ジェシカ・ゲリティー
(更新)
はじめまして!
ニュージーランド出身のジェシカです。
突然ですがみなさん、「日本語は日本でしか通じない」と思っていませんか?
実は、日本語は英語圏の日常会話の中でもドンドン使われているんですよ!
現在、ニュージーランドにいる日本語を話せない両親との会話の中でも、日本の言葉を交えて会話することがよくあり、例えば以下のような感じです。
今回は、“karate”や “sushi”、“karaoke”などのポピュラーなものから、「こんなものまで?」という意外な日本語英語まで、ジャンル別でご紹介します!
スポーツ、学校教育、自然、食文化、ファッション、ポップカルチャーなどの分野において、ネイティブの日常会話に使われている日本語を順に見ていきましょう!
すでにご存じの方も多いと思いますが、オリンピックなどの影響で、日本発祥のスポーツの名前がそのまま世界中で使われています。
最近はスポーツの名前そのものだけでなく、さらにディープな日本語が使われるようになってきています。
例えば、19年ぶりに日本人横綱が誕生したのを海外のメディアが取り上げたことによって、“yokozuna”という相撲のランクまで日常英語で聞かれるようになりました。
自然に関する日本語も海外でよく使われています。
例えば、“Tsunami(津波)” や “typhoon(台風)”。
私は日本に来るまで、「台風」が英語だと思っていました。
続いては、世界無形文化遺産にも登録されている和食に関する日本語です。
世界的な和食ブームにより、日本の食材や調味料をニュージーランドの家庭の食卓でも見かけるようになってきました。
また “obento(お弁当)” なんかも海外ではポピュラーになってきています。
以下のような和食や食材、調味料の名前もそのまま海外で通じます。
また先日、ニュージーランドの母親と電話をしている時に、このようなことを聞かれました。
日本語では「うま味」が味を表現の一つの言葉ですが、ニュージーランドでは調味料の名前なんだそうですよ!
次にファッションに関する日本語英語を紹介していきます。
世界から見た日本のファッションですが、可愛い、ユニーク、カラフル、上品、高品質というイメージから、人気が高まっています。
そして、“borderless(ボーダレス)” と言って、どこに住んでいても日本と同じようなトレンドを真似して、楽しむ事ができるのが今のトレンド。日々変化するファッションの流行とともに、次々と新しい日本語が英語の世界に広まっています。
そして、日本の小学生が使うあの意外なアイテムも、今海外で人気を呼んでいるのを知っていましたか?
そう、ランドセル。
海外の若者を中心に密かに人気を集めているんです。
さらにニュージーランドでは、楽な服装が好きな国民性にハマったのか、なんと “kigurumi(着ぐるみ)” が一大ブームとなっています。着心地の良いオールインワンスタイルがウケて、パジャマやルームウェア、コスチュームとして使われていますよ!
日本で最もファッションが進化している場所の一つが原宿ですが、海外では憧れの街!
英語で “Harajuku fashion” について話す方も多くいます。
なんと!
日本の伝統文化の一つである “haiku(俳句)” の授業がニュージーランドの小学校で行われているのを知っていましたか?
それも、「ジャパニーズポエム」ではなく、“haiku” という名前で。
授業を通じて、子供たちは5-7-5の俳句の正しい音節を学び、自作の俳句を詠みます。
参考までに、下記は10歳のニュージーランド人の子供が書いた俳句。
日本語に翻訳すると俳句の音節がなくなってしまいますが、意訳も載せておきます。
また、その他の日本の伝統や文化を表すこれらの日本語も英語での会話内で使われています。
最後はまさに日本の代名詞となったポップカルチャー。
映画、アニメ、マンガ、音楽などをきっかけに、それらに関連する日本語も広く海外で使われるようになりました。
日本のポップカルチャーの影響は若者だけでなく、お父さん、お母さん世代にまで影響を与えています。
そして、ある日本語が日常生活で一気に使われるようになってきています。
“KonMari”
みなさん、ご存知ですか?
世界40カ国以上で翻訳出版され、累計700万部を突破した、こんまりさん(近藤麻理恵さん)の大ベストセラー『The Life Changing Magic of Tidying Up』(人生がときめく片付けの魔法)の世界的流行により、“KonMari” という日本語もよく聞くようになりました。
いかがでしたか?
戦時中に伝わった言葉に加えて、インターネットによりますます多くの日本語英語が世界中で使われています。
日常英語で使われている日本語を具体的に見ると、“Proper noun”(固有名詞)「人物、ブランド、メーカーの名前」や “Common noun”(普通名詞)「物の名前」 が多いですが、最近では “Kawaii(可愛い)” のような“adjectives”(形容詞)も使われるようになりました。
たまに無意識で日本語を会話の中で使っている英語ネイティブの方がいます。
そのようなときは是非、“Did you know? The word 〇〇 is Japanese.”(ご存知ですか?先ほど使った単語は日本語なんですよ)と言ってみてくださいね。楽しく話すきっかけにもなるかもしれません。
そして、最後に伝えておきたい事が一つあります!