Mizuho
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「勉強はしてきたのに、会話となると英語が出てこない」という悩みを持つ人は多いですよね。
この悩み、語彙力や文法はもちろん、「発音」についての自信のなさも理由の1つかもしれません。
英語には日本語にはない音が多く存在し、日本語を話すように発達した私たちの口にはなかなか再現することが難しいものが多くあります。でもだからといって、「できない」わけではありません。
音を理解し、練習すれば英語の発音はできるようになります。そこで本記事では、英語の発音をマスターする最初のステップとして、発音記号を徹底解説していきます。
*各発音記号についている音源は、英語学習アプリ「iknow!」から引用。
発音記号とは、さまざまな言語で使われる音を文字や記号で表すために開発された基準です。国際音声学会によって定められたものは「International Phonetic Alphabet(以下、IPA:国際音声記号)」と呼ばれ、1988年に制定されました。
英語の音を表すとき、国際的にはこのIPAを使った表記が一般的ですが、日本では「Jones式」や「Gimson式」と呼ばれる発音記号が主流です。
IPAとは、身体のどの器官を使って、どんな呼吸法でその音が出されるのかなど、言語の枠を越えて音声を記述する詳細なルールを定めたもの。
一見ハードルが高く感じるかもしれませんが、IPAはいろいろな言語に対応するために作られています。英語の音を表記するのにIPAで指定されている記号すべてを使うことはなく、約45個の必要な記号を覚えれば大丈夫です。
以下の表で、英語で使われる発音のIPAを確認できます。
(参照:Adrian Underhill)
ここで1つ注意しておきたいのが、英語に必要な発音記号の数が明示されず「約」となっていること。実は英語の発音記号は、解説する人によって提唱している記号の数が異なるのです。
また、英語には地域によっていろいろな発音やアクセントがあります。その代表はアメリカ英語とイギリス英語。
音声学はもともとイギリスで誕生したので、IPAはイギリス英語がベースとなっていますが、日本で学ぶ英語はほぼアメリカ英語です。そこでこの表では、元となったイギリス英語を基本としつつ、アメリカ英語で使われる発音記号もカッコ内に記載しています。
「Jones式」は多くの英和・和英辞書で採用されているため、おそらく多くの日本人が一番馴染みのある発音記号です。Jones式の発音記号はイギリス人音声学者のDaniel Jones氏によって提唱されたもの。
Jones氏は英語学習者のために発音記号を提唱したともいわれ、IPAを簡単にして音の長さ(音量)の違いのみを表記しているので、初心者の方にも理解しやすいと言われています。
Jones氏の後継者ともいわれるイギリス人の音声学者、A.C.Gimson氏によって開発されたものを、「Gimson式発音記号」と呼びます。
Jones式は簡易化を目指して音の長さに焦点をしぼっていたため、英語教育者から批判を受けることがありました。そこでGimson氏は、音質にも注目し改良を重ねました。Gimson式はJones式と並び、日本の英和・和英辞書で広く採用されています。
IPA、Jones式、Gimson式と英語で使われる発音記号をご紹介しましたが、学習するときにはどれを使えばいいのでしょうか?
多くの英英辞書で採用されていることもあり、いま世界で1番の主流はIPAです。日本の英和・和英辞書でも、近年ではIPAを採択しているものも増えてきました。
先述のように、Jones式もGimson式も、日本の辞書では広く扱われている発音記号でIPAに手を加えたもの。そのため、手に取る辞書によっては表記が異なる場合があります。
そんなときにどちらでも対応できるようにするためにも、2つの基本となっているIPAを知っておくといいでしょう。
英語の音には大きく「母音(vowels)」と「子音(consonants)」の2種類があります。まずは「母音」から見てみましょう。
母音(vowels)とは日本語でいう「ア(a)・イ(i)・ウ(u)・エ(e)・オ(o)」のこと。
一度「アイウエオ」と口に出して言ってみましょう。そのとき喉に手をあてると、どの音を出す場合も震えているのがわかるはずです。このように喉にストレスを加え、震わせて出す音を「有声音」と呼びます。母音はどれも有声音になるので、ポイントとして覚えておきましょう。
日本語では「アイウエオ」の5つが母音と考えられますが、英語の母音は実に約21個。約4倍もの数を使いこなす必要があるのです。
また、IPAの発音記号表を見てみると、「短母音」「長母音」「二重母音」「R音性母音」という4種類のカテゴリーに分けられているのがわかると思います。
次のセクションではこれらのカテゴリーの説明と、それぞれに属する音の発音方法をご紹介します。
短母音とはその名の通り、短く発音する母音のこと。試しに「短母音」を使う単語を声に出して読んでみましょう。下線が引かれている部分が短い音になるのがわかるはずです。
sit [I] | up [ʌ] | about [ə] |
men [e] | cat [æ] | put [ʊ] |
長母音とは、「短母音」に比べて発音するときに長めに伸ばす母音のこと。長母音についても、例を少し見てみましょう。
see [i: / i] | food [u: / u] |
father [ɑː / ɑ] | learn [ɜ:] |
「father」はあえてカタカナ語で書くと「ファザー」と「ァ」の部分を短く発音してしまいそうになるところを、「ァー」と伸ばしてみるとより英語の発音に近くなることを実感できるかもしれません。
また、どれも[:(コロン)]のような記号がついていますが、これは「長母音コロン」と呼ばれます。長母音コロンはJones式などイギリス英語をベースにしたものにはついていますが、アメリカ英語表記の場合はほとんど使われることがありません。これはアメリカ英語では、音の長短よりもその音の質が重要視されているためとも言われています。
例えば「learn」という言葉の発音記号を見たときに、イギリス英語では[lɜːn]、アメリカ英語では[lɜrn]のように表記されます。アメリカ英語の発音を見てみると、[r]が追加されていますね。
つまり、イギリス英語では[ɜ]と[n]の間は指定せず、[ɜ]を伸ばしたままの口の形である[ɜː]をするべきだと考えられています。反対にアメリカ英語では、[r]を入れて、しっかりと口の形や音の変化にも着目するのです。
長母音は短母音を伸ばしただけで、口の作り方が重複するものもあるので、ペアになっている発音記号は合わせてご紹介していきます。
舌の位置は上顎とのスペースをできるだけ狭くし、舌先も口のごく前方部分に置きましょう。日本語の「イ」の発音を意識すると、口を横に引きすぎてしまいがちになるので注意。
[I]が使われる単語
[i:]は[i]を伸ばした音です。イラストでも、舌の位置は変わらないことがわかりますね。
[i:]が使われる単語
日本語の「ウ」は発音するときに口の中が狭まりますが、[ʊ]では広く保ちます。「オ」の発音をするイメージで上記のような口の形をつくると、うまく発音できるでしょう。
[ʊ(u)]が使われる単語
ため息をついて少し声がでたときの「はぁ」の「ぁ」の部分と似ているので、何回かため息をついてみて感覚を覚えるのがおすすめ。
[ʌ]が使われる単語
音自体もリラックスしていることが特徴で、「ア!」とストレスをかけて発音することはありません。
[ə]が使われる単語
先述のように、アメリカ英語ではあまり長母音という概念がないため、[ɔ]と表記されることもありますが、基本的には発音の仕方に変化はありません。
[ɔ:]が使われる単語
母音が2つあわさってできる音のことを二重母音といいます。例えば「out」という単語の発音は[aʊt]、カタカナで表せば「アゥトゥ」となります。
「ア・ウ・ト」とそれぞれ音が切れないのが分かりますか?「アゥ」のようにひとつなぎに発音する母音を「二重母音」と呼ぶのです。
【二重母音の単語例】
boy[bɔɪ] | eye[aɪ] | show[ʃəʊ] |
この音は耳を意味する「ear」そのままの発音なので、イメージしやすいでしょう。
[ɪə]が使われる単語
まず[ʊ]は唇を丸くし、口の中で舌に傾斜をつけます。日本語の「オ」に近い口の形になるはずです。その状態で、「ウ」と発声します。[ə]では口をリラックスした状態で「ア」と言うので、「ウァ」と発声するイメージです。
[ʊə]が使われる単語
空気を意味する単語「air」そのものが[eə]と発音されるので、「エァ」というイメージを持つといいでしょう。「ア」と「エ」の間にある音である[æ]と混同しないように注意が必要です。
[eə]が使われる単語
何度も登場している[e]は、日本語の「エ」よりリラックスした音で、口は自然と開いた状態にします。それに続き、あまり口を横に弾きすぎないで「イ」と発音しましょう。「エ」を強めにして、「エーィ」と発音するイメージです。
[eɪ]が使われる単語
「アゥ」と発音するわけですが、2つが合わさることで「オ」、または[ɔ:]にとても近い音になるので、違いに気をつける必要があります。
[əʊ]が使われる単語
長母音のセクションで登場した[ɔ:]は、二重母音で使われるときには短めに発音するため、[ɔ]と表記されます。
口の作り方は変わらず、空気のボールを抱え込むように口の中を広く保ち、「オォ」と少しだけ伸ばして発音しましょう。続いて、口の縦幅を狭めて「イ」と[ɪ]を発音すると、「オォィ」というイメージで[ɔɪ]が完成します。
[ɔɪ]が使われる単語
この音に続いて、口を少し閉じてリラックスして「イ」と[ɪ]を発声するとできる「アィ」の音が、[ɑɪ]の発音です。
[ɑɪ]が使われる単語
続いて少し唇の幅を狭めて、「ウ」とリラックスして[ʊ]を発声することで、[aʊ]の音ができます。
[aʊ]が使われる単語
これはアメリカ英語特有のもので、「R」のような音を含んだ母音のことを指し、[ɚ]という記号で表されます。
R音性母音を使った単語を見てみると、下記のようなものがあげられます。
work [wɚk] | girl [gɚl] | church [tʃɚtʃ] |
どの単語も前の音を発音しつつ舌を後ろに引くと、「R」のような音になりませんか?
それこそが「R音性母音」です。ここで、「Rは子音じゃないの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。実はアメリカ英語での「R」はこの母音とつなげて発音する「R音性母音」と、「子音」の2つがあるのです。
R音性母音[ɚ]の記号は、[ə]と[r]が合わさってできています。
ポイントとなるのはまず[ə]の口の形を作ること。たびたび登場していますが、[ə]を発音するときは口を少し開き、下顎から舌を少し浮かせて「ア」と発声します。その状態から舌を後ろに真っすぐ引きましょう。このとき舌が上顎につかないように、注意が必要です。
[ɚ]が使われる単語
母音はすべて有声音でしたが、子音には「有声音」と「無声音」の2種類の音のタイプがあります。
喉を震わせて音を出すものを有声音と呼びますが、反対に喉は使わず呼吸と口の形をコントロールして作られる音を「無声音」と呼ぶのです。
子音には、それぞれ有声音が15個と無声音が9個あります。
合計24個もの音の作り方を知るのは気が遠くなってしまいそうですが、ある秘密(法則)を知ることで格段に子音は学びやすくなります。
実は口の作り方が同じである有声音と無声音のペアが8つあるので、1つをマスターすればもう1つも発音できたようなものなのです。
このペアは上の表の「濃い緑」と「薄い緑」の部分で確認できます。まずは有声音と無声音でペアになっている音の作り方から確認していきましょう。
有声音の[b]は日本語で「バビブベボ」と言うときに使いますが、母音の「アイウエオ」を伴わないので少し注意が必要です。
したがって、[b]だけを発音するときは、唇を閉じた状態から息を勢いよく、唇を破裂させるようなイメージで吐き出しましょう。このとき、喉の震えを加えると[b]の音になります。
それに対して無声音[p]の発音は、[b]と同じように唇を弾かせますが、喉は震わせずに空気を吐き出します。口になにかついてしまったものを「プップッ」と払うようなイメージです。
[b]が使われる単語
[p]が使われる単語
有声音[g]は日本語の「ガギグゲゴ」で使う音なので、音は作りやすいはずです。この音を出すときには、喉の近くにある舌の付け根を上顎の後ろ部分に少しつけて、息を吐き出します。有声音なので、喉を震わせることも重要です。
それに対して無声音の[k]では、同じように舌の付け根を上顎につけて息を吐きますが、喉は震わせません。日本語の「カ」行をイメージするといいでしょう。
[g]が使われる単語
[k]が使われる単語
一方、[s]は濁音の抜けた「サ」行の要領と同じで、[z]の発音の口の形のまま、息を吐き出します。そうすると、「スー」と空気が漏れる音がするはずです。これが、子音[s]の発音です。
[z]が使われる単語
[s]が使われる単語
また、[d]と同じように舌先を上の前歯の付け根から離すときに[t]の音はできますが、無声音なので喉は震わせません。この口の状態で息を吐き出して[t]の音にしましょう。
[d]が使われる単語
[t]が使われる単語
そして上の前歯を下の唇に当てましょう。この状態で喉を震わせて声を出すと、歯と唇も震えて有声音の[v]ができます。[f]の発音をしたいときは、同じ口の形にして息を吐き出しましょう。スキマから息が漏れて、[f]の音ができます。
また、[v]は日本人が[b]と間違えてしまいやすい音ですが、口の作り方に注目すると、違う音であることがわかるはず。[b]の場合は唇の使い方が重要ですが、[v]では歯もしっかりと使うのです。この違いをしっかりと理解しましょう。
[v]が使われる単語
[f]が使われる単語
また、[ʈʃ]を発音するときは[dʒ]と同じ口の形で構えて、喉は震わせずに息を吐き出します。このとき、舌と上顎は息の圧力で弾けるようにするといいでしょう。こうしてできる「チュ」と息が漏れるようなスキマ音が[ʈʃ]の音です。
[dʒ]が使われる単語
[ʈʃ]が使われる単語
したがって、[ʒ]の音を作るときには、唇を日本語の「ウ」のような形にしましょう。そのまま前歯を閉じて、舌の前方を上の前歯の歯茎の裏につくかつかないかのところまで近づけます。
そして息をスキマから通すイメージで、喉を震わせて声を出します。ポイントは、[dʒ]では口が少し横に開くところを、[ʒ]では縦に開くことです。この点を気をつければ、2つの音の差別化はできるはず。
また、[ʃ]は[ʒ]の無声音ですから、同じ口の形で構えますが喉は震わせずに、息を吐き出しましょう。「シュー」と空気が漏れるような音が、[ʃ]の発音です。
[ʒ]が使われる単語
[ʃ]が使われる単語
また、[θ]の発音も[ð]と同じように上の前歯に舌先をつけ、スキマから漏れるように息を吐き出します。「ス」と似ていますが、英語ではまったく違う音に捉えられてしまうので、気をつけましょう。
[ð]が使われる単語
[θ]が使われる単語
口ではなく鼻を使って出す音は「鼻音」と呼ばれます。
「鼻を使う」というと少しわかりづらく感じるかもしれませんが、鼻歌をするイメージで、口の代わりに鼻から息を通して出す発音のことを指します。この鼻音には[m]、[n]や[ŋ]が該当するので、それぞれ見てみましょう。
この状態で喉を振るわせて「ムー」と声を出してみると、鼻が震えるはずです。そして唇を弾くように口を開くと、「ムッ」のような[m]の音になります。[m]のポイントは唇と鼻の使い方なので、舌の位置についてはあまり意識しなくても大丈夫です。
[m]が使われる単語
唇は完全に閉めずに、舌先を上の前歯の歯茎にくっつけましょう。その状態で鼻から息を出すイメージで喉を震わせ、「ンー」と声を出しながら舌先を前歯から離すと「ヌッ」という音が出るはずです。これが[n]の発音です。
[n]が使われる単語
鼻音の3つ目は[ŋ]で、「ング」のような音になります。この発音記号はよく見ると、「n」と「g」が合わさったような形に見えますね。[ŋ]の音を作るときには、「うーん」と考えごとをするときのように言ってみましょう。「ん」のあたりで舌の根本のほうが上顎とくっついたかと思います。
この状態を保って、鼻から息を吐き出しましょう。そのまま上顎についていた舌を離すと「グ」に近い音になります。これら一連の動きをすることで出るのが[ŋ]の音です。
[ŋ]が使われる単語
ここで注意すべきは、「グ」の発音。例に挙げられている「ring」を「リング」と発音するのは間違いです。
「グ」の部分は、あくまでも舌が上顎から離されることでできる音なので、「グ」と発音しようとするのではなく、舌の動きに注目しましょう。
走ったあとに「ハァハァ」と呼吸をするのと同じ要領です。ほかの発音と異なり、[h]のあとに続く発音記号の形に合わせるため、構える口の形に決まりはありません。舌は口の中央あたりに置き、息を通す道を作りましょう。
[h]が使われる単語
口のなかにできたスキマを通る呼吸によって作られる音を「接近音」と呼びます。接近音は[w]、[j]、[l]と[r]の4つです。
[w]が使われる単語
「単独で」の口の作り方をご紹介したのは、[w]は次に続く音によって口の使い方が少しずつ異なるため。
例えば「warrior」という単語なら、[w]のあとに[ɒ]の音が続くので[ɒ]の口の形を作り、「ゥーワ」という発音になります。それに対して「wet」の場合は[e]の音と合わさるため、「ゥーワェ」のような音になるのです。
一度、舌で上顎をなぞってみましょう。中央部分は硬いはずです。[j]を発音するときには、この上顎の硬い部分に舌の前部分を近づけます。その状態で喉を震わせて出た「ヤ」と「イ」の間のような音が[j]の基本です。
[j]が使われる単語
「R」の発音と混同してしまいやすい[l]も、接近音の1つ。[l]を発音するときには、舌先を上の前歯の歯茎のあたりに押し当てます。そのままで喉を震わせて声を出し、舌先を歯茎から離しましょう。
すると、「ルッ」のような音が出るはずです。これが[l]の音。ここでは、[l]では舌先と歯茎が必ず1回くっつくことを覚えておくことが重要です。
[l]が使われる単語
[r]が使われる単語
先ほど、「R」の音を伴うR音性母音[ɚ]をご紹介しましたが、子音の[r]とはなにが異なるのでしょうか。
R音性母音[ɚ]では、母音を発音したまま舌を後ろに真っすぐ引きます。それに対して[r]では舌を丸めるので、舌の扱い方で音に違いが生まれるのです。
このポイントを押さえておけば、単語の発音記号でどちらかが登場しても、困ることはなくなりますよ。
ここまで、45個におよぶ英語の発音記号について、口の構え方を始めとする発音方法をご紹介しました。
さて、この45個をマスターしたら英語の発音はレベルアップするのでしょうか。答えは「ほぼその通り」です。
ではなぜ「ほぼ」なのか。それは、英語には1つ1つの発音以外にも法則がいくつか存在するからです。
その法則の1つが、英語ならではの「リズム」。
そしてこのリズムと深く関係するのが、アクセント、イントネーションとリエゾンです。
普段日本語を話すように英語を話してみて、「何か違う」と感じたことがある人は多いはず。そんなときは、これら3つに注意して話してみると、劇的に伝わりやすい英語になりますよ。
それぞれ簡単に要点をまとめると、以下のようになります。
音につける強弱や高低のこと。
辞書で知らない単語を確認したときに、発音記号の上に[‘]という記号がついているのを目にしたことがある人は多いはずです。この記号がついているところは、強めに発音するようにしましょう。
センテンス内での音程の上げ下げのこと。
アクセントとと比べて、もう少し長い範囲でみたときの音程変化を指します。センテンスの最後を上げ調子にすると疑問文になるのも、イントネーションによる音の変化の一例です。
連なっている単語をつなげて発音すること。
例えば、「Get up」は1語ずつ読むと「ゲット アップ」ですが、ネイティブが自然に発音すると、「ゲタップ」のように2語をつなげて発音するのです。この現象が、リスニングで聞き取りづらく感じる理由の1つにもなっています。
この記事では国際発音記号のIPAをもとに、英語で使われる発音記号45個をご紹介しました。
数が多いうえに普段目にするアルファベットと少し異なるので、圧倒されて尻込みしてしまった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし本文中でも説明した通り、英語にはペアになっていたり、音の長短の違いのみで区別されている発音記号が複数あります。この法則を知っていると、取りかかりやすく感じるはず。
英語はコミュニケーションツールですから、発音を完璧にする必要はありません。大事なのはそれぞれの音の違いを知って、「相手に『伝わる』英語」を目指すこと。
英語の発音記号を味方につけて、コミュニケーションを楽しんでくださいね!