Hiroe H
(更新)
昔々私が小学生だった頃、英語を習っている子はほとんどいませんでした。私は当時中学生の姉と一緒に英語塾に通っていたおかげで、小学生の頃から英語に興味を持ち、中高と英語の成績だけは(正確に言うと、日本で通用する英語の成績だけは)抜群でした。
ですが、高校卒業後に初めて渡米したときは、まったく英語を話すことができず、もちろん聞き取るのも大変で、とても苦労した覚えがあります。
日本では2020年より小学校の英語教育が必修化となりました。お子さんが英語を教科として学ぶようになって、「ちゃんと身についているのかな?」「本当に話せるようになるのかな?」と心配されている方はいませんか?
今日は、私が実際に使用し、「これは使える!」と思った小学生向けの英語教材を紹介したいと思います。これらの英語教材は、特に読む力と書く力、そして正しい発音を学ぶことができ、わが子を始め、たくさんの日本人小学生の英語学習に使用したものです。
お家でも学校の授業の予習復習を兼ねて英語学習をさせたいけど、どんな英語教材を使って良いかわからない、と悩まれている方はぜひ参考にしてみてください!
皆さんはお子さんに英語教材を選ぶとき、何を基準にされていますか?
お子さんの注意を引くために、フルカラーの教材を選ばれる人もいるでしょう。切ったり、貼ったり、色を塗ったり、楽しめるタイプの教材を選ぶ人もいるでしょう。
ここでは、教材選びの大切なポイントを紹介したいと思います。
どんなに楽しそうな教材でも、お子さんのレベルに合っていないと意味がありません。
お子さんが小学校の高学年だからといって、高学年向けの教材が必ずしもお子さんのレベルに合っているとは限りません。また、英単語やフレーズを覚えてばかりで読み書きができないのも困りものです。
教材を選ぶ前にお子さんの英語のレベルを知ること、それと同時にお子さんの得意なこと不得意なことも把握すると教材を選びやすくなります。
ちょっと簡単かな? と思うくらいの教材を復習も兼ねて使うようにすると、お子さんの自信にもつながり、また途中で挫折することなく続けやすいと思いますよ!
 
お子さんの英語レベルがなんとなくわかったら、何冊か良さそうな教材を探してみましょう。その際、リスニングが付いている教材を選ぶようにしてください。
どの国の子供も、親が話す言葉を聞いて母国語を習得しますよね。英語学習にも同じことが言えます。英語を学ぶ日本人の子供たちが、耳を使って聞く力を養うことはとても重要です。
小さいうちからネイティブの発音を繰り返し聞き、それを口に出す練習ができる教材を選ぶようにしましょう。
お子さんのレベルに合っていて、リスニング教材が付いていても、つまらない教材ってありますよね。大人の英語教材でも同じことが言えますが、使う本人が楽しめないなら、英語学習は絶対に続きません!
たとえば、シールがいっぱい付いてくるとか、ちょっとした工作をしながら楽しく学べるとか、歌って覚えられるとか、その子その子の興味をそそり楽しめる教材を選ぶようにしてください。
では実際にわが家オススメの英語教材をいくつか紹介したいと思います。わが家では英語学習に「phonics」は欠かせないと考えていますので、特に重点をおいて紹介しています。
「phonics(フォニックス)」とは、アルファベットと発音を関連させる音声学習法で、まずアルファベットごとの音を学ぶことで、知らない単語でも読んだり書いたりできるようになります。例えば、A、a は「エイ」ではなく apple や cat の a の発音と結びつけて学びます。
これらの教材を使い始める前に、アルファベットを習得しているのが望ましいです。まだアルファベットが完全ではないお子さんはアルファベットの読み書きから始めてみてくださいね。
ここで重要なのは、アルファベットのそれぞれの音をネイティブの発音で学ぶことです。
英語が得意な親御さんもいらっしゃるとは思いますが、できればネイティブの発音を使ってそれぞれのアルファベットの発音を学ぶことをオススメします。YouTubeにフォニックスが学べる無料動画がたくさんあるので、そういったものを活用するのも良いでしょう。
小学生のお子さんの耳はとても良く、英語の発音をどんどん吸収する力を持っています。この時期にネイティブの発音を使ってリスニング力を鍛えることで、綺麗な発音が身につくことでしょう。
このワークブックは、ネイティブの小学校1〜2年生向けですので、この年齢のネイティブの子たちが知っている単語をある程度知っている必要があります。日本人のお子さんだと小学校中学年〜や英語学習歴数年のお子さんにちょうど良いかと思います。
内容は、絵を見てその単語の音探しをしたり、抜けている音を埋めたりします。単語のアルファベット1つずつを発音することで、読む力と、音を聞くだけで単語を正しく書く力が自然と付くようになっています。
この「Step Ahead」シリーズには「Phonics」以外にも、たくさんのワークブックがあります。アルファベットがまだ少し不安なお子さんには、「Letters and Sounds」や「Alphabet Skills」というワークブックもオススメですよ。
出典:mpi松香フォニックス
日本で初めてフォニックス学習を導入した松香洋子さん(松香フォニックス研究所)の著書です。
こちらは日本人の小学生向け英語教材で、日本語で書かれているので、英語があまり得意でない親御さんでも安心してお子さんと一緒に学べます。
CD付きで、歌って発音練習や、日本語発音との違いを学べる「じゃなくてチャンツ」など楽しく学べますよ。1〜4巻まであるので、ぜひ全巻マスターしてみてください!
DMM英会話にも、いくつか子どもが使える教材が揃っています。
「キッズ英語」は小さなお子さんはもちろんのこと、「英語を始めたばかり」という小学生にも向いている教材です。
ひとつひとつのアルファベットから、簡単な英語のやりとりまで、初心者が知っておくべき内容満載!
多くのお子さんにとっては初めての外国語ですから、間違ってしまうことを恐れずに楽しく取り組めることがなによりも大事です。
おうちの方は一緒にやっていると、「違うよ」「間違っているよ」と思わず言いたくなってしまうかもしれませんね。でも「楽しい!」という感情をお子さんに持ってもらうためにも、「こうやって言うといいよ」とポジティブな語りかけをすることをオススメします。
出典:オックスフォード大学出版
オックスフォード大学出版の人気テキストです。
「Let’s Begin」から「Let’s Go 6」までレベルがあるので、実際に中身を確認し、お子さんのレベルに合ったテキストを選んでくださいね。
「5th Edition」からCDが付属されなくなりましたが、公式サイトで音声と動画がダウンロードできるようになっており、テキストの内容にリンクしたゲームやピクチャー・ディクショナリーなどもあります。
テキストはフルカラーで、単語・会話表現・フォニックスなどが学べるようになっていますが、会話表現がメインになっているので、一緒に勉強できるお友達がいる方が楽しく学べます。
お子さん向けに作られているわけではありませんが、お子さんも十分使いこなせる内容になっているのが、「会話」のビギナー向け教材である「Getting Started(はじめの一歩)」です。
先述のキッズ英語と、一部かぶっている内容もあります。ただ、こちらの場合はより紹介されている語彙の範囲が広く、練習問題もふんだんに用意されているので、おうちの方と楽しみながら、より実践的な力をつけることが可能です。
特に小学校高学年のお子さんに向いている教材といえるでしょう。
今日は小学生向けの英語教材の選び方とオススメ教材を紹介しましたが、いかがでしたか?
お子さんのことをいちばん良く知っている親御さんだからこそ、お子さんのレベルに合った楽しく学べる英語教材を見つけてあげられると思います。
ここでは特に phonics を取り入れている教材をお勧めしましたが、phonics をマスターしている子は、知らない子と比べ、発音はもちろん読み書きにも差が見られます。
小学生のうちに耳から学ぶことは、英語上達への近道です!ネイティブの発音を使ったリスニング教材を使って phonics をマスターし、中学英語へとしっかりつなげられるようにしましょう!