セレン@英語キュレーター™
(更新)
無駄なことはしたくない、
きっと誰しも思うことだと思います。
やって無駄なことはない、というのは一理あるけれど
時間の限られた現代人には「やったことを無駄にしない考え方と方法」
は非常に意義のあることだと思います。
今回のテーマはベストセラー単語帳DUO3.0を学びながら、
TOEICのスコアアップにつなげてみよう、というお話。
新提案 TOEIC × DUO3.0 です。
時間がない!結論だけ知りたい、という方は一番最後にジャンプしてください(笑)
3つにまとめて書いています。
TOEICという試験で求められているスキルは大きく分けて3つだと僕は考えます。
1.英語力
2.試験力
3.時間管理能力
あと一つ付け加えるなら、目標スコアに到達するために学習を積み上げる
計画的学習力、でしょうか。
今回の記事は1の英語力にフォーカスしています。
試験の問題形式への慣れやタイムマネージメントは、記事などで情報をインプットすることと
それ以上に自分で体感し体験していく、つまり、実際にやって「慣れる」ことが一番大事だと思います。
感覚的にわかる、というのはやはり強い力になります。
それには「やってみる」以上に有効な手はない、ということかもしれません。
この試験への慣れ、という部分はTOEICでのスコアアップにはとても大事な要素で、
ここが不慣れなために本来持っている英語の力が邪魔されてしまう、というのはとてももったいない。
ただ、逆に言うと慣れて感覚的に掴めてきたら
比較的すぐに会得できるのも試験力という部分だとも思います。
むしろ、試験力よりも地道に日頃からじわじわと身につけていかないとどうしようもない部分、
それが英語力という部分なんです。
それをさらにTOEICを意識しながらじわじわ身につけていけたら
それはきっと「効率的」なんだと思います
DUO3.0と一緒に。
TOEICに関していうと、
日頃なんとなーく、英語を聞き流している人が試験本番で
「聞き漏らすまい」と急に必死になっても、どだい無理な話。
日頃英語なんて読まない人が試験の時間内でリーディングパート全問終わらせようと頑張っても、
内容なんて頭に入ってきやしない。
結果として、日頃からちゃんとやらなきゃなって、ことになるんです。
では日頃からどうちゃんとすればいいのか、というお話を今日はしたいと思います。
さて、DUO3.0の使い倒し方については以前このDMM英会話ブログで書かせていただきずいぶん多くの方にご覧いただきました。
(使わずにはいられなくなる?! 英単語帳『DUO 3.0』を使った最強の学習法!!)
基本的な使い方、そして活用方法を僕自身の活用法を交え
具体的にまとめた記事です。
そこでさらに今回は
TOEIC × DUO3.0 ということで
TOEICのスコアアップにつなげるためのDUO3.0の取り組み方を提案したいと思います。
まずはリスニングから。
英語を聞いてもわからない、というのは大まかに言うと4つの「できない」が原因であると考えます。
1、音の聞き取りが「できない」
2、単語が理解「できない」
3、文章の構造が理解「できない」
4、速度的についていくことが「できない」
逆に言うと、この「できない」が「できる」ようになれば文章はわかるはずです。
DUO3.0の復習用CDには全ての文章の音声が入っています。
まずはその音声を聞いてみて、
さっきの「4つのできない」のうちのどれが原因かを分析する癖をつける。
これが一番大事なポイントです。
分析というとちょっと仰々しいかも。
なんでわからないのか、に敏感になってみる、
くらいの気持ちからでもいいと思います。
そうすると何がわかればわかるようになるか、
という最短距離の解決策がわかるんです。
このポイントを絞らずになんとなくわからない、
なんだか自分にはまだわからないみたい…
という感覚でぼんやり聞いていても、
鳥のさえずりは一生鳥のさえずり
ずっと「なんだかわからないもの」になってしまいます。
例えば例文11、
これ、さっきの4つのうちの1、の音の聞き取りが「できない」状態だと
全く意味がわからないんですよね。
音としてcurve とcarveの違いがわからないと
わからないんです。
単語を知っているならきっと原因は2でも3でもないはず。
つまり、ここでやるべきことはcurveとcarve が音として
瞬時にわかるかどうかです。
なので1、にフォーカスする、それがここでやるべきこと。
ってわかることがとっても大事なんです。
それを克服するから、英語力が「伸びる」んです。
もっと言うと伸びた実感が得れる。
英語が伸びるって、できないことを知ることから、
なんだと思います。
これは構造がわからないと意味が取れない文の典型的な例、
例文112
"No sooner" から始まって、その後倒置が起こり "than"につながる
構造が全然理解できなかった、というか知らないと
何度聞いてもわからないものはわからないんです。
これはつまり単語の意味や音の理解が原因ではないので
「構造を理解する」「聞いてわかるところまで落とし込む」
がここでの最短の解決策になるわけです。
構造がわからないと、当然速度にもついてけず、
4、の速度的についていくことが「できない」にもつながってきます。
全体をうすく理解するのではなく、
一つ一つをしっかり理解する、これもTOEICのスコアアップにつながる
リスニング力の伸ばし方です。
本番のリスニングセクションで聞き逃すまい、と望む姿勢に応えられる英語を聞き取る力は、
日頃からいかに聞き逃すまい、という思いで聞いているか、
によってきます。
毎日毎日、いついかなる時もそんなスパルタな聞き方をしなくていいんです。
ただ楽に聞き取れる力、というのは必死で聞き逃すまいとする聞き方に
慣れて初めて身につく力。
1日のうち、少しでもいいから、この一言も聞き逃すまい、という思いで英語を聞く時間を作ること。
これが僕から提案したい、TOEICのスコアアップにつながる
日頃の英語への触れ方の一つです。
それをDUO3.0を使って繰り返しやってみる。
この時間が多ければ多いほど、リスニング力はぐんぐんあがります。
僕もこれがTOEICという試験を受けるまでわからなかったんです。
日常では聞き返せるし、本当に正しく聞き取れているか?
なんてチェックされることはあまりないわけです。
ただ試験を受けてみて、いかに自分が日頃からゆるーく
英語を捉えていたか、を痛感することになりました。
TOEICの試験対策という意味での僕がした対策は試験への慣れ以外は
ほとんどこの
「聞き逃すまい」と聞く、という姿勢を忘れず日頃から英語に触れる。
この一点だけです。
すぐにリスニングで満点が取れました。
DUO3.0の音声を聞きながら、1日1セクションづつ、でも
十分です。
一つづつ丁寧に、4つの「できない」のうち
どのせいでわからないのか、を確認しながらやってみましょう。
原因をはっきりさせる、これが一番効くんです。
次はリーディングパートのお話。
TOEICのリーディングパートで問われていることはつまり、
シンプルな英語の文章を速く正確に理解できるか、
ということなのだと思います。
DUO3.0を使って会得してほしい感覚は
英語の一文を前からそのまま理解できる、という感覚です。
さきほどのリスニングの4つのできない
1、音の聞き取りが「できない」
2、単語が理解「できない」
3、文章の構造が理解「できない」
4、速度的についていくことが「できない」
の1、を除いたものがリーディングで問われている力です。
4、はリーディングでは自分が読む速さ、になってきます。
単語がわかって、文章の構造がわかればしっかりわかる
文章が多く含まれているのがDUO3.0です。
(特殊な言い回しやスラング、現代風な表現などを含まない点において
TOEICとの親和性は高いです。)
そしてDUO3.0はTOEICでいうPart5と同じ、
1文単位でほとんどの例文が書かれています。
(話し言葉などはニュアンスがわかりやすいように受け答えになってたりします。)
1つの英文を前から読んで理解できるか、
これを目標に1文づつに取り組む、
これが2つ目のポイントです。
単語を知らない場合、は対応は一番簡単です。
文脈と状況をイメージしながら記憶定着を促し、
何度も触れていくことでその単語の意味が自分に馴染んできて、
聞いて、そして読んでわかる、という理解につながります。
DUO3.0に出てくる単語はTOEICに完全に特化しているわけではないので、
TOEICに「直結」しているか、という問いに対してはノーです。
ただ、直結しているというのは逆を裏返せばレンジが狭いということ。
TOEIC頻出単語もかなりの量ではあるんですが…
言葉の大海原はもっともっと、その何倍も広い。
多様な英語の単語に触れ理解し覚えていくことは
語源的な観点から、また全体像を相対的に掴むという力をつけていくという点でも非常に有意義なものです。
自分はTOEIC以外に英語を学ぶ目的がない、という人でない限り、
ぜひこの多様な単語に触れる、という皮膚感覚は大事にしてほしいと思います。
自分の仕事に直結しない人間関係を排除する、という姿勢ではなく
多くの人と接するという外界との接点を通し、
自分自身を磨き上げていく、という考え方に近いと考えています。
構造、に関しても同じです。
リスニングパートの項でも例に出しましたが
構造がわからないとやはり英文の意味は取れません。
DUO3.0に出てくる文章の構造でもTOEICで問われたり
よく出てきたりするものが多く含まれます。
これはDUOとTOEICに共通する特殊な構造、というより
英語という言語の特徴的な構造であると言えると思います。
理解がうまくいかない構造にフォーカスしていくこと、
それがリーディングの理解を圧倒的にスムーズにするポイントです。
とくにリスニングとの違いはやはり目で見て、パッと構造を理解する力。
so that構文と言われる学校でも比較的早くに習う構造なのですが、
なかなかスピーディーに "so" に続く "that" を構造を理解して、スッとわかるかと言うとこれがなかなか難しい。
TOEICにも当然よく出てきます。
長文なんかに出てきたりするとついつい忘れてたり見逃してしまったりして、
この "that" なんだっけ?となってしまって返り読みしてウロウロ、
ということに…。
このウロウロは非常に時間がかかるし、焦るので
TOEICという試験では精神的にもとっても悪影響。
Part5なんかでこのthatを抜いて、例えば
という感じで問われちゃうとこの日頃からsoに続く文章をthat で受けて
「だから」という意味を込めて文章を続ける感覚が身についていないとパッとは
答えられない、ということになりかねない。
DUO3.0の例文を読むときにもこの構造に注意して読んでみましょう。
構造、というのはそんなに数が多いものではないことに気づくと思います。
この多くはないけれど、曖昧に理解してしまっている「構造」に注目して一つづつ理解し、落とし込んでいく力は
TOEICでのリーディングパートでの大きな力になります。
読む正確さ、速さにもつながります。
個人的にお気に入り例文の一つなんですが(かっこいい例文ですよね。)
"now that" で始まる文章の構造は以外と知らない人が多いんです。
でもってTOEICでもちょいちょい出ます。
この "Now that" は "since" に近い、「〜だから」、というニュアンスの表現で
これは口語でもよく耳にする表現。
"now" も "that" も知ってるけれど、つながったときによくわからない。
こういう部分をしっかりやる、これが大事なポイントなんです。
長文のPart7でも同じです。
1つの文を正しく理解すること、が長文をストレスなく理解し全体を掴む力につながります。
長文とは1つの文の連なりなわけなので、まずは練習としては
1つの文を正しく理解する、ということをまずしておくと英語を読む
という感覚が身につきやすくなります。
DUO3.0を使って身につけてほしいTOEICのスコアアップにつなげるポイント
2つめは
構造に注目して1つの文を正しく読む力を会得する。
です。
視線を左から右へ、淀みなく流して止まらずに
読めるか、意味が取れるか、を基準にするとわかりやすくなります。
英語を速く読む力はTOEICにおいては
とても必要な力の一つであると言っていいと思います。
疾く(はやく)読む。
疾風の「疾」というはやて、という漢字一つで
速い、と早いの両方をカバーできるのを知っていますか?
英語を「はやく」読むというイメージで
個人的に一番しっくりくる感じはこの疾く、なんですが、
まあ、そこはどーでもいいんです(笑)
なにが言いたいかというと
速く読む力というのは駆け足的に飛ばしたり焦ったりして読む端折り方ではなく、
正確なものは無駄がなく速い
という感覚なのだ、ということ。
特にTOEICという試験で英語を大量に読むことになる
Part7で求められる力をジョギングに例えると
日頃ジョギングをしている人が試験当日だけ普段より速いペースで走る力
ではなく
日頃のジョギングの速度を少しづつあげ、試験当日もそのペースで走る力
なのだと思います。
つまり、焦って読んでも頭に入りませんし、
記憶にも残りません。
それが、本文と設問を行ったり来たりしたり、
何度も本文を読み直すことにつながり、
結果として時間がかかり、解き終われずタイムズアップ
ということになってしまう。
速く読める力、というのは
一度通ったことのある道が二度目以降に速くなる感覚
に近いんです。
その一度目を雑に通り過ぎれば二度目でも同じくらいかかるでしょう。
その雑な通り方のまま速く通ろうとしても逆に迷ったり気持ちばかり
焦って時間がかかったりするでしょう。
速く読める力とは決して焦る力ではないし、雑に通りすぎる力ではない、
という点がとても大事なことなんだと思います。
個人的にもいろいろ試しました。
「英語 速読」
で何度検索したことか(笑)
もちろん文献、書籍、参考書もたくさんたくさん読みました。
その上で学んだこと、そして自分のスキルとして
身についたもの。
それが
丁寧に読むことに慣れて結果として速くなる。
これ以外にない、ということです。
そして、精読、黙読、速読いろいろあれど
一番速いものは
視読、であるということ。
読む、より見るほうが圧倒的に速いんです。
日本語でいう四文字熟語って
みなさん読むというよりは見て認識しているはずなんです。
風林火山
という言葉を前から、風、林、火、山と
順番に追っているわけではないはずです。
もっと言うと風という字を見たときにもう山、
という字も見えているはずなんです。
4文字同時に理解している。
これは読むというよりは見て認識している感覚。
英語にも同じことが言えます。
速く読むポイントをまとめると
正確に、見るように読む
です。
チャンクという意味の塊、を一目で捉える意識を
読むときに気をつけるだけで、飛躍的に読む速度があがります。
TOEICでいうと
メールの最後の文章なんかは
ほとんどパターンが決まっていて
"If you have any questions, 〜"
なんて締めくくりの言葉は何度も出てきます。
これを if, you, have, any, questions
というふうに文字を前から追うのではなく、
極端な話
“Ifyouhaveanyquestions"
という言葉、くらいの認識で捉えられるようになるといいんです。
隙間がないので読みにくいですね…
でもイメージ的にはそういう感じです。
こんなのがたくさんあって
DUO3.0の例文86と101,
この赤字の部分なんかはもうお決まりの形として
「塊」で捉える意識を常にもっておくと、
飛躍的に読む力、というより
見る力がついてきます。
速く読む練習は別になにも焦って読む練習、ではないんですね。
これすごく大事なんです。
DUO3.0でいうとセクション30なんかは
非常にTOEICに出そうな例文が多いセクションとして
(僕の中で)話題なんですが、
この辺りから始めてみてもいいかもしれません。
丁寧に一文を理解した後は、
その文をさっと見て理解できるか、
繰り返しやってみましょう。
視野を広く、リラックスして文章全体を左か右へ眺める
これが速く読むためのポイントです。
今日お話した3つのポイントをまとめると。
1、音声を聞き逃すまいという姿勢で聞く時間を増やし、聞けない原因を知る。
2、読むときはしっかり前から意味が取れるか、に注意してみる。
3、速く読むためにはゆっくりと正確に読むこと、見て理解できる、というゴールを目指して。
もうDUO3.0持ってるよ、という方で
TOEICのスコアアップも目指している方はぜひ、
この3つにフォーカスして取り組んでみてください。
必ず、力はつきます。
聞ける、読める、このインプット力があがる事は
英語をやっていく上で大きな大きな財産になっていきます。
DUO3.0×TOEICで身につく力は「コアフィーリング」です。
つまり
体幹と体感。
英語の土台を作る上での非常に大事な
体幹と体感を育ててくれるんです。
ぜひ、みなさんも
TOEIC × DUO3.0 でチャレンジしてみてください。
必ずスコアアップ、期待できると思います。
セレン