英語学習者の強い味方! Simple English Wikipedia(シンプル英語版ウィキペディア)をご紹介

Simple English Wikipedia

こんにちの情報収集に欠かせないのが “Wikipedia(ウィキペディア)”。あらゆる分野を網羅する頼もしい情報源です。

その上、同じトピックをいろいろな言語表示に切り替えて見られるのもウィキペディアならではの面白さ。英語版は、実用的な英語教材としてもおすすめです。

しかし、情報量が多く難しい言葉もたくさん使われているため、英語版はムリだとあきらめてはいませんか?

そんな時、試してみて欲しいのが「シンプル英語版ウィキペディア」です。ウィキペディアの言語リストから “Simple English” というのを探してみてください。

当記事では、“Simple English Wikipedia(シンプル英語版ウィキペディア)” についてご紹介します!

TOP PHOTO: Tero Vesalainen / Shutterstock.com

はじめに

ところで、「やさしい日本語」って聞いたことありませんか?

簡単な言葉を使い、シンプルな文章にすることで、日本語を母語としない人々にも分かりやすくした日本語のことです。日本語や英語などが分からなくても、災害時や日常生活に必要な情報が受け取れるようにと考えだされました。

例えば、「危険が迫っていますので、高台へ避難しましょう」を「危険が近づいています。ですので、高い所へ逃げてください」とすることで、日本語初心者にも分かりやすくなるわけです。

「シンプル英語版ウィキペディア」は、ボリュームが多く、高レベルな英語で書かれている通常の英語版ウィキペディアを「やさしい英語」で表現したものです。

「学生、子供、学習が困難な大人や、英語学習者のためのウィキペディア」として作られました。

“Simple English Wikipedia” はこちら

英語版ウィキペディア:情報量は日本語版の6倍

英語版ウィキペディア情報量は日本語版の6倍

ウィキペディアにはトータルで5,000万本(以下、記事数はいずれも2019年7月時点)を超える記事が収録されています。

記事数が最も多いのが、そのうちの約12%(580万本)を占める英語版です。それに対し、日本語の記事数は全体の約2%(116万本)

記事が豊富だと思っていても、英語版に比べるとわずか1/6の情報量に過ぎないのです。

また、日本語版に記事があっても、英語版の方がさらに内容が充実しているトピックも多いので、調べ物に英語版ウィキペディアが利用できると断然有利になります。

シンプル英語版を使うメリット

英語版を使うメリット

とはいえ、英語版は豊富な情報量がありがたい反面、文章は長いし、難しい言葉も多くて読むのが大変なのも事実。そこで、「シンプル英語版ウィキペディア」をチェックしてみましょう。

シンプル英語版には147,000を超える数の記事が集められています。通常の英語版ウィキペディア(Regular English Wikipedia)に比べて平易な言葉・表現が使われているので、読むのが断然ラクなのが特徴!

ご存知の通り、「ウィキペディア」は、誰でも自由に編集できる百科事典です。通常の英語版ウィキペディアで “edit(編集)” と書かれているタブも、シンプル版では “change(変更)” と、より平易な言葉で表記されています。

そんなところにも、英語初心者がアプローチしやすいようにとの工夫が見られます。

通常版とシンプル版の比較

通常版とシンプル版の比較
出典:“Simple English Wikipedia”

では、試しに通常の英語版ウィキペディアとシンプル英語版ウィキペディアの記述を比べてみましょう。例えば、下記は “Asia(アジア)” を検索したときの一文です。

例1:Asia

【通常版】

Asia is Earth's largest and most populous continent, located primarily in the Eastern and Northern Hemispheres.
「アジアは地球上で最も大きく、最も人口の多い大陸で、主に東および北半球に位置している」

-Asia - Wikipedia より引用

【シンプル英語版】

Asia is the largest continent on Earth. It is in the northern hemisphere. Asia is connected to Europe in the west.
「アジアは地球上で最も大きな大陸である。北半球に位置する。西側はヨーロッパに接している」

-Asia - Simple English Wikipedia より引用

文章の長さにあまり違いはありません。しかし、通常の英語版では長い1文で説明されているのに対し、シンプル英語版では3つの文章に分かれて読みやすくなっていますね。中学生でも取り組めるレベルです。

例2:Food

次は “food(食物)” を見てみましょう。

【通常版】

Food is any substance consumed to provide nutritional support for an organism.
「食物とは、生命体に栄養を補給するために取り込まれる、あらゆる物質のことである」

-Food - Wikipedia より引用

【シンプル英語版】

Food is what people and animals eat to survive.
「食物とは、人間や動物が生きるために食べるものである」

-Asia - Simple English Wikipedia より引用

どちらも同じようなことを言っていますが、シンプル英語版の方が言葉のレベルがやさしく、文章の作りもシンプルです。

これなら読み込むのが容易な上、ナナメ読みだってスピーディーに済みそうです。本格的な内容なのにリーディングがサクサクはかどると、達成感も味わえますね!

難しいトピックも、シンプル英語版なら入りやすい!

シンプル英語版なら入りやすい

難解なトピックを理解する必要があるときも、シンプル英語版から始めればイメージをつかみやすくなります。

以下は、通常の英語版にある「タンパク質(Protein)」の記事です。見慣れない言葉が多くて、とっつきにくいですね!

【通常版】

Proteins are large biomolecules, or macromolecules, consisting of one or more long chains of amino acid residues.
「タンパク質とは、1つまたは複数のアミノ酸残基の長鎖からなる大型の生体分子、または高分子のことである」

-Protein - Wikipedia より引用

同じトピックをシンプル英語版で見ると、次のようになっています。

【シンプル英語版】

Proteins are long-chain molecules built from small units known as amino acids.
「タンパク質とは、アミノ酸として知られる小さな単位から作られた長鎖分子のことである」

-Protein - Simple English Wikipedia より引用

表現がだいぶ簡素化され、理解しやすくなりました。

でももし、まだ分かりにくいと感じたら、今度は日本語版ウィキペディアと比べてみましょう。理解のヒントが見つかりますよ。

ちなみに日本語版には、このように書いてあります。

【日本語版】

タンパク質とは、20種類存在するL-アミノ酸が鎖状に多数連結(重合)してできた高分子化合物であり、生物の重要な構成成分のひとつである。

-タンパク質 - ウィキペディアより引用

記述内容が若干異なるものの、共通するキーワードなどから、どんなことが語られているのか見当が付きませんか?難しいと感じたら、日本語版に目を通してから改めて英語版に戻ると理解しやすくなります。

シンプル英語版、日本語版、それぞれのウィキペディアを上手に使い分け、知識を得ながら英語の勉強に役立てましょう!

まとめ

以上、シンプル英語版ウィキペディアと、その活用のヒントをご紹介してきました。

調べ物をするとき、大抵の人が日本語の資料から情報を得ている中で、外国語の資料も参照できればより多角的な情報を入手できます。

英語での調べ物は敷居が高いと諦める前に、ぜひ “Simple English Wikipedia” を開いてみてください。

好きなことを調べながら英語の勉強もできてしまうなら、俄然やる気も沸いてきますよね!