーー日本語訳ーーーーー
私は雲のように孤独にさまよい
谷や丘の上に高く浮かんでいる雲のように、
そのとき、私は群衆を見た、
金色の水仙の群れを。
湖のほとり、木々の下、
ひらひらと風に舞う。
引用元:I Wandered Lonely as a Cloud
ウィリアム・ワーズワース(William Wordsworth、1770年 - 1850年)は、イギリスのロマン主義詩人であり、英国文学史上最も重要な詩人のひとりです。彼の詩は自然、感情、人間の内面世界に焦点を当て、ロマン主義運動の代表的な詩人です。
この詩は別名「水仙 (Daffodils)」としても知られており、自然の美しさ、特に水仙の花を讃えた詩です。自然の中を彷徨っているときに出会った金色の水仙畑を見て、喜びとインスピレーションに満たされたことを描写しています。
孤独で憂鬱なときでさえも、この美しい光景の記憶が気分を高揚させ続けることを振り返った詩です。話し手の心が高揚しているのを感じることができますね。
“The Road Not Taken” by Robert Frost
「選ばれなかった道」ロバート・フロスト
Two roads diverged in a yellow wood,
And sorry I could not travel both
And be one traveler, long I stood
And looked down one as far as I could
To where it bent in the undergrowth;
ーーーーー日本語訳ーーーーー
黄色い森の中で二つの道が分岐していた、
両方を旅することができず
ひとりの旅人として、私は立っていた
そして、できる限り下を見た。
引用元:The Road Not Taken
下草の中で曲がっているところまで;
作者のロバート・フロスト(Robert Frost、1874年 - 1963年)は、アメリカ合衆国の詩人で、20世紀のアメリカ文学において非常に重要な存在です。彼は特に自然や農村生活をテーマにした詩で知られ、アメリカの詩文学の歴史のなかでも特に愛されている詩人です!
この詩は、明確に自然を題材にしているわけではありません。しかし、自然のイメージを用いて、人生における選択や進むべき道について読む人に考えさせます。個々の持つ「個性」と「未知のものを受け入れる」というテーマを強調した詩です。
“The Tyger” by William Blake
「虎」ウィリアム・ブレイク
Tyger Tyger, burning bright,
In the forests of the night;
What immortal hand or eye,
Could frame thy fearful symmetry?
ーーーーー日本語訳ーーーーー
虎よ、虎よ、明るく燃える
夜の森で
どんな不滅の手や目が
この恐るべき左右対称を作り出せるだろうか?
引用元:The Tyger
ウィリアム・ブレイク(William Blake、1757年 - 1827年)は、イギリスの詩人、画家、版画家、哲学者であり、ロマン主義運動の一環として重要な役割を果たした人物です。彼の作品は、神秘主義的な要素、宗教的なテーマ、美術と詩の融合、そして社会的な批判を含んでいます。独創的で革新的なアーティストだったようですね。
この詩は、虎の魅力的で神秘的な性質を掘り下げた、考えさせられる内容となっています。虎の創造性と神聖な存在であることから、私たちは何を考えるのでしょうか? 感じ方は、人それぞれですが、あなたは何を感じ取りますか?
Tyger は現在は使われていないスペルですが、それをあえて使ったことで、古風な響きを出したという説や、何か別のものに「虎」を喩えているという説もあるようです。
“Ode to the West Wind” by Percy Bysshe Shelley
「西風への頌歌」パーシー・ビッシュ・シェリー
O wild West Wind, thou breath of Autumn's being,
Thou, from whose unseen presence the leaves dead
Are driven, like ghosts from an enchanter fleeing,
Yellow, and black, and pale, and hectic red,
Pestilence-stricken multitudes: O thou,
Who chariotest to their dark wintry bed
ーーーーー日本語訳ーーーーー
荒々しい西風よ、秋の息吹よ、
汝、その見えざる存在から、枯葉は
亡霊が魔法使いから逃げ去るように、
黄色く、黒く、青白く、灼熱の赤、
疫病の大群: 汝よ、
その暗い冬の寝床に馬車を走らせる者よ。
引用元:Ode to the West Wind
パーシー・ビッシュ・シェリー(Percy Bysshe Shelley、1792年 - 1822年)は、イギリスのロマン主義詩人であり、政治家としても活動した重要な文学的人物です。彼は、その短い生涯で多くの詩を書き、その作品は個人の自由、社会的な正義、自然の美しさに対する独自の視点を示しました。
この詩は、風の力と象徴性を考察し、自然界に与える影響と、変化と若返りを促す可能性を、鮮やかなイメージで描写しています。
“The Lake Isle of Innisfree” by W.B. Yeats
「イニスフリーの湖の小島」ウィリアム・バトラー・イェイツ
I will arise and go now, and go to Innisfree,
And a small cabin build there, of clay and wattles made;
Nine bean-rows will I have there, a hive for the honey-bee,
And live alone in the bee-loud glade.
ーーーーー日本語訳ーーーーー
私は立ち上がって、今、イニスフリーへ行こう。
そこで粘土と綿毛で小さな小屋を建てよう。
そこに9つの豆の畝と、蜜蜂の巣箱を作ろう。
ミツバチの巣箱を建てて,ミツバチの鳴き声のする木立の中でひとりで暮らそう。
引用元:The Lake Isle of Innisfree
W.B. イェイツ(William Butler Yeats、1865年 - 1939年)は、アイルランドの詩人、劇作家、文学者です。彼はアイルランド文学復興運動(Irish Literary Revival)の重要な推進者のひとりであり、アイルランド文学に多大な影響を与えました。
この詩は、イニスフリー島での自然と調和した平和な生活を望む話者の願望を表現しています。忙しい日々のなかで、こういった生活に自然と憧れを持ってしまうのは、現代で生きている私たちも同じではないでしょうか。
“Kubla Khan” by Samuel Taylor Coleridge
「クブラ・ハーン」サミュエル・テイラー・コールリッジ
Where Alph, the sacred river, ran
Through caverns measureless to man
Down to a sunless sea.
So twice five miles of fertile ground
With walls and towers were girdled round;
And there were gardens bright with sinuous rills,
Where blossomed many an incense-bearing tree;
And here were forests ancient as the hills,
Enfolding sunny spots of greenery.
ーーーーー日本語訳ーーーーー
聖なる川アルフが
人間には計り知れない洞窟を通り
太陽のない海へと下る。
二度にわたる5マイルの肥沃な大地は
城壁と塔で囲まれていた。
曲がりくねった小川が明るい庭園があった、
香の木が咲き乱れていた。
ここには丘のように古い森があり、
日当たりのよい緑が広がっていた。
引用元:Kubla Khan
サミュエル・テイラー・コールリッジ(Samuel Taylor Coleridge、1772年10月21日 - 1834年7月25日)は、イギリスのロマン派詩人、批評家、哲学者であり、英国文学史における重要な人物の一人です。
このまるで夢のなかにいるような詩は、鮮やかなイメージと自然の力に富んだ幻想的な風景を言葉で表現している連想的な詩です。読者を想像と神秘の世界へと引き込む力を持った、不思議な詩でもあると言えます。詩全体は長編に渡るので、全て読んでみるとまた印象が変わるかもしれません。
自然の魅力を英語の詩で感じてみよう
いかがでしたか? 気になる詩はあったでしょうか。
今回紹介した詩は、自然をテーマにした詩の膨大なコレクションの一部にすぎません。また、紹介は全て抜粋なので、全文はぜひ、引用元のページでご確認ください。
自然界によって引き起こされるさまざまな視点、スタイル、感情を感じられたでしょうか?
英語学習に疲れたら、たまにはこうして詩や文学作品に触れるなどして、別の視点から英語学習を楽しむことをおすすめします! 今回の記事も、みなさんの効果的な学習に役立ててくださいね。