Peek 理恵
(更新)
最近、街を歩いていると、国際結婚をしているファミリーをよく見かけますが、ご多分に漏れず、我が家も国際結婚家族。
主人はイギリス人で、4歳と2歳の女の子がいます。ちなみに、私の妹もアメリカ人と結婚していて、子供たちと共にアメリカに住んでいます。
こんな私たち家族を見て、周りのママ友だちからよく聞かれることは、「家ではどっちの言語で子育てしているの?」ですとか、「英語を習わせたいのだけど、何かお勧めのサイトとか絵本のような教材があったら教えて!」ということです。
そこで今回は、今日からでも実践できる、我が家流の「バイリンガル子育て法」を紹介したいと思います。
ズバリ、我が家では、主人は英語、私は日本語で、それぞれ子育てをしています。
主人と私が話す時は英語ですが、子供たちと会話をする時は、それぞれの母国語を使っています。
理由は簡単。子供たちに、この人は英語を話す、この人は日本語を話す、という違いを分かって欲しいから。
子供たちに「英語を習得して話して欲しい!」と願うというよりは、むしろ、会話の相手が何語を話しているのかを尊重して欲しいのです。
そして、何語だったら通じるのかというのを子供たちには身体で判断して欲しいのです。
将来、子供たちがどこの国で生活して生きていくのかは親の私にもわかりませんが、瞬時に相手の言語を知り、どうやったら意思疎通を図れるのか、というコミュニケーションの基礎を小さい頃から理解して欲しいなと思い、敢えてそれぞれの母国語を使って子育てをしています。
それでは、イギリス人パパはどのようにして毎日子供たちを褒めたり、叱ったりしているのでしょうか?
その英語フレーズをご紹介します。
特徴としては、よく言われてはいますが、
褒める時は大袈裟なくらい、且つ具体的に褒めています。
叱る時は、”Don’t do that, because...”などと言うように、
「こうだから、それはしちゃいけない」と、理由を説明しながら静かに諭しています。
子供が叱られた時、よく「ダディなんか大嫌い!」「ママなんか大嫌い!」と言う時があります。そういう時、パパは子供たちに対し、こう言い返します。
こう言われると、子供たちはまず静かになり、落ち着くようになっていきます。
子供たちは常日頃、意図せずして何かをこぼしたり、壊したりして失敗してしまう時があります。そんな時、パパはこのように子供たちに言って場を和ませようとします。
このフレーズには、「おっとっと」「あらら」という意味があります。"Oh, no!"と言って叱責するよりも、「あちゃちゃ、やっちゃったね?!」と言って伝える方が、子供たちにも安心感を与えられますよね?!似たような表現として、"Whoops! / Oh,dear!"があります。
二児の小さな子供を持つ親として、日々、「お願いします」「ありがとうございます」「ごめんなさい」を、子供たちにしっかり、自主的に言わせるようにしています。
けれども、なかなかそれらの言葉を言ってくれない時、またそれらの言葉を言い忘れている時は、こんな風に言って子供たちを促します。
直訳すると、「魔法の言葉は?!」となりますが、「お願いします」「ありがとうございます」「ごめんなさい」をそれぞれの場面で言わせたい時に、我が家ではよくこの英語フレーズを使っています。
例えば、子供たちが"Daddy, water!(ダディ、お水!)"と言ってきた時、パパは"What's the magic word?"と聞き、子供たちは、"Please!!"と返答してきます。
「お願いします!って言いなさい!」と言う代わりに、「魔法の言葉は何だっけ?!」と子供たちに聞いて諭す英語表現なのです。
日本語でも「大丈夫だよ」という言葉は、相手を安心させる効果を持っていますよね。
それは英語でも同じです。パパは、"It’s ok!"と子供たちに事あるごとに言っては、落ち着かせています。
ここでは、パパがいつも子供たちに見せている絵本やDVDをご紹介します。
出典:『The Gruffalo』(Amazon.co.jpより)
邦題は『もりでいちばんつよいのは?』。2歳~7歳児向けの絵本で、イギリスの本屋さんや子供向けショップに行くと、必ずこの絵本のキャラクター「Gruffalo」が目に留まるほどの人気があります。
主人公のネズミが森の中でキツネやフクロウたちに食べられそうになる中、身を守るために作りだした架空の怖い怪物グラッファロー。けれども、ネズミの前にそのグラッファローが本当に現れ、またもや食べられそうに・・・。ネズミは果たしてどのように自分を守っていくのかというお話です。
機転とユーモアに富んだ怖い怪物と動物だちとのやり取りには、子供たちもワクワクして物語の中に没頭してしまいます。
出典:『Paddington Bear』 (Amazon.co.jpより)
邦題『くまのパディントン』。イギリスで約60年近く愛されている児童文学『くまのパディントン』は、現在2つのバージョンが出ていて、①就学前から小学校低学年を対象にした絵本バージョン(『Paddington Bear』)と、②小学校の中学年から高学年を対象にしたオリジナルバージョン(『A Bear Called Paddington』)があります。
ロンドンにあるパディントン駅のホームでブラウン夫妻に拾われ、駅名にちなんで名づけられた主人公のくまのパディントン。彼のコートには「このくまをよろしくお願いします」と書かれた札がついていました。ペルーから来た好奇心旺盛なくまが、行く先々でドタバタ劇を繰り広げでいくのですが、その憎めないキャラクターのパディントンには、イギリス版『おさるのジョージ』のイメージがあります。
出典:『Peppa Pig Selection Box』(Amazon.co.jpより)
イギリスを越えて世界中で愛されている子供向け短編アニメ『Peppa Pig』。イギリスに行くと、こども服から食器、ヨーグルトに至るまでこのキャラクターで溢れています。我が家の子供たちも大好きで、イギリスを訪れた時に、「Peppa Pig World」という遊園地にまで行ったほどです。
ブタの女の子ペッパが主人公で、恐竜好きの弟ジョージとダディピッグ、マミーピッグの4人家族のほのぼのとした5分ほどの物語。小さな子供でも集中して最後まで見れる内容となっています。興味深いことは、先日アメリカから日本に遊びに来た姪っ子(8歳)がこの『Peppa Pig』をとても気に入り、イギリス英語を真似しながら楽しんでいたことでした。
日本人の私にもわかりやすく聞きやすい英語ですが、子供向け短編アニメなのに、涙するくらい感動した場面もありました(笑)。
△Webサイトより
基本的な英語の読み書きや算数を教えるアメリカの子供向けサイトで、対象は未就学児や幼稚園児。一部無料で体験でき、メンバーになれば(年会費35ドル)、全てのサイトで遊べるようになっています。
内容はPhonics(フォニックス。日本で言う50音のこと。英語の文字と音の関係のルール)が中心ですが、カレンダーの読み方や手紙の書き方、時計の読み方など、幅広い内容をゲーム感覚でカバーしているのが特徴です。我が家の長女は時間を区切ってやらないと、延々とこのサイトに向かっています・・・(笑)
△Webサイトより
算数や国語(=英語)、理科、社会をカバーしているアメリカの子供向け有料サイトで、対象は日本の未就学児から高校三年生です。
このサイトの強みは何と言っても算数で、アメリカ在住のインド人家庭が愛用していると聞きます。月会費9.95ドル、年会費79ドルかかりますが、毎日一科目10問は無料で体験できます。
国際結婚家庭での子育ての話をお伝えしてきましたが、「日本人家庭でもバイリンガル子育てはできる!」との思いから、子供向けのオンラインレッスンをご紹介します。
DMMオンラインこども英会話には、様々な国籍の英語講師がいて、子供たちはマンツーマンになることによって、英語というツールを会話の手段として選ぶという作業から入ります。
中には日本語を話せる講師もいるので、会話が難しくなればすぐに優しくフォローしてくれます。
対象年齢は、幼児から中学生までで『LET'S GO』などの豊富な子ども用教材がなんと無料で利用できますので、ぜひ試してみてくださいね!
我が家流のバイリンガル子育てを一例としてご紹介してきましたが、子供が楽しいと思った対象、それが英語であろうと、水泳であろうと、ピアノであろうと、それらに一度、触れられる環境を与えられて興味を持ったら、子供は体得し続けていくと思います。
「楽しい!」と思ってもらえる仕掛けを、たくさん提供していきたいですね!