Amy
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「地面師たち(Tokyo Swindlers)」は、2024年7月25日にNetflixで配信が開始された日本の配信ドラマです。
なんと、この日本発のドラマが世界中で反響を得ていると、ご存知でしたか?
このドラマは、土地の所有者になりすまし、不動産の売却を装って多額の代金を騙し取る「地面師」たちの犯罪を描いたドラマです。巧妙に仕組まれた詐欺の手口や、欲望に翻弄される人々の姿がリアルに描かれていて、視聴者をハラハラさせる展開で、現在話題沸騰中です!
さて、今回の記事では、「地面師たち」に出てきたセリフから、面白い言い回しを英語でご紹介します! このドラマの見どころはもちろんストーリーではありますが、随所で出てくる言い回しが興味深く、表現力にどんどんと引き込まれてしまいます。
A group of real estate scammers attempt to pull off a 10-billion-yen scam without getting caught. While the swindlers engage in a clever back-and-forth with land owners and major developers, the police relentlessly pursue them.
捕まることなく100億円の詐欺を成功させようとする不動産詐欺師グループ。詐欺師たちが土地所有者や大手デベロッパーと巧妙な駆け引きを繰り広げる一方、警察は執拗に彼らを追う。
引用元:https://g.co/kgs/CE5t3Wn
こちらのあらすじでは「real estate scammers(不動産詐欺師)」と出てきますが、英題の「Tokyo swindlers」にあるように、地面師は「land swindler」と訳されることが多いでしょう。2文目には swindlers という表現が出てきていますね。
地面師という聞きなれない言葉ですが、一体どういう意味なのか、英語で解説を読んでみましょう。
A "land swindler" is a fraudster who illegally sells or transfers land they do not own by using fake documents and identities to deceive buyers.
「『地面師』とは、偽の書類や身分証明書を使って買い手を欺き、所有していない土地を違法に販売したり譲渡したりする詐欺師のことである」
つまり、地面師というのは、土地に関する詐欺師の呼称のようですね。
それでは、ドラマ「地面師たち」の名台詞を紹介していきます! このドラマのネタバレとなってしまう部分もあるかもしれませんので、解説は少なめに。考えさせられるような深い言葉も多くあります。言葉のチョイスに着目して、読んでみてください。
英語訳は、実際のNetflixの英語字幕から引用しています。
次のターゲットを決める会議のなかで出てきた台詞です。作中の重要人物であるハリソン山中の趣味であるハンティングの心得に、詐欺のターゲットをかけたのでしょう。
この台詞から3つ連続、同シーンからの引用です。確実に、作中の名シーンのひとつです! 主人公の辻本と、詐欺グループのボス、ハリソンの会話です。深い会話で、ハリソンの考え方を覗き見ることができます。
ちなみに、「through time」というフレーズは、時を超えて、長い時間にわたって、という意味があります。状況や文脈によって異なる解釈が可能です。
購入者たちは、その商品の実際の価値ではなく、希少性やステータス、イメージに基づいて商品を購入しているという皮肉が込められた台詞ですね。土地を扱う詐欺師である彼らにとって、真理なのかもしれません。
この台詞によってハリソンは、土地が人類の歴史においてどれほど重要なものであるかを示しています。土地の所有権が戦争や紛争の原因となってきたことを強調して表現した、力強い台詞ですね。
ちなみに、scramble は手足を使ってよじ登ったり、急いで動いたりする行動を指します。また、混乱した状況で何かを達成しようとする際にも使われます。一方、この文章のように「scramble for~」として使うときには、限られたものを得ようとするために、他者と競争し合うという感じを強調します。このような微妙な意味の違いも興味深いですね。
このドラマで一番印象的なシーン・台詞だと言っても過言ではないでしょう。筆者は、実際に観ていた際にも「え、今なんて!?」と、緊迫したシーンにも関わらず思わず笑ってしまいました。詐欺師グループのボスの狂ったキャラクターがよく描かれているシーンです。
この文章では、「most sexually gratifying」(直訳:最も性的に満足させる)という驚きの表現がフェティッシュという言葉の英語訳で使われています。翻訳にも個性が出ていますね。
まさに、真理をついた言葉ですね。最も気をつけるべきなのは、敵ではなく味方という、なんとも悲しい現実です。
ここで出てきた「drags you down」は、「to drag someone down」で誰かを精神的、感情的に落ち込ませる、やる気をなくさせるという意味の表現です。全体的にその人の状態や状況を悪化させるという意味で使われます。たとえば、困難な状況やネガティブな人が原因で、他人が元気を失ったり、調子が悪くなったりすることを指します。
人生の選択や行動には必ず代償が伴うという、冷静で現実的な視点を表しています。しかし、彼にとってはそれは人の命でも構わないというのであれば、狂っているとしか言いようがないですよね。
日本語では「常ですから」という台詞ですが、英語では「It is a fact of life that〜」と表現されています。直訳すると「人生における事実として」となるでしょう。日本語での意味を理解し、解釈してから英語に訳すとこうなるのだと、勉強になりますね!
今回は、人気上昇中のドラマ「地面師たち」からの名台詞を英語で紹介しました。
日本語で観ることもできますが、Netflixでは英語音声・字幕でも観ることができます。日本語音声+英語字幕で観ても、英語音声+日本語字幕で観てもいいですね。
海外でも観られているこのドラマ。話題作りに使うもよし、英語学習に活用するもよし。ぜひ、言葉選びのセンスに注目しつつ観てみてくださいね!