さな
(更新)
「こういう帽子が欲しいな」や「あの人の帽子かっこいいな」と思ったことはありませんか?
帽子の種類は豊富で、日本語でも全て把握しきれないほどありますよね。でも日本語の帽子名は意外と外来語が多いため、いっそのこと英語で覚えてしまうという手もあります!
今回は、英語圏で有名なさまざまな帽子の種類をご紹介します。野球帽からニット帽まで、それぞれの帽子の歴史や特徴を見ていきましょう!
後半では、帽子にまつわる英語イディオムも少し紹介するので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
マジシャンがかぶっている帽子を想像してみてください。これが一般的に top hat(トップハット)として知られている帽子です。日本語では「シルクハット」とも呼びます。
トップハットは、気品と高い格式の象徴で、多くの場合、上流社会と紳士のファッションに関連しています。19世紀には、その背の高い円筒形が人気を博し、フォーマルな場や格式高いイベントの定番アクセサリーとなりました。
トップハットといえば、アメリカのリンカーン大統領が就任時にかぶっていたことで有名ですし、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」のマッドハッターのような架空の人物もかぶっているのため馴染みがあるはずです!
ボーラーハットは、ダービーハットとも呼ばれ、イギリスを代表するヘッドウェアとして知られています。19世紀に人気を博し、労働者階級と結びつくようになりました。
硬いフェルトでできていて、上が平らなトップハットとは異なり、丸いのが特徴です。
英国文化の象徴となったボーラーハットは、チャーリー・チャップリンの「The Tramp(チャップリンの失恋)」やウィンストン・チャーチル卿のような有名人の服装にも登場し、その文化的認知度と時代を超えた魅力に磨きがかかりました。
フェドラハットは、時代を超えて愛され、洗練されたスタイルを象徴する文化的なシンボルとなっています。フェルトでできていて、つばは広く、上が中に折れていることが特徴です。
フェドラハットの起源は19世紀後半にさかのぼり、20世紀初頭に人気を博し、ハンフリー・ボガートやフランク・シナトラといったクラシックなハリウッドの紳士たちが愛用したことで、魅力とクールさの象徴としてその地位を高めていきました。
パナマ帽は、エクアドルで伝統的に作られている軽量な麦わら帽子です。パナマ運河の建設中に人気を博し、基本的には労働者が着用していました。
その後セオドア・ルーズベルトやクラーク・ゲーブルなどの有名人によって普及し、大衆文化のなかで冒険、優雅さ、そして熱帯スタイルの象徴となりました。
サンハットは、日差しを遮る実用的でファッショナブルなアクセサリーとして人気です。
この帽子には長い歴史があり、世界中のさまざまな文化でバリエーションが見られます。エレガントで象徴的な夏のファッションアクセサリーとしてサンハットを普及させたオードリー・ヘプバーンやジャッキー・ケネディなどの有名人に受け入れられてきました。
カウボーイハットは、アメリカ西部のカウボーイたちが伝統的にかぶっている、高いクラウン*を持つつばの広い帽子です。
*クラウンとは、帽子の山の部分で、頭にかぶる部分全体を指します。
ジョン・ウェインやクリント・イーストウッドといった有名な俳優や、ガース・ブルックスやドリー・パートンといったカントリーミュージック歌手が、そのファッショナブルで無骨な魅力を広めたことから、西部文化の象徴的な存在となっています。
ベースボールキャップは、野球を起源とする丸いクラウンと硬いつばを持つ帽子の一種。20世紀初頭に流行し、以来、あらゆる年齢層の人々が着用する象徴的なファッションアクセサリーとなっています。
スポーツ文化やカジュアルなスタイルと結びつき、ベーブ・ルースやジャッキー・ロビンソンといったスポーツ界の伝説的人物や、数多くのセレブリティも着用していることによって、アスレチックとファッションの象徴となっています。
ベレー帽は、ウールなどで作られた柔らかい丸い帽子で、一般的にフランスのファッションや芸術表現に関連しています。その歴史は古く、フランスとスペインのバスク地方で伝統的な被り物として生まれました。
ベレー帽は、フランスの画家パブロ・ピカソ、キューバの革命家チェ・ゲバラ、そしてアメリカの俳優のジョニー・デップなどの有名人によって普及し、創造性や個性の象徴とされています。
ビーニーは、ニット生地で作られたフィット感のある帽子で、寒い気候で頭を暖かく保つために着用します。今やファッション目的でかぶる人も増えてきましたね。
素材もたくさんあり、夏にかぶれる涼しげなものから、冬のために備えたい厚手のものもあります。また、カジュアルでストリート系ファッションらしいスタイルによく似合うため、世界中で人気を集めている帽子です。
ニュースボーイキャップは、ベーカーボーイキャップやフラットキャップとも呼ばれ、19世紀後半から20世紀初頭にかけて流行したつばの小さな丸い帽子です。
労働者階級の服装をルーツとするニュースボーイキャップは、ピーキー・ブラインダーズのトーマス・シェルビー、ビートルズのジョン・レノンなどの象徴的な人物と結びつき、時代を超えたスタイルとノスタルジーを現代のファッションに加えられます。
To wear many hats(たくさんの帽子をかぶる)は、人生や仕事のさまざまな分野や側面において、複数の役割や責任を持つことを意味します。
「帽子の下に隠しておく」ことは、何かを秘密にしておく、あるいは他人に明かさないという意味です。
これは、すぐに、あるいはためらうことなく何かをすることを意味するフレーズです。
今回は、英語圏で一般的な帽子の名前についてご紹介しました。
クラシックなフェドラからトレンディなビーニーまで、それぞれの帽子には独自の魅力とスタイルがあります。
この記事で、見たことのある、または興味のある帽子の英語名を知っていただけたなら幸いです!