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【中上級者向け】英語の「語源」で語彙力を上げる方法とそのメリット

【中上級者向け】英語の「語源」で語彙力を上げる方法とそのメリット

知っている英単語は多ければ多いほど表現が楽になり、話もより正確に伝わります。

とはいえ、いくら覚えてもキリがない作業に要する努力や時間を考えると、その遠い道のりに気が滅入ることでしょう。

しかし、それ以上の効率で覚える確実な方法があるとしたらどうでしょうか。

たとえば、初めて見る漢字でも、部首からそれがどういった類の言葉なのか推測できますよね。また、漢字の知識があれば中国語を知らなくても意味が想像できたりもします。

実は英語も、語源を知っていると知らない言葉の意味の推測がつくようになるのです!

今回は、英単語の覚え方が断然はかどる、この耳よりなコツについてご紹介します。

語源とは

etymology

「語源」とは、言葉の起源や由来を意味する言葉で、英語では「etymology(エティモロジー)」と言います。

辞書の最後の方に小さな文字で記載されていることが多いのですが、みなさんは辞書で言葉を調べるときに語源をチェックする習慣はお持ちですか?

語源に注意していると、英語にはラテン語やフランス語、ドイツ語、ギリシャ語など、様々な言語を語源とした言葉がたくさんあることに気付くでしょう。そのため、それらの言語に関する知識がある人は、英単語を学ぶときに有利なのです。

たとえば、「juvenile(少年少女の)」という、日常ではあまり馴染みのない英語があります。

これもラテン語系の知識があると iuvenilis というラテン語の言葉から、「若い」を意味すると納得できるといった具合です。

しかし、必ずしもそんな他言語を知らなくとも、同じようなメリットを享受する方法があります。それが、今回お伝えする「語源」の活用です。

語源を使って学習するメリット

語源を使って学習するメリットは上記で述べたように、初めて見る単語でさえ意味の推測がついてしまうことです。成り立ちを理解した上で覚えるわけですから、丸暗記に比べて忘れにくくもなります。

たとえば、英語で「光合成」のことを photosynthesis と言います。

長くて難しそうに思うかもしれませんが、実は日本語と同じ photo(光)と synthesis(合成)という文字通りの作りになっていると気付けたら、面白く感じませんか?

また、学問の chemistry(化学)の chemo- は「化学の」という意味だと知っていて、アロマテラピー(aromatherapy)の therapy が「療法」という意味だとわかっていれば、chemotherapy は「化学療法」のことかと納得することもできます。

あるいは、もし英語ニュースなどで -itis で終わる単語を目にしたら、それが具体的に何かはわからないとしても、何らかの「炎症系の病名」を意味していると推測することもできてしまいます。

漢字でも「疒(やまいだれ)」が付いていれば、病名であろうと予測が付くのと同じです!

こういう理解がいろいろな分野でできるとしたら、それがいかに便利で有利なことか想像に難くないのでは?

語源を使った学習方法

辞書を読む男性

では、英語学習において語源の知識を最大限に活用するにはどうしたら良いのでしょうか。

答えは単純に「知っている語源を増やす」ことです。

「それもまた大変な作業なのでは?」と心配されるかもしれませんが、語源を覚えるのは、単語を丸暗記するよりはるかに簡単です。

なぜなら、語源を組み合わせてできている英単語の数が非常に多いからです。

まずは、普段使用する英語辞書は語源が載っているものを選びましょう。言葉を調べるたびに語源をチェックすることを習慣にします。

たとえば、収録語数がもっとも多いとされる「オックスフォード英語辞典/Oxford English Dictionary」だと、各語の最後に 「origin(語源)」が簡潔に記されています。

また、英語の語源を直接調べられるウェブサイトというものもあります。

ぜひ自分にとって使いやすいツールを見つけてくださいね!

覚えておきたい語源

語源には、言葉の先頭について意味を成す「接頭語」、言葉の最後について意味を成す「接尾語」、またそれ自体に意味がある「語幹」があります。

多くの言葉はこれらの組み合わせでできています。

たとえば、incredible(信じがたい)という言葉がありますが、これは否定を意味する接頭語 in-と、漢字の「信」にあたる語幹 cred、可能を意味する接尾語 -ible が組み合わさった作りになっています。

クレジットカード(credit card)の credit(信用)にも cred が含まれていますね。

覚えておくと役に立つ接頭語、接尾語、語幹のリストがこちらの記事に載っています。具体例の数々については、こちらに目を通してみてください。

また、接尾語からは単語の品詞を知ることもできます。文中に知らない単語があっても、その品詞がわかれば文章の構成や意味を掴む助けになるのです。

  • 名詞を示す接尾語:-ment、-ship、-ity、-ion、-nessなど
  • 形容詞を示す接尾語:-ic、-ive、-al、-ful、-yなど
  • 副詞を示す接尾語:-lyなど
  • 動詞を示す接尾語:-ize/-se、-ify、-ateなど

このように、英語を勉強するにあたって語源を知ることのメリットは多大ですし、面白さの元にもなるのです!

語源を理解して語彙力を高めよう!

語彙を増やすコツとして、「語源」にフォーカスするという発想はいかがでしたか?

この要領で英語を覚えようとすると、語彙力を芋づる式に発展させることができます。

しかし、その効果を十分に実感するためには、それなりの量の語源知識を蓄えなければなりません。当記事を「中上級者向け」としているのは、それが理由です。

とはいえ、そのために初心者の段階からできることがあります。すでに述べたように、それは毎回語源を確認するクセを付けることです。

いずれは連想ゲーム、あるいはパズルのように英単語の意味に繋がりが見出せるようになって勉強が俄然面白くなっていくでしょう!