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「空気を読む」ってなんていう?英語にもある言外表現を学ぼう

「空気を読む」ってなんていう?英語にもある言外表現を学ぼう

「空気を読む」って、英語ではなんというか知っていますか?

日本人にとっては、「空気を読む」というのは、とても一般的な行動ですよね。周りの状況に合わせて発言したり、行動したりすることを指します。

一般的に、西洋文化では「繊細であること、または間接的な方法でコミュニケーションをとること」の必要性は、あまり重要視されていないように思われています。

しかし、もちろん英語にもそういった言外の状況を読み取る表現は多くあります!

英語話者が適切な場合に微妙であることの必要性を認識していないわけではありません。実際に、間接的なコミュニケーションに関する表現はたくさんあります。

この記事では、言外の情報に関する一般的な表現や例文を紹介します

ぜひ、あなたのボキャブラリーにも加えてください!

言外表現の重要性

まずは、言外表現の重要性について触れていきます。

言外表現とは、直接的な言葉ではなく、文脈や状況、言葉の裏にある意味を通じて伝えられる表現のことを指します。つまり、これは「言葉には出さずに」という意味で、言葉そのものではなく、その背景や文脈を通じて意味が伝わることを示しています。

そしてこの表現は、コミュニケーションにおいて非常に重要です。特に日本文化では、直接的な表現を避け、相手の気持ちや立場を考慮した間接的な表現が重視されることが多いです。

言外表現を理解するためのポイントを以下のようにまとめました。

文脈の把握

発言が行われた状況や背景を理解することが重要です。

非言語的手がかり

表情、ジェスチャー、声のトーンなど、言葉以外の要素にも注意を払います。

文化的な背景

言外表現は文化によって異なることがあるため、その文化的な背景を理解することも重要です。

より繊細で効果的なコミュニケーションを図るために、言外表現は必要な要素だと言えるでしょう。言外の情報を適切に読み解くことで、相手に対する配慮や敬意を示し、円滑な人間関係を築くことができます!

言外の状況を表す英語フレーズ

前章では、言外表現の重要性について触れました。特に日本文化では重要だと紹介しましたが、もちろん英語でもそういった言外の状況を読み取るための表現は存在します。さて、どんな表現があるのか見ていきましょう。

Read the Room|空気を読む(直訳:部屋を読む)

その空間にいる人々の雰囲気を理解すること。

You'll need to learn to read the room to avoid embarrassing yourself with an inappropriate comment.
「不適切な発言で恥をかかないためには、場の空気を読むことを学ぶ必要がある」

Catch a vibe(カジュアルな表現)|雰囲気をつかむ

人や状況の気持ち、空気を感じ取ること。

この表現はポジティブにもネガティブにも使えます。

She has a very positive vibe about her and is always pleasant to talk to.
「彼女はとてもポジティブな雰囲気を持っていて、いつも気持ちよく話すことができる」
I caught a really bad vibe from John just now. What's wrong with him?
「今、ジョンからすごく悪い雰囲気を感じたんだ。彼はどうしたの?」

ちなみに、vibe は、装飾品や音楽などを通して作られた独特の環境を指す場合にも使われます。これは一般的に肯定的な意味で使われますが、カジュアルでインフォーマルな表現です。

Last night's concert was such a vibe. Everyone had a great time.
「昨夜のコンサートはとてもいい雰囲気だった。みんな素晴らしい時間を過ごしたよ」

Read the writing on the wall|予感がする

何かが起こっている、あるいは起ころうとしていることを認識すること。

直訳すると、「壁に書かれた文字を読む」になりますが、これだと意味がわかりません。「the writing on the wall」は、はっきりとは言われていないが、誰の目にも明らかであるはずの情報を指します。「兆し、前兆」という意味もあるので、このフレーズで「不吉な前兆を感じる」や「嫌な予感がする」という意味と捉えることもできます。

この表現は、ビジネスシーンで特によく使われます。

The writing's on the wall; AI is going to revolutionize our industry and we need to be prepared for it.
「AIは我々の業界に革命を起こそうとしていて、我々はそれに備える必要がある。そんな予感がする」

Written all over (someone’s) face|表情に出ている

人の表情からはっきりとわかる感情のこと。

たとえ話さなくても、相手の表情を読み取ることで、その人の気持ちが容易に理解できることはよくありますよね。

You like her, don't you? It's written all over your face.
「あなたは彼女が好きなんでしょう? あなたの顔に書いてあるわよ」
It's written all over your face; you don't have to say anything.
「顔にそう書いてるから、何も言う必要はないよ」

Beat around the bush|遠回しに言う

ある話題について直接言及することを避けること。

この表現は、時間の浪費を連想させるため、一般的に否定的なニュアンスを持ちます。

We don't have time to beat around the bush. Let's discuss the problem so we can find a solution.
「遠回しに言っている暇はない。解決策を見つけるために、問題について話し合いましょう」

Read between the lines|行間を読む

言われていないことを理解する手がかりを認識すること。

ページの行間には何も書かれていませんよね。しかし、書かれていないことの方が、書かれていることよりも重要なことがあります!

The ability to read between the lines is what separates good negotiators from great ones.
「行間を読む能力こそが、優れた交渉者と偉大な交渉者を分けるのだ」

Broach a topic|トピックを切り出す

デリケートな話題や、繊細な問題に慎重に言及すること。

話題によっては、他の話題よりも注意が必要なものがあります。そのような場合にはこの表現を使いましょう!

Jesse wasn't sure of how to broach the topic of Sam's illness.
「ジェシーはサムの病気のことをどう切り出そうか迷っていた」

Put out feelers|探りを入れる、打診する

これはカジュアルな言葉で、人々が何かをどう感じ、どう反応するかを注意深くチェックすることを意味します。

アイデアやプロジェクトの成功の可能性を知るために行われることが多いでしょう。

Before we start investing any money in the project, we want to put out some feelers to see if it’s something people might be interested in.
「プロジェクトに資金を投じる前に、人々が興味を持ちそうなものかどうかを確かめるために、私たちは何らかの情報を発信したいと思います」

Unwritten rules|暗黙の了解

明文化されていないルールややり方のこと。

組織やコミュニティでは、正式な「規則」ですらないルールに従わなければならないことがあります。しかし、それが正しいやり方であることは誰もが認めていることなのです。難しいですね。

Jake broke one of the unwritten rules of the culture when he stuck his chopsticks upright in his bowl of rice.
「ジェイクは、箸を丼に立てて刺したとき、その文化の暗黙のルールをひとつ破った」

Understood|了解

知られていること、合意されていること。

暗黙のルールと同様に、Understood「了解されている」ことは、たとえ誰も直接それを口にしなくても、正しいこととして受け入れられていることを意味します。

It was understood that Kevin would be the leader of the project.
「ケビンがプロジェクトのリーダーになることは理解されていた」

関連する語彙

以下の用語はすべて、直接的に行われない行為について話すのに便利な語彙です。中立的なものもあれば、否定的なニュアンスを持つものもあるので、よく例文を確認してみましょう。

Sly|狡猾な(否定的)

The businessman was known for his sly negotiation skills that gave him an advantage over his competitors.
「この実業家は狡猾な交渉術で知られ、競合他社よりも優位に立っていた」

Cunning|ずる賢い(否定的)

The cunning salesman convinced many customers to buy more than they actually needed.
「ずる賢いセールスマンは、多くの客に必要以上のものを買わせた」

Understated|控えめな(中立的〜肯定的)

He usually has a calm and understated personality, but when he drinks, he’s like a totally different person!
「普段は穏やかで控えめな性格だが、酒を飲むとまったくの別人のようになる!」

Tactful|機転が利く(肯定的)

How can I tell him the report needs to be improved in a tactful way?
「報告書を改善する必要があると機転を利かせて伝えるにはどうしたらいいでしょうか?」

言外の情報を読み取りスムーズに会話しよう

フォーマルな場面でもカジュアルな場面でも、微妙なニュアンスはコミュニケーションの重要な要素です。

今回紹介したようなフレーズや用語は、明確に言及されていない、しかし重要な話題や状況について話す際に役立ちます。

また、これらの表現・用語を使うことで、より流暢な英語を話すことができます。まさにwin-winですね!

しっかり覚えて、次の会話で使ってみましょう!

Written by David
Adapted by Amy