Hiroe H
(更新)
日本の学校で英語を学んだ方は「Thesaurus(シソーラス)」と聞いても何のことかわからない方が多いかもしれません。
私もその1人で、アメリカ留学をするまでその存在すら知りませんでした。
シソーラスとは「類語辞典」のことです。日々英語上達に励む英語学習者の皆さんにぜひ活用していただきたい学習ツールでもあります。
今日は、なぜ類語辞典が英語学習におすすめなのかと類語辞典の使い方を、私自身の経験談を含めてご紹介します!
語彙がなかなか増えないと悩んでいる方や、いつも同じ単語ばかり使っている方は、ぜひ類語辞典を使って英語力アップにつなげましょう!
「辞典なら英和と和英辞典を持ってるし」と思ったあなた。類語辞典をただの辞典だと侮ってはいけません!
正しく使うことで、語彙力をつけるだけでなく、ネイティブの感覚で単語を覚えることができるんです。
私のおすすめ類語辞典は thesaurus.com です。
スマホのアプリもあるので、気になったときにいつでも調べることができます。また、英英辞典の dictionary.com と連携しているところも嬉しいです。
留学1年目、私を常に悩ませたのは語彙力のなさでした。限られた単語でなんとかやっていましたが、なかなか語彙が増えないのと、いつまでたっても稚拙な英文しか書けず、苛立つこともありました。
そんなある日、語学学校の先生からシソーラスを勧められました。このシソーラスで1つの単語を調べると、同じ意味を持つ複数の単語を知ることができました。さらに、英英辞典よりも簡略に書かれた意味も載っているのでとても役立ちました。
当時TOEFLのスコアがなかなか伸びず悩んでいたのが、語彙が増えたことで目標以上のスコアが取れ、アメリカの大学への入学が決まりました。
単語を1つ1つ覚えるのではなく、1つの単語から同時に複数の類語を学べたこと、そして単語の意味を日本語で覚えるのではなく英語で覚えたことが、私の英語力アップに繋がったと思っています。
最近では和訳された類語辞典もあるようですが、英語版のシソーラスを使うことをおすすめします。
先程もお伝えしましたが、シソーラスには英語で書かれた簡単な意味と品詞も載っているので、英語で単語を覚えることができます。
英語が上達しないと悩んでいる日本人の多くは、英語学習時に頭の中で和訳していたり、日本語で考えていたりする人がほとんどです。
私も高校時代、英単語は日本語の意味を調べてひたすら暗記していました。記憶力の良い若いときはこれでなんとかなるかもしれませんが、この方法で覚えた単語は、日本語の限られた意味しか頭に残らず、ネイティブの感覚で英語を捉えることができません。
類語辞典のように日本語を介さず英語を学べるツールを使うことは、ネイティブの子供たちが新しい単語を学ぶのと同じようなものです。
英語のネイティブのように単語を覚えることでリーディングの実力だけでなくスピードもグンと伸びることでしょう。
シソーラスは複数の類語だけでなく対義語まで学べてしまうとてもありがたいツールなんです!
しかも対義語も複数載っているので、類語辞典で1つの単語を調べると、通常(単語にもよりますが)数十個の関連語(類語と対義語)を一気に知ることができます。
対義語を覚える際も、日本語の意味を調べて覚えるのではなく、「この単語の対義語はこれ」というように覚えると良いでしょう。
では実際に thesaurus.com を使ってみましょう。
例として、act という単語を調べてみます。単語を入力して検索すると、下の画像のページが出てきます。
act には名詞と動詞があり、その中にもいくつかの意味があるので、それぞれがタブに分かれて表示されます。
たとえば最初のタブには noun something done とありますね。これが名詞の1つ目の意味です。
noun something done としての類語は14個記載されており、その中でも意味が近いものが濃いオレンジで示されています。意味が遠くなるにつれオレンジの色が薄くなっていきます。
次は別のタブを見てみましょう。
5個目のタブ verb do something をクリックしてみると47個の類語を見ることができます。
do something の意味を持つ単語だけでなく、句動詞やフレーズなどの類語も載っているので、ここで一緒に覚えるようにしましょう。
このページの画面を下の方にスクロールすると、ページ下部に対義語を見ることができます。対義語も意味が近いほど濃いグレーで示され、意味が遠くなるほどグレーが薄くなります。
すべてを覚えるのは大変ですから、関連性の高い対義語を覚えるようにしましょう。
今日は類語辞典が英語学習におすすめな理由と類語辞典の使い方を紹介しましたが、いかがでしたか?
類語辞典は、英和辞典のように日本語だけに頼らず、でも英英辞典のように難しくもなく、一気に複数の関連語を学ぶことができるオールマイティーな学習ツールです。
何でも1度にたくさん覚えようとすると挫折したり、続かなかったりするので、まずは濃い色で示されている類語や対義語だけを覚えるようにしましょう。
また普段から英語学習に類語辞典を取り入れ、英単語を日本語を介さずに把握するようにしましょう。
きっと語彙力だけでなく、読解力もアップすること間違いなしですよ!