Rina
(更新)
こんにちは。英語ライフスタイリストのRinaです。
今回は、
「最低限の日常英会話ができるようになりたい」
でも
「新しい英単語がなかなか覚えられない!」
「難しい単語を習ったけど、使わないからすぐ忘れちゃう」
そんな方のために、英語が話せるようになるためには、「英単語は結局どれくらい覚えなきゃいけないの?」という質問に、私なりにお答えしてみたいと思います。
今回シェアしたいことはこちらの3つ。
1、 英会話に必要なレベル別単語数の目安は?
2、 言いたいことを伝えられるために必要な最低限の語彙力は?
3、 最低限の語彙力で日常英会話をマスターするためにやるべきことは?
また、後半は英語で言いたいことを最低限伝えられるようになるために、「どういった単語を、どのように覚えていくといいか」、私のおすすめテクニックをご紹介します!
ぜひ参考にしてみてくださいね!
さっそく、具体的に一体どれくらいの単語を知っていれば、英語が話せるようになるのかについて。会話のレベル感とそれぞれのレベルに必要な語彙力を、データを参考に見てみたいと思います。
まず、Test your vocabという海外のサイトでは、以下のような調査データが紹介されています(2013年)。
また、さまざまな専門家の意見をまとめてみると、日常会話に必要な語彙力はレベル別にみて、以下が一般的な目安だと言われています(諸説あるのであくまで目安です)。
このように、一般的には「言いたいことが伝えられるために必要な語彙力」としては3,000語が目安ということですが、これは具体的にどれくらいなのでしょうか。
皆さん多いと感じますか?少ないと感じますか?数字だけでは少し想像しづらいですよね。
そこで、ひとつの基準になるのは、私たち日本人が小学校から高校卒業までに学校で習ってきた単語数かなと思います。
文部科学省の提示する学習指導要領(2011–2019年)によると、高校卒業までに私たちが学習する英単語数の目安は3,450語です。
つまり、高校を卒業するまでに習う単語を確実に習得していれば、少なくとも「言いたいことが伝えられる」レベルの英語力はついていておかしくないのです。
(ちなみに、2020年からは新しい学習指導要領が採用され、子どもたちは高校卒業までに5,000語程度の英単語を習うことになります)
ですから、「最低限、言いたいことが英語で伝えられるようになりたい!」という大人初心者の方でしたら、新しく難しい単語を覚えなくちゃ!と思うより、まずは「高校までに習った内容を復習して、ひとつでも多く基本単語を取り戻す!」という意識で学ばれることをおすすめします。
そう、私たち日本人は日常生活に必要な基本の英単語はすでにある程度習ってきているのです。
それでもいざ会話となると、とっさに言葉が出てこない…。これは知っている単語数が少ないからではなく、「シンプルな単語を使いこなすコツ」を習っていないからなのです。
このテクニックは後ほど詳しくお伝えします!
その前に、改めて英語で「言いたいことを伝えられるために必要な最低限の語彙力、3,000語」が一体どれくらいなのか、実際の会話を参考に見てみましょう。
ここからは「英語で言いたいことを伝えるために必要な最低限の3,000語」が、どれくらいなのかというのを、実際の会話例を参考に、もう少し具体的にみてみたいと思います。
まずは以下の会話を、英文のところだけ読んでみてください。
あなたが友人と共に子ども連れでアメリカのスーパーマーケットに行ったシーンです。
「めぐ、見てよこのデザート!子供たちのために今日はクッキーでも焼かない?」
「そうね、いいね!せっかくスーパーにいるから材料を買ってこう。何が必要だろう?」
「レシピによると、小麦粉と砂糖とバターが必要。あ、あとは卵とチョコチップも」
「じゃ、乳製品を取ってきてくれる?お店の奥の冷蔵セクションにあるから。私は粉物を取りに行くね。通路の10番にあるから」
「わかった、それじゃレジで会おう」
「オッケー!レジで!」
いかがですか?日本語訳を見ずに、どれくらい内容を理解できましたか?
この会話はまさに日常会話の一例ですか、実はこの会話の中で使われている単語の数は合計72個です。
「言いたいことが伝えられるようになるために必要な英単語数」が3,000個とすると、単純計算でこのくらいの単語量のスキット42個分となります(もちろん繰り返し登場する単語もありますから実際はもう少し多くなりますが)。
これを、多いと感じるか、少ないと感じるかは人それぞれだと思いますが、でも私がお伝えしたいのは英単語3,000語というのは何も夢のような数字ではないということです!
しかも、上の会話の中であなたの知らなかった単語はいくつありましたか?例えば分からないものが3単語あったとしたら、新しく覚える必要があるのは単純にたった3単語ですよね。逆にすでに約70単語はクリアしているということ。
こうして具体的にみてみると、「言いたいことが伝えられるようになるために必要な3,000単語」というのは、さほど気が遠くなる数字ではないのです!!
もちろん、英語を話す上で、単語はたくさん知っていれば知っているほど良いとは思いますが、専門的な内容の会話でない限り「たくさん単語を知っている=流暢に話せる」という訳ではないと、すでにお気づきの方も少なくないのではないでしょうか。
あの人はそれほど難しい単語を使っていないのに、やけにネイティブと会話が弾むなとか、使っているのは誰でも知っている単語がほとんどなのに、妙にプレゼンに説得力があるなとか。
あるいは、レッスン中、言い方が分からずに困ったけれど、先生から教えてもらった文章はすごくシンプルだったとか。そういった経験はありませんか?
「あるある〜」と思ったあなた!
では、それはなぜでしょうか。そういう人たちはおそらく、基本の3,000語のようにシンプルな単語を上手に使うことが出来ているのですね。
私自身、これまで4度のアメリカホームスティ、また国際寮での2年間の生活などを振り返ると、この「シンプルな単語をフル活用するテクニック」さえ掴めば、実際に日常生活で困らない程後の英会話は難なくできると思っています。
では最後に、どうしたらシンプルな3,000語の語彙力でストレスなく自分の言いたいこと伝えられるようになるか、すぐに実践できる以下3つのテクニックをご紹介します。
まず最初にできること。
それは、あなたにとって必要な「物の名前」を徹底的に知っておくことです。先ほどのスーパーマーケットの会話を例にとると、以下の単語を知らなかったという方がいるかもしれません。
これらは、よく料理をする方であれば、日常的に頻繁に使う単語ばかりです。
物の名前が分からないと、それだけで本当に簡単なことすら伝えられないという悔しい思いをすることも…。
ポイントは何より「あなたにとって」必要な名詞を厳選する、ということです!!
例えば、ホームスティに行くのであれば、洗濯やキッチン周り、また体調を崩した時のために体のパーツや病気の名前などを覚えておくことを優先されるとよいでしょうし、旅行に行かれるのであれば、旅先で買いたい物の名前やホテルの備品などは必須です。
その上で必要に応じて専門的な名詞を覚えていけばよいのです。
これ自体は単純なことなのですが、テキストを買ってきて最初のページから単語の勉強をしようとすると、意外にも自分の使う単語ではないものまで片端から必死に覚えようとしてしまう、ということがありますので、要注意!
「名詞」はカタカナになって日本語の中に入ってきていますし、目に見える形があるので覚えやすいですよ!
次に、「名詞」よりもクセモノで、かつ大事なのが「動詞」です!!
「動詞」は言ってみれば「動作を表す言葉」ですが、普段から目に見えるものではないため、名詞ほどカタカナになって日本語の中に定着していません。
でもだからと言ってたくさん難しい単語を覚えなくてはいけないかいうと、そういうわけではないのです!
ここで役に立つのが「句動詞(群動詞)」です。句動詞とは、「動詞+前置詞(または副詞)」で別の意味の動作を表す熟語です。
例えば、“Take” という動詞。単体では「〜を取る」と覚えているかもしれません。でも実は ”take” はとっても万能で、句動詞にすることでいろいろな意味を表すことができるのです。
実際にネイティブスピーカーが日常会話の中で頻繁に使い回しているのは、この句動詞なんです。
例えば何かを「取り除く」と言いたい時に、辞書を見るとおそらく ”remove”, “withdraw”, ”eliminate”, ”extinguish” といったあまり見慣れない単語が出てきます。
でも、実際には “take away” で十分伝わるのです。
このように、「一度は見たことある!」というシンプルな基本動詞がもともと持っている核の意味を理解し、その後に前置詞のニュアンスをざっくりと理解すること。
そうすれば、句動詞のおおよその意味がイメージできるようになり、動作の表現の幅も、一気に何倍にも膨らみます。
つまり、「動詞」は少数の基本動詞を覚えて句動詞を使い倒すべし、です!
そして、最後は「形容詞」です。形容詞はモノや人の様子を表す単語ですね。
例えば、 ”good”、 “great”、 ”fine”、 “nice”、 “beautiful” などがそうです。
形容詞はもちろんバリエーションが多い方が表現の幅と感情表現が豊かになります。でもこれも辞書に載っている単語全て覚えるなんて現実的ではありませんよね。
そこで、私のおすすめは、日常生活の中であなたがよく日本語で口にする形容詞が何かを考え、それを英語に直して覚えて行く方法です。
例えば、私は「すごい!」とよく言うのですが、これを英語で言うとどうでしょうか。
などがパッと思いつくかもしれません。
今思い返せば、実際私はホームスティにいった最初の頃、いつも “Nice!” を使っていたと思います。
でも他にも「すごい!」には、
などいろいろな表現がありますね。
私がしたことは、これら全部を一気に覚えようとせずに、ひとつずつ新しい単語を使ってみるということです。
これを意識すると、「必死に覚える」感覚から徐々に「使い慣れる」感覚で単語を覚えられるようになるのでおすすめです。
シチュエーションに応じてしっくりくる、しっくりこないというのも、実際に使ってみないと感覚がつかめなかったりします。
結論、「形容詞」はやみくもにたくさん覚えるより、少なくても良いから自分の使う「口ぐせのバリエーション」を増やしましょう。
「やばい〜!」とか「最高♡」とかあなたのよく使う形容詞は何ですか?是非、ひとつ見つけて英語にすることからスタートしてみてください!
また、もし身近にネイティブスピーカーがいる場合は、その人がよく使う口ぐせが何かを意識して拾ってみるのもありです!そしてとにかく真似する!
ネイティブもやたら難しい単語を使うのではなく、同じ単語をヘビロテしていることに気づくはずです。
いかがでしたか?
今回は、英語が話せるようになるためには、「英単語は結局どれくらい覚えなきゃいけないの?」というテーマで
1、 英会話に必要なレベル別単語数の目安
2、 言いたいことを伝えられるために必要な最低限の語彙力
3、 最低限の語彙力で日常英会話をマスターするためにやるべきこと
をシェアさせていただきました!
私も12歳で英語を学びはじめて以来、こうして英語学習法をみなさんにお伝えできるようになるまで(もちろん英語は今でも勉強中ですが)、何度英単語が覚えられずに挫折感を味わったか分かりません。
高校時代は毎回英語の授業の最初に行われる単語テストが苦痛で仕方なかった…。
でも、受験や資格試験のためではなくて、
「英語で友人や恋人や家族と日常的なコミュニケーションがもっとスムーズに出来るようになるためにはどうしたらいい?」
という思いを抱くようになってから、できている人を観察したり、自分なりに真似して実践したり、出来ない理由を考えてみたりと、試行錯誤。そうやって突き詰めた先に見えてきた景色があって、それがふっと私を軽くしてくれました。
そのことを是非同じ悩みを持っている方のためにシェア出来たらと思いつつ、今回の記事を書きました。
あなたにとって何かひとつでも参考になることがあれば嬉しいです!