DMM英会話ブログ編集部
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英単語は、覚えれば覚えるほど役に立ちます。実際にアメリカで暮らしていても、それはよく実感します。知らない単語は聞き取ることができませんし、文章を読んでいても、一つの単語がわからないために一文まるまるわからない…という事態は往々にして起こります。
特に厄介なのが、長い単語。たとえば、"retrospective" の意味はすぐにわかりますか?(答えは記事の最後をチェック!)
実は、一見ややこしい単語は、よく見るとなんらかのパターンにはまっていることが多いです。そのパターンを知っていると、単語の意味を知らなくても、推測することができます。
たとえば日本語でも、たとえ「鮪」の意味がわからなくても、魚偏がついているのを見て「魚の種類かな?」と予想することはできるのではないでしょうか。
英語も同じように、パターンを知っていればいるほど、意味の推測も簡単になっていきます。そこで、今回は、そのパターンを少しご紹介したいと思います!
接尾語にはパターンがあります。たとえば、形容詞の最後に "ly" が加わると副詞になる、というのも接尾語の一つのパターンです。
英単語の推測に役立つ接尾語のパターンを一部、表にまとめてみました。
接尾語 | 意味 | 例 |
---|---|---|
-able | 〜できる | available(利用可能な)、capable(有能な) |
-arium (orium) | 〜のための場所 | aquarium(水族館)、auditorium(講堂) |
-cide | 殺すこと | homicide(殺人)、suicide(自殺) |
-ee | 受け取る人 | nominee(候補者)、employee(従業員) |
-eer | 〜に従事する人 | engineer(エンジニア)、volunteer(ボランティア) |
-emia | 血液関係 | anemia(貧血)、leukemia(白血病) |
-en | 〜でできた | wooden(木製の)、golden(金製の) |
-log | 話すこと | dialogue(会話)、monolog(独白) |
-ology | ~学 | meteorology(気象学)、psychology(心理学) |
-pathy | 気持ち | sympathy(同情), apathy(無気力) |
-phobia | 恐怖症 | acrophobia(高所恐怖症)、claustrophobia(閉所恐怖症) |
-scribe/script | 書く | transcript(記録)、describe(描写する) |
-sphere | 地球 | atmosphere(大気)、hemisphere(半球) |
-ward | 方向 | backward(後方に)、eastward(東方へ) |
-ware | 同一種類の品 | hardware(金属製品)、kitchenware(台所用品) |
-wise | 向き | clockwise(時計回りの)、lengthwise(縦に) |
流行語や新語なども、これのパターンに沿って作られることがあります。たとえば、少し前から "blogosphere" という言葉をよく見聞きするようになりましたが、これは「ブログ界隈」という意味になります。これも、"sphere" の意味を知っていれば、自然に意味が想像できますね!
一方、接頭語にも、さまざまなパターンがあります。
接頭語 | 意味 | 例 |
---|---|---|
acro- | 高さ | acrobat(アクロバット)、acrophobia(高所恐怖症) |
aer/o- | 空気 | aerospace(航空宇宙の)、aerobic(有酸素の) |
ambi, amphi- | 両面の | ambiguous(曖昧な)、ambivalence(心の葛藤) |
ann/enn | 年 | anniversary(記念日)、annual(年に一度の) |
art- | 技術 | artifact(工芸品)、artisan(職人) |
bio- | 生命 | biography(伝記)、biology(生物学) |
cent/i- | 100 | centennial(100周年)、century(1世紀) |
col- | 一緒に | collaborate(協力する)、collision(衝突) |
contra/o- | 反対の | contradict(〜と矛盾する)、controversy(論争) |
corp/o- | 体 | corporation(法人)、corpse(死体) |
dem/o- | 人々 | democracy(民主主義)、demographic(人口) |
du/o- | 2 | duplicate(重複)、duet(二重唱) |
equ/i- | 平等 | equivalent(同等のもの)、spring equinox(春分) |
fore- | 前 | forehead(額)、forecast(予測) |
geo- | 地球 | geography(地理)、geology(地質学) |
grat- | 喜ばせる | gratitude(感謝)、gratuity(心付け、チップ) |
hydr/o- | 水 | hydrate(水分補給する)、fire hydrant(消火栓) |
inter | 間の | international(国際の)、intersection(交差点) |
liber- | 自由 | liberal(自由主義の)、liberty(自由) |
medi- | 中間 | medieval(中世の)、mediocre(二流の) |
opt- | 最高 | optimal(最適な)、optimize(最適化する) |
phil/o | 愛 | philharmonic(交響楽団)、philanthropist(慈善家) |
retro- | 後ろへ | retroactive(遡って効力がある)、retrospect(回想) |
san- | 健康 | sanitary(公衆衛生の)、sanitize(消毒する) |
spec/t, spic- | 見る | spectator(見物人)、spectacle(壮観) |
接尾語のパターンに加えて、接頭語のパターンも覚えていれば、例えば "hydrophobia" という単語を目にしても、「あっ、これは "hydro" と "phobia" だから恐水症のことかな」と想像がつきますね!
最後に、語幹のパターンも覚えておきましょう。
語幹 | 意味 | 例 |
---|---|---|
act | 行動 | activity(活動)、react(反応) |
cert | 確かな | ascertain(解明する)、certificate(証明書) |
claim, clam | 大声で言う | exclaim(叫ぶ)、proclamation(宣言) |
clud, clus | 閉める | conclusion(結論)、exclude(〜を排除する) |
cred | 信用 | incredible(信じられない)、credibility(信憑性) |
dict | 話す | contradict(〜と矛盾する)、dictation(口述) |
don/at | 与える | donation(寄付)、pardon(許す) |
duc/t | 率いる | conduct(指揮する)、educate(教育する) |
dur | 耐える | durable(耐久性のある)、enduring(長続きする) |
lab | 働く | collaborate(協力する)、elaborate(入念に作る) |
loc | 場所 | location(場所)、relocate(移転する) |
mand | 命令 | command(指令)、mandate(義務付ける) |
poli | 街 | metropolis(大都市)、politics(政治) |
port | 運ぶ | export(輸出)、portable(持ち運びできる) |
rupt | 壊れる | bankrupt(破産)、interrupt(中断) |
soph | 賢い | philosophy(哲学)、sophisticated(洗練された) |
temp/or | 時間 | contemporary(現代の)、temporary(一時的な) |
これで、たとえば "credible" という単語を目にしても、「あっ、これは "cred" と "able" だから「信頼できる」という意味なのかな」とだいたい想像ができます!
というわけで、冒頭で挙げた "retrospective" は、"retro(後ろ)" と "spec(見る)" が入った形容詞なので、「回顧的な」という意味になります。
いかがでしょうか?一度に全部を覚えるのは大変だと思いますが、気になった単語は『Online Etymology Dictionary』でチェックするなどして、単語の仕組みを覚える習慣を身につけると、次第に他の単語にも応用できるようになっていくと思います。ぜひお役立てください!